だいすき♪

犬が好き。猫が好き。美味しいもの、綺麗なものが好き。

かなしい

2009-11-05 | ねこ
数年前にいっせいに捕獲して避妊手術をした職場近くの猫。
その後、猫の数は増えたり減ったり。

職場の隣のマンションが取り壊しになったり
裏が空地になったりして
猫も落ち着かなくなったのか
その数も少なくなった。

手術した子は帰ってこなくて
手術未の新しい猫がやってきたり。

その中で数年前からときどきやってくる
首の曲がった女の子の猫。
生まれつきの奇形なのか、赤ちゃんのときに
栄養不足でそうなったのか。。

いつも首をかしげているような姿なので
ご近所の猫好きの人には「かしげ」と呼ばれている。
かにカマをもらうお家、おやつをもらうお家と
いろんな人に愛されている猫。
奇形のためか手術はできないそうで
白血病ももっていると聞いた。
お医者に連れて行ってくれた人もいるんだよ。
避妊手術ができないから赤ちゃんができてしまったときもある。
その赤ちゃんをちゃんと保護してくれた人もいる。

そんなふうに地域に愛されている猫。

奇形だけど毛並みも綺麗になってぷくぷくと
太ってきて、でも、まっすぐに歩けないその子をみんなで見守ってきた。

その子が今、ガリガリに痩せている。
去年のグレイの症状と同じだ。

猫白血病の発症だろうか。

目も鼻も口もどろどろだ。
その顔をこする手もどろどろに汚れている。

もう、前のように移動もしんどくなってきているので
ハウスを作った。
私の気持ちが通じたのか、理解してその中で過ごしてくれるようになった。
どんなに親切にされても誰にも触れさせない
撫ぜられようとしなかった猫なのに
今は自分から身体を摺り寄せるようになった。
今日は初めて撫ぜることができた。

ほんとは裏に移動させたいけど
この子は私たちが出入りする入り口付近から離れない。
なので、狭い通路にハウスとトイレとご飯を置いているから
自転車の出し入れがとても不便になってしまった。

でも、誰も文句は言わない。
その子がいいようにみんなが気をつける。
グレイのときのようにドアを勢いよく開けると
ぶつけてしまうのでドアはそおっと開けるようになった。

私たちはこの子に名前をつけていない。
首の曲がった子って呼んでいる。
名前はないけど誰もが気にかけてくれている。

「ゆうまま、首の曲がった子が来てるよ」

「わかった」

普通のカリカリはもう食べられないこの子の為に
いろんなご飯を用意している。
猫缶もそのままではなくお湯を足して細かくしてから
少しづつ与えている。
私が休みのときもグレイのときのように
みんなが助けてくれる。

こんな風になった野良はお医者には連れて行かない。
私たちは手助けするだけと決めている。
病院で一人で死なせてしまったルースに教えてもらった。
グレイは私たちの気持ちにこたえてくれて立派に野良だった。

今はこの子の気持ちに耳を澄ませて聞くようにしている。
「何がしてほしい?」

いい人ぶってこんなことを書いているんじゃないんだよ。
野良はこんなに過酷だと知って欲しい。
のんきにお昼寝してるようだけど
人のお世話のない猫はもっと過酷なんだよ。

えさをあげると居つくからあげない。
ウンチをするから、花壇を荒らすから、追い立てる。

それももっともなことなんだけど、猫も生きている。

猫が好きな人もいれば嫌いな人もいる。
それも当たり前なこと。

去勢のしていない猫はお家から出さないでください。
お家の猫が産んでしまった子猫を捨てないでください。
これだけのことでも野良は少なくなります。
大勢の人が可愛そうな野良を作らないために活動をしています。
その活動を見守ってください。

私は自分にできる範囲のことしかできていない。
申し訳ないけど中途半端になるけど。

ごめんね。

これから、寒い冬だよね。
なるだけ寒くならないようにするからね。
あんまりがんばらなくてもいいからね。
しんどくない程度にがんばろうね。