
佐藤さとるの「誰も知らない小さな国」を読んだのは
小学4年の時でした。
学校の図書室のドアを入って
一番右の棚の
下から2番目あたりに
その本はありました。
私はその本を借りて読み、
コロボックルを知りました。
そして
とても夢中になったのです。
でも
コロボックルのことは
誰にも
話さなかったし
その本は
出来るだけ長く借りました。
そして
返却してからも
絶対に秘密にしたくて
誰にも見つからないように
わざと
棚の一番下の端に入れたりしました。
そして
その本がちゃんとあるかどうか
毎日確認していました。
だから
多分
あの頃
あの小学校の図書室で
「誰も知らない小さな国」を
借りた人は
いなかったと思います。
6年生になった時には
「誰も知らない小さな国」も
それに続くシリーズも
全部買ってもらいました。
今でも
家の本棚にあります。
けれど
あれから
一度も読み返していないので
物語の内容は
すっかり
忘れてしまいました。
ただ
あの頃
コロボックルと
いつも一緒にいたような
気持ちだったことは
よく覚えています。
あれから
数十年、経って
先日
有川浩作の
「誰もが知ってる小さな国」を
娘が送ってくれました。
私の大好きな
村上勉さんの描くコロボックルたちが
その本の中にいました。
私も佐藤さとるさんと同じように
一気に読みました。
「ぼくたちに、
コロボックルを、ありがとう。
ぼくたちが、
コロボックルを好きなままで、
大人になれるように育ててくれて、
本当にどうもありがとう。」
「誰もが知ってる小さな国」の
最後の3行で、泣きました。
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