アトムの子のスピリチュアリズム日記/東京スピリチュアリズムサークル(旧 埼玉シルバーバーチ読書会)感想

     
      この地上人生を生きる目的は、『霊界』という本来の世界へ帰るための準備期間です。

4月の読書会に参加して…『全体像』

2018年04月28日 01時06分28秒 | 日記

 さる4月14日(土)、東京の東急目黒線の武蔵小山駅近くの会場にて、記念すべき第一回『東京スピリチュアリズムサークル』(読書会)に参加してきました。東京は、遠方から多くの人たちが足を運びやすい場所であり、今後多くのスピリチュアリストが集まりその輪を広げていくことになると思います。すでに多くの問い合わせがきているようです。今後は、私も埼玉の読書会に通いながら、東京の皆さんと同じように霊界との繋がりを感じながら学習できることを楽しみにしていきたいと思います。

 また、この日はスピリチュアリズム普及会代表の小池さん、健康フレンドからお2人が来られ本当に忘れられない日となりました。小池さんの講話を聞き、改めて『真のスピリチュアリストとして、ぶれることの無い道具意識と強い信念と大きな愛を持って進んでいこう』と思いました。

 さて、今回は以前に学んだ『救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像』を改めて学習しました。その中で『スピリチュアリズムの定義』を知ることは、「霊界がなぜ動き出したのか?」「なぜ霊界の高級霊たちが地球人類を救わなければならなくなったのか?」を理解するために必要なことです。それによって、私たち地上人が目指していくところ、また何をすべきなのかが見えてきます。まだまだ日本を含め世界では、多くの人が死者を呼び出すことや、心霊現象、降霊会などに関心を持っているのが現状です。これらはスピリチュアリズム運動として間違っているわけではありませんが、あくまでも本質のほんの一部に過ぎません。本当のスピリチュアリズム運動とは、霊界をあげて行われている遥かに壮大な大事業なのです。今回は、そういう意味で今一度『スピリチュアリズム運動』『スピリチュアリズムの全体像』を確認し直し、しっかり心に留めていこうと思います。

 
    救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像(※1)

(1)スピリチュアリズム運動とは
            ……霊界主導の地球人類救済計画(スピリチュアリズムの定義)
《定義》
  ◎スピリチュアリズム運動の主役ーーー霊界の人々(高級霊団・中心はイエス)※2
  ◎スピリチュアリズム運動の目的ーーー地球人類の救済
  ◎なぜスピリチュアリズム運動が興(おこ)されたのか?
        ーーー地球人類が悲劇の中で苦しみ、不幸に喘(あえ)いでいるから※3
  ◎スピリチュアリズム運動はどのようにして進められていくのか?
        ーーー霊的真理を地上に降ろすことによって人類を救済していく※4

※1)この1年間「読書会」では思想体系〔Ⅰ〕を学んできましたが、その内容は私たちスピリチュアリストにとって最も重要な部分であり、一番広い視野(救済の観点)からスピリチュアリズム運動を見ることができます。
※2)これが地上の宗教と大きく違うところで、地上のスピリチュアリストはあくまでも「道具」に徹することが求められています。
※3)今の地上は、救済を必要とする最悪の状況なのだと言わざるをえません。
※4)今までの宗教(例えば、キリスト教…イエスが人類の罪を救う「しょく罪」や、仏教の「阿弥陀如来」)とは違い、高級霊によって始められた人類救済計画とは、「霊的真理」を地上に降ろすことだったのです。

(2)スピリチュアリズムによる地球人類救済計画の全体像
   (救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像)

 ◎地上を覆(おお)っている6つの悲劇(※)
    ①戦争・紛争
   ②貧困・飢餓
   ③間違った宗教による霊的牢獄化
   ④精神の堕落・退廃
   ⑤動物虐待・環境破壊
   ⑥霊界下層の地獄化

