ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ 第1640回NHK交響楽団定期演奏会を聴いて(Aプロ初日)♪♪

2009-03-01 21:50:52 | Weblog
 2月の上旬にN響の定期演奏会に行ってきました。この日の午後は、前回のメルマガで紹
介したリコーフィルハーモニーの演奏会を聴いたあとでフランス音楽に頭が洗脳されたまま、
渋谷のNHKホールへ向かいました。また、一日に2つの演奏会に出かけて聴いたのは初め
ての経験でもありました。

 さて、N響の演奏曲目ですが、スメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲でした。指揮はチ
ェコ音楽界の重鎮であるラドミル・エリシュカでした。個人的には全く名前をしらない指揮
者でした。

 指揮者のドミル・エリシュカですが、1931年にズデーテン地方で生まれ、ブルノ音楽
院で学んだ後に1969年から1990年までチェコ西部にあるカルロヴィ・ヴァリ交響楽
団の首席指揮者・音楽監督を務めました。

 日本との関係ですが、あまり強い関係は無かったようですが、2004年11月に初来日
し、東京フィルハーモニー交響楽団と名古屋フィルハーモニー交響楽団を指揮しました。そ
の後、札幌交響楽団と大阪センチュリー交響楽団への客演で大きな成功を収め、注目を集め
るようになったようです。

 今年78歳と高齢であるにも関わらず、当日の演奏の内容は脂が乗り切ったエネルギッシ
ュな指揮者のような指揮ぶりで、大変にびっくりしましたし、演奏の内容もレベルが高く久
々に良い演奏に出会えたと思いました。

 スメタナの交響詩「わが祖国」ですが、全曲を通して聴く機会はそれほど無いので、今回
の演奏は興味がありました。1 高い城(ヴィシェフラット)、2 モルダウ(ヴルタヴァ)
3 シャルカ、4 ボヘミアの牧場と森から、5 ターボル、6 ブラニークの6部構成になっ
ており、それぞれに物語がありますが、楽想もよく自然に心の中に入ってくるのはスメタナ
の素晴らしさもありますが、この指揮者の力でもあると思いました。

 全曲を通じて感じたことは、自分の祖国を表現した内容の曲であるからかも知れませんが、
霊魂が乗り移ったように音の中に魂のようなものが埋め込まれたような感じがするほど素晴
らしいものでした。

 この指揮者の才能が遺憾なく発揮されていたのを聴きながら、他の作曲家の演奏を聴いて
みたい気持ちになったのは私だけではないと思います。個人的にはドヴォルザークの交響曲
第8番を聴いて見たいと思いました。

 今回のように日本で知られていない指揮者でも、演奏の内容で素晴らしい力を出す指揮者
がまだまだ世界にいると思います。コンクールやメディアの力で有名になるのではなく、地
道に演奏しながら、じわじわとその良さを広げて行く指揮者の取り組みに心が打たれます。
この日は2つのオーケストラを聴きましたが、ともに心に残る演奏会でした。


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