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国鉄105系電車(クモハ105-19)

2018-07-09 03:34:36 | 乗り物(列車・車両)

所属:広島運転所

塗装:地域色
製造:日立製作所 昭和56年2月19日
検査:平成22年3月 下関総
定員:130人
重量:43.6t
冷房:AU75形
編成:K-05編成
瀬戸内地区地域統一色
JR西日本が2009年度から行っている地域に合わせた統一塗装で、瀬戸内地方の豊かな海に反射する陽光をイメージして、濃黄色の塗装が施されている。以降順次塗り替えられ、2017年6月12日に完了した。

105系電車(105けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1981年(昭和56年)から製造した直流通勤形電車である。国鉄分割民営化後は東日本旅客鉄道(JR東日本)と西日本旅客鉄道(JR西日本)に承継されたが、JR東日本のものは既に全廃されている。

それまで地方電化線区で使用されてきた旧形電車を代替するもので、小単位編成組成に適したシステムを備える。

三大都市圏で使用する通勤形電車は、1980年(昭和55年)頃までにごく一部の例外を除き新性能電車への置き換えが完了していた。しかし、それ以外の地方電化ローカル線には依然として戦前から1950年代に製造された吊り掛け駆動方式の40系や72系などのいわゆる「旧形国電」が数多く残存し、製造後30年以上が経過して車体の老朽化や設備の陳腐化が進んでいた。一部には車体を新性能車と同等のものに更新した「アコモ改善車」と呼ばれる車両も存在したが、走行性能や整備面での新性能車との差が大きく、遠からず車両運用上の支障となることも明白であった。このため、これらの路線の旧形国電については大都市圏の線区に最新式の車両を投入する事で捻出される新性能電車を転用したり、既存系列の新性能車両新製増備で置き換えを進める構想を立てていた。

だが、利用者の少ない時間帯に2両編成の列車を運行している路線では、既存の新性能車両では置き換えにくい事情があった。旧形国電では走行に必要な機器は電動車1両で完結した状態ですべて搭載しており、MT比1対1の2両編成を自在に組むことが可能なシステムを持っていた。これに対して新性能電車は長編成を組む大都市圏での運用を前提に電動車2両で1つの機構として完成するユニット電動車方式(MM'方式)を採用しており、2両編成を組んだ場合は2両とも電動車とならざるを得ない。これはローカル線では過剰性能の上に不経済であり、変電所容量などに問題が出る可能性もあった。

そこで、旧形国電と同様にMT比1対1の2両編成を組むことができるように、電動車1両に走行機器を集約した構造を持つ車両として開発されたのが本系列である。これが「1M方式」であり、後年同様の思想を持って誕生した車両(119系)を含めて「1M国電」や「新性能1M国電」という通称で呼ぶこともある。

設計
国鉄における1M方式の新性能電車としてはすでにクモユ141形郵便車や143系の事業用車、荷物車での実績があったが、これらは駅間距離の長い線区を113系・115系電車と併結して高速走行するのに適した性能を有している。しかし本系列投入線区は駅間距離が短く最高速度も低いため、性能面ではむしろ大都市の通勤電車の主力である103系に相当するものが求められる。

このため新設計にあたっては、経済性を重視しシステムを簡素化すること、新設計品である主制御器・主抵抗器以外は極力標準品を採用すること、将来の投入が予想される線区にも配慮したシステムを採用することに重点がおかれた。

台車・機器
電動車1両で走行可能なシステムを採用し、電動車1両あたり付随車1両を連結する構成で経済性を確保している。運転に必要な機器類はすべて電動車に搭載しているため、1両で入換等にも使用可能である。基本は1M1Tであるが、1M2Tでも旧形電車の1M1Tに相当する性能が発揮できる。

台車と主電動機には、当時の国鉄の標準的通勤形電車であった103系と共通のDT33系台車とMT55系主電動機を装備した。1:6.07 (15:91)の歯車比、発電ブレーキ付、応荷重装置・空転検知装置付である点も103系と同様である。

主回路については、簡素化と小型化のためMT55形4台で永久直列回路を組み、直並列組合わせ制御は行わない。主制御器は新たに開発された1M方式用のCS51形で、103系程には高加速性能を要さないものと割り切って制御段数もより少なく設計されている。また単一ユニット走行時の冗長性確保の観点から、電動発電機 (MG) 停止時も最寄り駅まで走行可能なように制御に必要な電源は常にバッテリーから供給している。主電動機を台車単位で開放可能とし、非常時には2個モーターでの走行も可能である。変電所容量の小さい線区を走行する際は、運転台の切り替えスイッチで限流値を低く設定できるようになっている。

MR147形主抵抗器は、電動送風機を廃した自然冷却方式が特徴である。

MGについては、103系冷房改造時の発生品であるMH97-DM61A(容量:20kVA)を流用している。空気圧縮機 (CP) については国鉄型電車の汎用品であるMH80A-C1000形を採用している。