※日本は穏やかな生活を送ることができていますが、世界に目を向けると悲劇しか見えてきません。そのような地上を天国と思っている人は誰もいません。①人類の歴史が始まって以来、戦争がなかった時代はありません。癒しがたい心の傷を残し生きる希望を失う行為です。霊的観点から見て最大の悲劇であり、また命を奪うことは霊的成長のチャンスを失うことにもなります②世界の10憶人以上が今なお飢餓で苦しんでいます。一瞬で死んでしまう戦争・紛争とは違い、長時間に渡りじわじわと苦しめられるこの環境は本当に生き地獄です。この問題も霊的成長のチャンスを奪ってしまう悲劇と言えます④何のために生きてるのかが見えず、むなしさと不安が襲い、ある意味肉体の病気より深刻です。

 ◎救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像

 


※すべての悲劇は、唯物主義(神の存在を認めない・死後の世界を信じない)などの「霊的無知」というたった1つの原因から発生しています。自分さえ良ければいいという思いから弱肉強食の世界を作り出し(利己主義)、お金が最も価値があるという金銭第一主義や、“死後の世界は存在しない、あるのはこの世だけ”と思っている一般の人や宗教の考えから、本能的快楽の追求も仕方がないという世界を作り出しています。
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「霊界」はスピリチュアリズム運動によって霊的真理を地上に降ろすことを考えました。それをしなければ、いつまでも人類は救われないという思いから、高級霊界より霊界通信(霊的真理・霊的知識)を降ろすことにしたのです。
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しかし霊界通信を送ってくる霊は、低級霊から高級霊とさまざまです。さらに、地上の霊媒の霊性や人間性、霊能力もそれぞれ異なります。その中で、信頼できる霊界通信として『世界三大霊訓』(※)があげられます。
 
世界三大霊訓…アランカルデックの「霊の書」、モーゼスの「霊訓」、シルバーバーチの「霊訓」の3つがあり、特に『シルバーバーチの霊訓』は霊的真理の最高峰であり、人類にとっての真のバイブです。
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霊界通信によって、「霊的無知」→「霊的知」になった地上人は、少しずつ魂が目覚めていきます。それにより「物質中心主義・利己主義」から、「霊的世界中心」へと見方が変わり、霊的成長という真の喜びを感じるようになっていきます。それが将来的には地球規模で拡大していき、“全人類の救いが成就する”ということがスピリチュアリズムの最終目的なのです。

★「なぜ人間は戦争をするのでしょうか。それについて皆さんはどう思いますか。なぜ悲劇を繰り返すのでしょうか。その原因は何だと思いますか。どうして人間の世界には悲しみが絶えないのでしょうか。その最大の原因は、人間が物質によって霊眼が曇らさせ(霊的無知)、五感という限られた感覚でしか物事を見ることができないために、万物の背後にすべてを一つに結びつけている大霊が存在していることが理解できないからです」(シルバーバーチの教え・上 P31/後4行目~P32/2行目)

※地上の人間の感覚では、(ありとあらゆる言葉・単語を並べてみても)答えられるかどうかという難しい質問の内容ですが、シルバーバーチは端的に答えています。これだけ答えられるのはやはり霊界の高級霊だけです。

★「いつの日か、地上のすべての人類が差別なく混じり合うようになるでしょう。どの人種にも、果たすべき役割があるからです。それぞれが人類に役立つものを持っているために、すべての人々が混じり合うようになるのです。霊眼を持って見れば、すべての人々がそれぞれの人種の長所と、独自の文化と、独自の知恵を持ち寄って調和のとれた生活を送るようになる日が、しだいに近づきつつあることが分かります」(シルバーバーチの教え・上 P34/2~6行目)

※いつの日か地上も必ず、利他愛で溢れかえる日がくるのです。

★「私たち(高級霊)はきっと目的を成就(じょうじゅ)します。自ら犯した過ちから人類を救い出し、もっと気高くて優れた生き方を教え、奉仕の人生を送ることによって魂と霊と精神を豊かにし、この世的な平和や幸福ではなく、崇高で霊的価値のあるもの(※)を得させてあげたいと願っているのです」(シルバーバーチの教え・上 P34/後2行目~P35/2行目)

