次の週の月曜日、つまり振り込み期限前日の午前中、
会社の電話に出ると家内からだった。
『○○さんから電話があったのよ、、』
おそらく相手が支払いの猶予を申し込んでくるだろう、と読んでいた私が
『ふ~ん、それで』と先を促すと
『あのね、、保険使いたいんですって、、』
『エッ!、、保険をか?』
男が無免許か免停で警察を避けていたと思い込んでいた私は一瞬面食らい、
あらゆる場面を想定してみたが、その事による不利益は考えられず
『そうか、、構わんが警察に行かなきゃいかんなぁ』言うと
『ウンそれでね、明日午前10時に市の警察署に来てくれって、、』
『わかった。で、俺も行った方が良いのか?』
『、、、ウン』
『そいじゃぁ、今日の内、車を工場から引き取って来てくれ。明日は俺のと二台で行く』と言うと、
家内は妙な事を言った。
『あ、、でも、、○○さんが事故の車はいらないって、、、』
男が警察において家内を言いくるめ、事故を都合良く捻じ曲げようとしているのかも知れないと勘ぐった私は
『あ、そりゃぁダメだ。相手にも当該車に乗ってくるように電話しといてくれ』と指示した。
その日、帰宅してすぐ、ガレージの照明をつけ、
戻ってきた家内の車の傷を良く見ると、後ろの左側に確かに追突された傷がある。
が、そう大きな傷ではなく、
この傷を見れば男が27万3千円の修理代を渋るのも解からないでもない、、
と、幾らか気の毒な気分も湧いた。
玄関を入ると私の愛犬が足下にじゃれ付いてきた。
『○○さん、どうだった?』台所にいた家内に声をかけると
『えぇ、それじゃ事故の車で来ますって。まだ修理してなかったみたい』と応えた。
男に対する私の猜疑は思い過ごしであったのかも知れない。
その夜、家内は幾分緊張しているのか表情が硬く、
テレビを見ながら突っ込みを入れて笑っている私を見ても余り反応を示さなかった。
次の日の朝、玄関を出ると爽快な青空であった。
大きく息を吸い込むと肺の隅々にまで清浄な酸素が行き渡り、
その清浄はあたかも手足の先々にまで浸透し、
私の毒を清め吐息と共に排出されるような錯覚を覚えた。
警察署まで20分で着く予定の私たちは20分ほどの余裕を見て、9時20分、
家を出発した。
つづく
会社の電話に出ると家内からだった。
『○○さんから電話があったのよ、、』
おそらく相手が支払いの猶予を申し込んでくるだろう、と読んでいた私が
『ふ~ん、それで』と先を促すと
『あのね、、保険使いたいんですって、、』
『エッ!、、保険をか?』
男が無免許か免停で警察を避けていたと思い込んでいた私は一瞬面食らい、
あらゆる場面を想定してみたが、その事による不利益は考えられず
『そうか、、構わんが警察に行かなきゃいかんなぁ』言うと
『ウンそれでね、明日午前10時に市の警察署に来てくれって、、』
『わかった。で、俺も行った方が良いのか?』
『、、、ウン』
『そいじゃぁ、今日の内、車を工場から引き取って来てくれ。明日は俺のと二台で行く』と言うと、
家内は妙な事を言った。
『あ、、でも、、○○さんが事故の車はいらないって、、、』
男が警察において家内を言いくるめ、事故を都合良く捻じ曲げようとしているのかも知れないと勘ぐった私は
『あ、そりゃぁダメだ。相手にも当該車に乗ってくるように電話しといてくれ』と指示した。
その日、帰宅してすぐ、ガレージの照明をつけ、
戻ってきた家内の車の傷を良く見ると、後ろの左側に確かに追突された傷がある。
が、そう大きな傷ではなく、
この傷を見れば男が27万3千円の修理代を渋るのも解からないでもない、、
と、幾らか気の毒な気分も湧いた。
玄関を入ると私の愛犬が足下にじゃれ付いてきた。
『○○さん、どうだった?』台所にいた家内に声をかけると
『えぇ、それじゃ事故の車で来ますって。まだ修理してなかったみたい』と応えた。
男に対する私の猜疑は思い過ごしであったのかも知れない。
その夜、家内は幾分緊張しているのか表情が硬く、
テレビを見ながら突っ込みを入れて笑っている私を見ても余り反応を示さなかった。
次の日の朝、玄関を出ると爽快な青空であった。
大きく息を吸い込むと肺の隅々にまで清浄な酸素が行き渡り、
その清浄はあたかも手足の先々にまで浸透し、
私の毒を清め吐息と共に排出されるような錯覚を覚えた。
警察署まで20分で着く予定の私たちは20分ほどの余裕を見て、9時20分、
家を出発した。
つづく
体の方は騙しだましやっていこうと思っています。
あっこちゃんもくれぐれもご自愛くださいね。
来年もまた宜しくお付き合い下さい。
良いお年をお迎えくださいね。
どうぞ来年も楽しませてくださいね。
この続きは来年でしょうか?早く結末を知りたいところです。