プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

北朝鮮 「平和的」ウラン濃縮の主張

2011年07月31日 | 日記
 「ニューヨークで・・・開かれた米朝協議で、日米韓が求めるウラン濃縮活動の即時中止を含む6者協議再開の5条件の受け入れを北朝鮮が拒否した」(『朝日新聞』)そうです。いつまで北朝鮮の我侭放題に付き合わなければならないのか、とも思いますが、日米韓がウラン濃縮活動の即時中止を北朝鮮に求める資格が、我々にあるのか、という疑義もまた同時に湧き上がります。

 北朝鮮は、「ウラン濃縮活動について、平和利用の権利を主張」、「IAEA査察要員の・・・具体的な非核化措置に応じなかった」とのことですが、公然とウラン濃縮を明言し、核を持とうとする北朝鮮に対し、公然と核を「平和」利用という名の元、原発を運転し、あまっさえ再処理によるプルトニウムの抽出、利用までおこなおうとしている日本が、北朝鮮に非核化を求めること自体が、極めて欺瞞的な「ヤラセ」に思えるのです。

 ましてやフクシマにおいて、その原発の「平和」利用の欺瞞性を完膚無きまでに叩き潰された日本が、北朝鮮に何が言えるというのでしょうか。さらにこれまでも、日本だけの技術で造ろうとした原子力潜水艦にも失敗し、同様に最早実現不可能な核燃料サイクルに「夢」を掛け、国を上げて取り組んできた我が国の実情を見ても、日本が如何に「核」に執着し、その利用を梃子にして、敗戦で失った国際的な(発言)力を取り戻そうとしたかは明らかです。

 問題の本質は(北朝鮮なのではなく)、5大国のみが核(兵器)保有を正当化し、「平和利用」の名の元に、子飼いの国々に原発を輸出し、利益を上げている構造です。この構造的「ヤラセ」が解消されない限り、いくら北朝鮮に非核化を求めても、ウラン濃縮中止を求めても、説得力がないのです。北朝鮮が核の「平和利用」を求める根拠を自ら作ってしまっているからです。どちらがより欺瞞的か、判断するまでもないのではないでしょうか・・・

P.S. 九電の「ヤラセメール」問題は、佐賀県知事の経済界へのヤラセ発言要請にまで発展し、知事が少々悪者見たいに報道されていますが、これは報道や産業界も含めた、政府、県、電力会社の「5位一体」のヤラセにほかなりません。これは謂わば、これまでの日本の慣例であって、ずっと行なわれ続けてきたことです。動員し、発言させ、世論の承認を得たとして、国策を実行する、これが日本の、いえ世界の民主主義の実態です。こうした(選挙やパブリックオピニオン等の)「ヤラセ・セレモニー」を除けば、強権的な独裁国家や、共産主義国家と、中身に何の違いもないのです・・・

P.S.2 米国のデフォルト(債務不履行)問題は、明後日がリミットとなっていますが、取り敢えずの政治決着は妥協案が出るかと思います。もしデフォルト、そして米国債の格下げ等が生じれば、米国債を大量に買っている日本も大きな打撃を被るだけでなく、日本自身の国債も暴落するという憂き目に遭いかねません。株も下がりますし、経済力に不相応な円高も甘受しなければなりません。ただ、約1400兆の借金の米国に財政再建が必要なように、同じく(約1000兆円の借金を抱える)「メタボ(赤字)財政」の日本も、財政再建が必要ではあるのですが、大震災の復興、フクシマの賠償とますます国の借金は増えていきそうです・・・

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