夏音

「なつのね」ぶろぐ

脳死と出産

2005年08月03日 22時48分02秒 | 雑談
脳死状態の母親から赤ん坊が生まれたというニュースを見たときに,アメリカの
ドラマ「ER」の中でも,赤ん坊をこの世に誕生させるため,脳死状態の母親を
延命させるというエピソードがあったことを思い出した.
ただ,残念ながら,当時どのような想いを持ったか記憶が定かではない.

・脳死の可能性がある母親に延命措置をしてでも出産を望むか尋ねるのだろうか?
・そして,母親はそれを希望するのだろうか?
・それが母親の権利なのだろうか?
・家族は,母親が生きた証として,その赤ん坊の誕生を望むのだろうか?
・意識を持たない段階で,その母親は単なる人工子宮にしかならないのだろうか?
・母親がその誕生を望まず,家族がその誕生を望んだ場合,どちらの意見が
 優先されるのだろうか?
・新しく生まれてくる赤ん坊に生きる権利は存在しないのだろうか?

考えれれば,もっといろんな疑問がわいてくると思うが,当事者でもない自分が
考えても,この作業に意味を見いだせるとは思えないので,この辺でやめておく.

「倫理」という非常に難しい話である.
でも,21世紀はバイオの時代と呼ばれるようにクローンや人工子宮といった色々な
ことが問題になってくるであろう.
このとき,きっと考えを支えてくれるのは宗教ではないかと思う.
特定の宗教を持たない多くの日本人にとって,どのような議論ができるのだろうか.