観光列車から! 日々利用の乗り物まで

日記代わりに始めました。
まずは先日の小旅行での観光列車から出張利用の乗り物まで。

同和鉱業片上鉄道ワム1800形(国鉄ワム80000形貨車)

2015-04-13 00:04:06 | 乗り物(列車・車両)

 

ワム80000形は、日本国有鉄道(国鉄)が1960年(昭和35年)から製造、使用した、15t積み二軸有蓋貨車である。
国鉄貨車の標準型として、1981年(昭和56年)までの21年間で、実に26,605両が量産された。製造所は、日本車輌製造、川崎車輛/川崎重工業、汽車製造東京支店、日立製作所、輸送機工業、富士車輌、ナニワ工機、三菱重工業、協三工業、舞鶴重工業、鉄道車輛工業、若松車輛である。

1959年(昭和34年)、汐留駅 - 梅田駅間においてコンテナ輸送が始まった。一方でそれまで主流であった車扱貨物、特に有蓋車の荷役作業の近代化をはかる必要がでてきた。このためパレットを使用し、フォークリフトで荷役をすることによる効率化が検討され、初代ワム80000形(後の初代ワム89000形)が誕生した。本形式はその改良量産型である。車体色はとび色2号(明るい茶色)。
最大積載荷重は15tであるが、これはパレットの重量を含んだものである。本形式の試作車にあたる初代ワム80000形は、容積が過小で15トンを積載することができなかったため、本形式では容積を大きくして、同荷重の他形式と比べ車体長が増加している。また、初代ワム80000形同様、荷役の利便を図るため側面は総開き式として4枚の引戸とされ、どの場所でも開口させて荷役を行うことができる。積載可能なパレット数は、初代ワム80000形より2枚多い14枚である。
走り装置は二段リンク式で、最高運転速度は75km/h、車軸は12t長軸で、軸受は平軸受である。
標記トン数15tのパレット荷役用有蓋車であることから車番標記の前に「パ」(後年「ハ」に変更)の小文字が入れられたため「パワム(ハワム)」と区別される。パレット輸送の利点を生かし主に大口輸送に使用されたため、1984年(昭和59年)2月のダイヤ改正で、ヤード集結形輸送が廃止された後も、製紙業者による紙の輸送用に生き残った。1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化後は、日本貨物鉄道(JR貨物)のほか、九州旅客鉄道(JR九州)を除く旅客鉄道会社にも少数が事業用として引き継がれた。
JR貨物に引き継がれたものの一部は、軸受をコロ軸受にする改造(380000番台)や製紙原料用の木材チップバラ積み用(480000番台)へと改造されたが、次第にコンテナ車による輸送に切り替えられ、大幅に数を減らしている。
廃車となった車両の一部は、使い勝手の良さから数多くが一般に払い下げられた上で倉庫や店舗などに再利用された。今でも全国各地でその姿を見ることができる(淡路島など鉄道がない地域にもある)。

ワム89000形(初代)
1957年(昭和32年)に大宮工場で3両が試作された、側面総開き式のパレット輸送用有蓋車である。側面は鋼製の引戸が4枚設けられ、いずれの扉を開いても荷役が可能であった。パレットの最大積載数は12枚。屋根を支えるため、片側に2本の側柱を有し、そこに木製の仕切りを設けて室内を3分割していた。本形式は車体長が短く、最大積載荷重の15tを積むことができなかったため、量産車(2代目ワム80000形)の設計時には、車体が延長された。屋根は、量産車が中央に折れ線を設けた山形であるのに対し、やや深めの丸屋根であった。
本形式は、当初ワム80000形(初代・ワム80000 - ワム80002)と称したが、量産車が登場するに及び、1960年(昭和35年)3月、ワム89000形(初代・ワム89000 - ワム89002)に改められた。

同和鉱業片上鉄道ワム1800形
1986年(昭和61年)に、吉ヶ原、周匝からの肥料輸送用および弁柄輸送用として10両が国鉄から同和鉱業片上鉄道に払下げられたもので、ワム1800形(ワム1801 - 1810)と称した。形態的には第2次量産車グループである。導入はされたもののあまり使用されず、大半は1991年7月の同鉄道の廃止と運命をともにしたが、ワム1805・1807のみ、岡山県備前市の旧片上駅跡地で静態保存されていた。現在はワム1805は和気町の和気交通公園横に静態保存、ワム1807が久米郡美咲町の柵原ふれあい鉱山公園にて、動態保存されている。
2011年5月より、ワム1807(旧番号ワム184740)が動態保存車両として登場。この車両は、元は国鉄から購入した国鉄ワム80000形貨車で、以前は片上駅跡地にてワム1805(旧番号ワム184036)、ディーゼル機関車DD13-552と共に静態保存されていた。 また、柵原ふれあい鉱山公園の開園時より静態保存されている貨車3両(トラ840・トム519・ワフ102)のうち、トラ840が整備され、2013年9月より、動態保存車両として登場している。

主要諸元
走行安定性対策車(280000番台)
自重:約11.3 t
荷重:15 t
最大長:9,650 mm
最大高:3,703 mm
最大幅:2,882 mm
床面積:21.1 m²
床面高:1,046 mm
容積:52.8 m³
パレット個数:14
軸距:5,300 mm
走行装置
形式:2段リンク式
バネ:重ね板バネ(13種)
車軸:12 t 長軸
軸受:平軸受
最高運転速度:75 km/h


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