※物質中心の世界ではなく、霊的宝・霊的成長できることが価値ある生き方であり、そうなることを霊界は願っているのです。

★「私たちは、今度こそは“唯物主義”と“利己主義”の勢力が絶対にはびこらないように努力しています。そのためには人間みずからが、その勢力に負けないようにならなくてはいけません。日常において発生するさまざまな問題に霊的真理を活用することによってのみ、人類の前に迫りつつある恐ろしい破局を防ぐことができるのです」(シルバーバーチの教え・上 P53/後1行目~P54/3行目)


(3)霊的真理から救いに至る自力救済(※1)のプロセス

      スピリチュアリストとしての正しい生き方=「霊的人生」

           《霊的成長(真の救い)》※2

                ↑

           《神と摂理への絶対信頼》
             (正しい信仰心)

                ↑

              《実践》※3
            霊的真理の正しい実践…①霊主肉従の努力
                         ②利他愛の実践(周りの人や動植物)
                         ③利他愛の実践(真理の伝道)
                ↑        ④苦しみの甘受


              《真理》※4
            霊的真理の正しい理解…①真理の全体を正しく把握
                          (真理の体系的理解)
                       ②実践内容を正しく把握

※1)1人1人が自分で自分を救うことが大前提となっています。宗教のように誰かをあがめたり、何かにすがったりすることは間違った行為なのです。また、霊的な生き方を人生の指針として歩む人を『スピリチュアリスト』と呼びます。
※2)神の愛として「摂理」が存在し、そこに絶対的な信頼を持ち、忠実に生きることが大切です。それこそが「最高の宝」と言える生き方です。
※3)①正しいものの見方や考え方が霊主肉従になるよう努力すること②周りの人や動植物を正しく愛すること③魂を救う手助けをすることは、スピリチュアリストにしかできない行為④カルマの清算や霊的成長につながること
※4)重要なポイントを集めて真理の全体を理解していくことが大切です。また、①②を正しく把握していくことや、スピリチュアリストとして正しく実践していくことが大切であり、これらが出来て初めて「霊的真理の正しい理解」ができたと言えます。

※自称スピリチュアリストやいい加減な霊能者など、真理の一部分を抜きとって自己流の解釈をしていく行為は、この地上に留まらず、霊界にも多大な迷惑と弊害を及ぼしています。


※参考資料;スピリチュアリズム普及会発行「シルバーバーチの教え(上)」

※なお、これらの引用にあたってはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。


3月の読書会に参加して…『再生観』

2018年04月01日 06時58分55秒 | 日記

 桜が満開となり、春風が気持ちいい季節になってきました。なかなか時間が取れませんが、心地よい風に誘われて桜並木を散策してみたいと思う今日この頃です。さて「読書会」はこの度『埼玉シルバーバーチ読書会』から『東京スピリチュアリズムサークル』に名称が変わることになりました。遠方から来られる方が増えてきたことや、会場のスペースの問題もあり、4月から東京の品川と埼玉(大宮)の2ヵ所で開催されることになりました。時期のきた人たちが少しづつ、そして確実に増えていることを私も感じています。そして私もスピリチュアリストの1人として、この先も足を止めることなく力強く歩いていきたいと思っています。

 また、今回の読書会の内容から『前世ブーム』について改めて自分の過去を振り返ってみました。スピリチュアリズムに出会う前の話になりますが、その頃私はある霊能者が運営している有料サイトにどっぷりと浸かっていました。そして私と同じような人たちが集まり思い思いに部屋を作っていました。そこでは「守護霊が枕元に立ってメッセージをくれた」とか「あなたの前世は〇〇〇です」とか「あなたの守護霊が着物姿で現れています」など話す自称霊能者が山のようにいました。1日の大半をそのサイトで過ごす人も多く、霊視や憑依体質自慢などから言い争いも絶えませんでした。当時の私からみても本当に不気味で異常な世界でした。