105系として新規製造された3扉車
1981年初頭に福塩線および宇部線・小野田線の旧形電車の置き換え用に製造されたグループである。車体の基本構造は103系と同じで、先頭車の前頭部は踏切事故を考慮した強化型で運用の都合から貫通型となり、窓周りに201系と同様の黒色ジンカート処理を施している[注釈 5]。側面は両開きの客用扉を片側3か所とし、戸閉め装置は自動・半自動両用である。無人駅での車掌業務に配慮し、417系同様に[1]扉の開閉は編成中のどの運転台からでも操作が可能である。車端部側窓上部に電動行先表示器を備えるが、連結した際に隣り合うのを防ぐため点対称の配置で取り付けられている[1]。内装のカラースキームは201系に準じたものとされた。座席はすべてロングシートであるが、長時間の乗車に配慮して座面の奥行きを深く、また高さを下げたものとしている。ローカル線での運用が主となるため冷房装置は搭載されなかった。また将来、同系列を他の線区に投入する際は、抑速ブレーキや耐寒耐雪設備を容易に追加・変更できる構造となっている

103系から改造編入された4扉車
1984年の奈良線・和歌山線五条駅 - 和歌山駅間・紀勢本線和歌山駅 - 和歌山市駅間(奈良電車区配属)の電化開業用および可部線(広島運転所配属)の旧形電車置き換え用のグループである。

当時、折からの国鉄改革により設備投資が抑制されていたことからローカル線区向け車両の新造ができず、203系の投入で常磐緩行線から捻出された103系(1000番台、一部0番台も)と阪和線で余剰になっていたサハ103-66を活用して奈良・和歌山線用に48両、可部線用に13両の計61両が改造され、前者は奈良電車区に、後者は広島運転所に配置された。改造工事は長野・名古屋・吹田・幡生の各工場にて施工された。

改造種車が103系であることから新規製造車グループとは異なる片側4扉の車体となっているが、制御機器は同様のものを新調しており、台車や主電動機も元々同型であるため、両グループの性能は同一で相互の併結・混結も可能である。なお、客用扉の自動・半自動の切換えについては、種車である103系のドアエンジンの構造上対応が困難なため、奈良電車区配置車両は通年自動扱い、広島運転所配置車両は通年半自動扱いとされた。ちなみに広島の車両については、新規製造車グループと併結した場合に相手方の自動・半自動の切換えが行えるよう、運転台に切換えスイッチを設けているのが特徴である。

側面行先表示器は、種車の103系が未装備のため装備していない。MGは、種車(モハ102形1000番台)が10kVAのものを装備しているため、奈良電車区に投入したクモハ105形にはこれを流用したが、需給上不足が生じることから、広島地区に投入するクモハ105形については新規製造車グループ同様の20kVAのものを装備した。応荷重装置も実用上問題ないため種車のものを流用している。奈良・和歌山線向けの改造車には自動解結装置と電気連結器を設けた。

民営化時には仙石線用を除く121両全車が承継された。上記の事故で1両が廃車となったものの、代替車が用意されたので、2005年(平成17年)10月頃に103系改造車の老朽廃車が発生(するまでは121両のまま推移していた。

2016年10月1日時点では96両が以下の4区所に配置されている。

吹田総合車両所日根野支所新在家派出所(48両) - 和歌山線・桜井線および紀勢本線(和歌山駅 - 和歌山市駅間、紀伊田辺駅 - 新宮駅間)で運用
岡山電車区(14両) - 福塩線(福山駅 - 府中駅間)・山陽本線(岡山駅 - 福山駅間)で運用
下関総合車両所広島支所(12両) - 呉線・可部線・山陽本線(糸崎駅 - 三原駅間、海田市駅 - 横川駅間)で運用
下関総合車両所運用検修センター(22両) - 宇部線・小野田線・山陽本線(新山口駅 - 下関駅間)で運用
和歌山線・紀勢線・桜井線で運行される車両は、先述の通りかつては奈良電車区に所属していたが、その後新和歌山車両センター(当時)に転出し、現在、奈良線では使用されていない。

製造コストを抑える目的から冷房装置は搭載されていなかったが、国鉄時代の1985年(昭和60年)から集中式AU75系列による冷房改造が始まった。新造車については113系などに似た天井になり、扇風機はなくなったが、改造編入車の天井は103系と同様の形態になっており、扇風機は残存している。しかし、AU75系列での冷房化改造には車体補強などの改造が必要である等、コストのかかるものであった。そこで、1988年(昭和63年)からは架線の直流1,500Vを直接電源とする床置形のWAU202形簡易冷房機をクモハの室内車端部に設置する方式の改造に変更され、1992年(平成4年)には全車が冷房車となった。

1989年(平成元年)からはワンマン運転対応への改造が実施されており、ほとんどの車両で施工済みである。新在家派出所所属の車両は全車が本系列への編入改造時に電気連結器も装備されている。

105系 改造車(西日本向け)
運用者 日本国有鉄道
西日本旅客鉄道
種車 103系1000番台、0番台
改造所 国鉄長野工場、名古屋工場、吹田工場、幡生工場
改造年 1984年、1990年
改造数 61両 + 補充車1両
運用範囲 桜井線、和歌山線ほか
主要諸元
保安装置 ATS-SW
105系 新造車
基本情報
運用者 日本国有鉄道
西日本旅客鉄道
製造所 東急車輛製造
近畿車輛
日立製作所
製造年 1981年
製造数 60両
運用範囲 福塩線、宇部線、小野田線ほか
主要諸元
保安装置 ATS-SW


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