 しかし、その頃の私も例にもれず(他人を霊視する能力は全く持ち合わせていませんでしたが)、自分自身の前世として思い込んでしまうような映像を何度も見せられていました。その映像とは「どこかのお城の乳母か奥方である私は豪華な着物を着ているのです。ただ戦(いくさ)が続いてるのか、ある日4~5人の幼い子どもたちを連れて隠し部屋で息をひそめます。しかし最後は決まって敵に見つかり敵の刀で私はのどを一突きにされてしまう」というものです。幼いころから憑依体質で苦しんでいた私が、何度も見せられた映像です。自らの頭に映像が流れるのです。そのような映像を何度も見せられたうえ、もっともらしい物語を用意されると、これは間違いなく自分の前世なのだと思い込んでしまっていました。低級霊に遊ばれていることも分からずに…。

 今の私なら「それを見せてどうしたいの?」「たとえそれが本当にあったことで、今の私になにか関係ある?」と彼ら(低級霊)に言えます。人の生まれ変わりが300~500年に1度だとすると、前世がどれほどカッコいい人間だったとしても今より遥かに(霊的に)未熟なわけです。そんな自分に憧れをもつなんて本当にこっけいな話です。※読書会に通うようになり(気づいたときには)、幼い頃より続いた「憑依体質」がウソのように消え全ての妨害がなくなりました。

 また、ここ数ヶ月に渡って『読書会』で学んだように、「前世は自分であって自分ではありません」。さらに「前世や、守護霊が分かるシステムにはなっていないのです」。前世を知り前世の記憶があるままこの世を生きることの方がどう見ても地獄です。あくまでも自分のカルマ解消のために用意された試練・苦しみを今世しっかり乗り越え、さらに自分と類魂の霊的成長のために今を力一杯生きていくことが重要なのです。そのために生まれてきたわけですから、間違ってもそのようなニセ霊能者や詐欺まがいの人間に引っかかることがないように、そしてそういう人間にお金を払うことがないようにして欲しいと思います。その霊能者には何も見えていません。金儲けや自分に力があるとアピールしたいだけのニセ霊能者や自称スピリチュアリストのような人間はこの地上を生きる上で不要なものだと断言します。


    スピリチュアリズムの思想体系【Ⅰ】再生観 その3

(5)前世ブームのウソ
 ・自分の前世を知りたい……低俗な好奇心

★「ここでぜひ指摘しておきたいのは、地上の人間は再生というものを、今の自分にない一種の栄光に憧れる気持ちから信じている場合が多いということです。人間界でいうところの“劣等感(コンプレックス)”(※)です。現在の自分の身の上がいくら惨(みじ)めでも、かつての前世では高貴な身の上だったのだと信じることによって慰(なぐさ)めを得ようとするのです。
 しかし、再生とはそういうものではありません。自然の摂理によってきちんと公正が行き渡っております」シルバーバーチの霊訓 〈10〉 P125/1~6行目)

※シルバーバーチが、このようにはっきり断言しています。

 ・前世を知ろうとする試み
         ……退行催眠・霊能者によるリーディング・生まれ変わりの研究(※)

「退行催眠」…催眠術によって生まれる前にさかのぼり記憶を引き出す方法。当時、女優シャーリー・マクレーンの前世話「アウト・オン・アリム」や「ダンシング・イン・ザ・ライト」が出版され、世界的大ヒットを飛ばすことになったのですが、のちにチャネラーの創作であったことが判明し、彼女自身もそれを認め謝罪することになります。そして、1980年後半、前世療法の権威として世界中から注目を集めた精神科医のブライアン・L・ワイスの「前世療法」という本がベストセラーになり、これがきっかけで多くの欧米ニューエイジャーの前世ブームに火をつけることになったと言われています。
「霊能者によるリーディング」…10年前に流行った「オーラの泉」がその代表。江原啓之氏が4年間で100人以上の芸能人の守護霊や前世を霊視していった番組。江原氏が霊視する彼らの前世は、なぜかヨーロッパの貴族や巫女や商人といった多くの人が憧れる職業がほとんどでした。このようなウソや詐欺に大金を払ってきた人も多く、いまだにその被害はあとを絶ちません。
「生まれ変わりの研究」…バージニア州のイアン・スティーウ"ンソン博士が前世の記憶を多く持っている村などを取材した「前世を記憶する子どもたち」という著書は有名。研究者としての真摯な姿勢は認められるのですが、これも霊的には間違っています。

★ーーー前世を思い出すのに催眠術を使用するのがブームになっております。あのような体験で教訓が学べるものでしょうか?
「学べることが皆無というわけではありません。が、そうした体験には、単に現在には、単に現在の自分が立派でないことから、潜在意識が立派でありたかった願望を描こうとする、一種の虚栄心の表れであることがあります。
 別のケースとして、それにカルマが絡んでいる場合があり、過去世において大きな影響を及ぼした苦難、または悲劇を現世に呼び戻し、それを意識することでカルマが消滅することがあります。これは良い結果をもたらす例です。が、それがただの取りとめもない想像にすぎないことが多いのです。もう一つのケースとして、催眠状態における憑依霊の仕業である場合もあります」シルバーバーチの霊訓 〈10 〉P128/5行目~P129/2行目)

★ーーー催眠術による遡及(そきゅう;退行催眠のこと)によって過去世の証拠が得られるものでしょうか。実際にはただの霊の憑依、ないしは支配にすぎないのでしょうか?
「いわゆる遡及によって前世とコンタクトできるという事実は否定しません。しかし、必ずしもそうでないところに問題があるのです。それというのも、人間の精神には莫大な可能性が秘められており、地上の人間には到底その深奥(しんおう)まで掘り下げることはできないからです。想像力もありますし、潜在的願望もありますし、霊によって憑依される可能性もあります。
 こうした要素をすべて考慮に入れなくてはなりません。催眠中に体外遊離(幽体離脱)が起きて、その間の一連の記憶が印象づけられることもあります。こうした場合は、過去世を思い出していることにはなりません」シルバーバーチの霊訓 10 P130/3~後2行目)

※①~④の理由が大半なので、実際のところ過去の記憶ではないのです。

★「私はそうした問題については、いわゆる催眠術による遡及(そきゅう;退行催眠)は頼りにならないと考えます。催眠術者は、せいぜい前世とおぼしきものを引き出そうとしているにすぎません」シルバーバーチの霊訓 〈10 〉P131/5~6行目)

※なにかしらの作り話しが含まれていると言えます。

 ・原則として、地上人には前世は知られないようになっている

★ーーー再生した霊は、なぜ過去の記憶が消えるのでしょうか?
「神がその無限の叡智によって、人間のすべてを知ることができないように、また知らしめないようにしているのです。さえぎってくれる忘却という名のベールがもしなかったら、暗闇からいきなり直射日光にさらされたように、人間は目が眩(くら)んでしまいます。過去世のことを忘れているからこそ、自分を確保できているのです」霊の書 P175/後6~後2行目)

※もし、摂理に反した過去を覚えていたなら、恥ずかしくて苦しくて生きていけないでしょう。そして人前で真理を話すこともできなくなってしまいます。思い出さないことの方が今世を有意義に過ごせてるし、なによりそれが「神の愛」なのです。

★ーーーそうした過去世についての啓示は、地上生活中には得られないのでしょうか?
「どういうことをしたといった程度のことなら、垣間見てる人は少なくないでしょう」
     (略)
ーーー自分の過去世について漠然とした記憶があって、それが目の前をさっと通り過ぎ、もう一度思い出そうとしても思い出せないという人がよくいるのですが、そういう場合は幻影なのでしょうか?
「真実の場合もありますが、大体において幻影(※)であり、用心が肝心です。想像力が興奮状態になった時の繁栄に過ぎないことが多いからです(霊の書 P177/1行目~P178/2行目)

※デジャヴと言われているものも、何かの記憶がよみがえったりと(あくまでも)想像にすぎない出来事なのです。

 ・(つまり)前世を知ることよりも、霊的成長を促(うなが)す生き方の方が大切(※1)
 ・自分の霊性は、自分の心の内容とこれまでの生き方に示されている(※2)
 ・無理に前世を知ろうとすると、低級霊のからかいにの対象になる

★ーーー霊には人間の過去世が簡単に分かるのでしょうか?
「大霊は、時として、ある特殊な目的のために、いくつかの前世を啓示することを許すことがあります。あくまでも、それを知らせることが当人の教化と啓発に役立つと判断された時に限られます。そうした場合は、必ず何の前ぶれもなく自然発生的に見せられます。ただの好奇心から求めても絶対に許されません」
ーーーでは、こちらからの要求に喜んで応じていろいろと語ってくれる霊がいるのはなぜでしょうか?
「それは、人間側がどうなろうと意に介さない低級霊のすることです。一般的に言って、特に大切な意味もない過去世を物語る時は、すべて作り話と思ってよろしい。低級霊は前世を知りたがる人間が有頂天になるように、前世では大金持ちだったとか大変な権力者であったかのような話をこしらえて語ります。また、出席者も、あるいは霊媒も、聞かされた話をすべて真実として受け止めます。その時、当人のみならず霊自身もけちくさい虚栄心にくすぐられて、そんな前世と現世との間に何の因果関係もないことまでは思いが至りません。実質的には、大金持ちや大権力者だった前世より、平凡な今の方が向上していると考える方が理性的であり、進化の理論に適っており、本人にとって名誉なことであるはずなのです。

 過去世の啓示は、次の条件下においてのみ信用性があります。すなわち、思いもよらない時に突如として啓示された場合、全く顔見知りではない複数の霊媒によって同じ内容のものが届けられた場合、そして、それ以前にどんな啓示があったか全く知られていない場合。これだけの条件がそろっていれば、信じるに足るものと言えます」
 ーーーかつての自分がいかなる人物であったかが知り得ないとなると、どういう人生を送ったか、また性格上の長所と欠点についても知り得ないことになりましょうか?
「そうとばかりも言えません。知らされる場合がよくあります。それを知ることが進歩を促進するとみなされた場合です。が、およそのことは現在のご自分を分析すればお分かりになるのではありませんか霊媒の書 P268/5行目~P269/後3行目)

※①は(霊性の高い人間の)ごくごく限られたケースです。
※㋐~㋒は信用できる条件が揃いっています。ただ結論を言えば、霊性のレベルや未熟さは自分自身が一番わかっているものです。

★「過去世のことが何もかも、すぐに分かるのです。しかしそれは、実は過去世を思い出しているのではなかったのです。
 過去世の記憶の回想ということがよく話題になるのですが、あれは節操(せっそう)のないスピリットたちが企(たくら)んでやっていることです。つまり、スピリットが自分の地上体験をもとに、もっともらしいドラマを演出して、それを霊媒の意識に印象づけるのです。それを霊媒は、依頼してきた人の過去世を見たと錯覚して物語っているにすぎません。
 スピリットは“印象づけ”という方法で、霊媒にもっともらしい生活ドラマを吹き込むことができます。それが霊媒の霊的視覚にパノラマ状に映(えい)じます。それを前世の記憶であると勘違いするのです。私は地上時代に、そのことに気づかず、間違いなく前世の記憶を回想していると思い込んでいました。こちらへ来て、それが間違いであることを知りました」迷える霊との対話 P660/6行目~P661/2行目)

※↑上の文は、神智学の創始者のブラウ"ァツキー女史の言葉であり、霊界から送ってきたものです。

 ・前世を売り物にするニセ宗教・ニセ霊能者が暗躍(あんやく)
  人々の低俗な好奇心に付け込んで、不正と偽善を行なっている(※3)

※1)人生が苦しくても、カルマ清算・霊的成長のためなのです。前世を知りたい動機には、過去は立派な人だったと自分を慰めたいだけだと言えます。
※2)たとえ過去が立派な人間であったとしても、今の自分に反映されていなければそれはウソなのです。
※3)実際、ここに集まっている人たちは彼らをニセモノとは思っていません。そして内容も「愛が大切」など60~70%はスピリチュアリズムの霊的真理に基づいた内容を言っているため信じてしまいます。しかし残りの20~30%は、いかに自分が優れた霊能者であるかを伝えているにすぎません。人は半分以上本当のことを言われれば、他のウソは見えなく(隠れてしまう)なってしまうものです。これは真実のなかにウソを織り込む手口で、そのほとんどが名声と金儲けのためです(江原啓之氏に限っては、80%が正しい真理を言っているので、他のニセ霊能者より信じてしまいやすい)。気をつけたいのは、何パーセントであっても真理にウソがあってはならないのです。

〈まとめ〉なにが本物でなにが間違っているのかを伝えるのも、私たちスピリチュアリストの仕事です。そのためには、霊訓を少し読んだだけでは通用しません。奥が深い霊訓をわずか読んだだけでは理解できないものなのです。


(6)再生観の補足

地上人から類魂を見た場合

  ・イエス
    死 ➝ 一時的に幽界 ➝ 地上圏霊界を素通り ➝ 再生不要な超高級霊界
  ・地縛霊1
    死 ➝ 幽界から強制的に再生
  ・地縛霊2
    死 ➝ 幽界で生活 ➝ 霊的目覚め ➝ 苦しみのプロセス ➝ 類魂 ➝ 再生
  ・一般の人
    死 ➝ 幽界 ➝ 霊的純化のプロセス ➝ 類魂 ➝ 再生

★ーーーひとつの意識が部分に分かれて機能することが可能なのでしょうか。
 「今の“あなた”という意識とは別に、同じく“あなた”と言える大きな意識体(類魂)があります。そのほんの小さな一部が地球という物質界で発現しているのが、今のあなたなのです。そして、今のあなたの他にも同じ意識体を構成する他の部分が、他の意識層で発現しています」

ーーー個々の部分(霊)は独立しているのでしょうか。
 「独立はしていません。あなたも他の霊も、一個の「内奥(ないおう)の霊的実在(類魂)」の側面なのです。つまり全体を構成する一部であり、それぞれがさまざまな表現媒体を通して自我を発現しており、時にその霊同士が一体化することもあります。彼らは自我を発現し始めて間もない頃にはお互いの存在に気がつきませんが、そのうちすべての霊が共通の合流点を見だして、再び統一されます」シルバーバーチの教え・上 P216/6行目~P217/4行目)

★「大きな意識体(類魂)を、一つの大きな円として想像してください。大きな円(類魂)を構成する個々の霊は、その円に対して同心円を描いて回転しています。時おりその霊同士が出会い、お互いが共通の大きな円の中にいることを確認します。最後には個々の霊は回転することをやめ、それぞれの場を得て一体化し、元の円(類魂)が完成します」シルバーバーチの教え・上 P217/後1行目~P218/3行目)

霊界サイドから類魂を見た場合

  ・地上へ再生する霊
    再生 ➝ 幽界 ➝ 元の類魂に戻る
    再生 ➝ 幽界 ➝ 他の類魂に立ち寄る ➝ 元の類魂に戻る
  ・幽界レベルで、再生者の守護をする霊(守護霊)
  ・自分より霊性の低い類魂の指導霊となる


         〈1つの類魂〉

       ⇙     ⇓      ⇘

  〈地上に再生〉〈再生者の守護〉〈自分の霊性より低い
          (守護霊)   類魂の指導に当たる〉
                   (指導霊)


※参考資料;スピリチュアリズム普及会発行「シルバーバーチの教え・上」「ニューズレター5号」/ほかの参考資料として「シルバーバーチの霊訓(10)」「霊の書」「迷える霊との対話」など。

※なお、これらの引用にあたってはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。