観光列車から! 日々利用の乗り物まで

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DD54形ディーゼル機関車33号機

2018-01-28 07:21:32 | 乗り物(列車・車両)

- 1971年、三菱重工業製。
交通科学博物館から移転してきた機関車で、移転前は交通科学博物館第2展示場で保存されていた。

DD54形ディーゼル機関車は、日本国有鉄道(国鉄)が1966年から設計・製造した亜幹線用液体式ディーゼル機関車である。

国鉄の幹線・亜幹線用ディーゼル機関車としては既にDD51形が実用化されていた。DD51形では1,000馬力級エンジンを2基搭載として大出力を得たが、1950年代後半以降、ヨーロッパの各国国鉄では西ドイツ国鉄V160形(後の216形。2,000馬力機関搭載)やベルギー国鉄200形(2,000馬力機関搭載)、フランス国鉄BB67000形(2,400馬力機関搭載)など、2,000馬力から2,700馬力程度の出力のディーゼルエンジンを1基搭載し、車両重量の軽減・保守の容易化・製造コストの削減を狙った設計の本線用ディーゼル機関車の量産が行われており、日本でも注目されていた。
しかし、この時代の日本においては、車載可能なクラスの2,000馬力級ディーゼルエンジンの製作経験がなく、またこのクラスの単一機関出力に対応するトルクコンバータを自力で設計・製造することも技術的に困難であった。
そのような状況下で、三菱重工業が当時、液体式ディーゼル機関車の設計製作で先進国であった西ドイツ(当時)のメーカーからライセンス供与を受けて技術を導入、まず1962年に西ドイツから輸入され、無分解運用が可能と謳われた1,820馬力級ディーゼルエンジン、およびこれに対応し自動変速を可能とした液体式変速機を搭載したDD91形を試作製造。同機は1965年まで国鉄に貸し出されて山陰本線の京都 - 園部間などで試験運用された。
同形式は試験終了後国鉄籍に編入されずそのまま三菱重工業に返却された。
試験結果が好成績であったこと、さらに同等の車両がイギリスでも導入・運用されていた実績から、これを基本とした亜幹線用液体式ディーゼル機関車が量産されることとなり、本形式が設計された。
ただ実際の運用に入ると、当時の日本では手に余る技術であった事にくわえ、西ドイツ側との連携不足などもあり、トラブルを頻発させていた。そのためいずれの個体も法定耐用年数(18年)を終えず運用を離脱している。結果、失敗機関車との烙印を押され、国鉄の資産運用について国会で質疑応答が行われる事態にまで発展した。
製造
1966年に試作車としてDD54 1 - DD54 3の3両が製造され、各種試験に供された後、1968年から1971年までの4年間にDD54 4 - DD54 40の37両が量産車として製造。西ドイツ側メーカーと三菱重工業がライセンス契約を結び、国内で製造を行った。
その開発経緯から、全車とも三菱重工業が製造を担当しており、製番は順に1389 - 1391・1485 - 1489・1631 - 1640・1738 - 1744・1750・1751・1753・1765 - 1776となる。
なお、わずか4年間に集中して37両が製造されたにもかかわらず製番が連続せず、かなり細かく細分化されている。これは当時の三菱重工業三原製作所が国鉄向けの他形式の機関車も国鉄から受注・生産していたため[4]であり、欠落部分の番号の大半はそれらに割り当てられている。
ライセンス生産となったエンジンや変速機については契約上、日本側での設計変更や改造は認められておらず、あくまで製造のみが認められていた。この事項が同機関車の運命を決定づける要因になった。
車体
車体は前後に運転台を配した「箱形」である。試作車にあたるDD91形ではいわゆる湘南形の、2枚窓構造の運転台を備えた平凡な構造・形状であったが、本形式に先行して設計・製造されたED72形・ED73形交流電気機関車と同様に窓下を突出させた「くの字」状の前面形態が採用され、車体断面も側板の上半分を内側に傾斜させた、ヨーロッパ調の独特のエクステリアデザインとなっている。
重連運用は想定していないため正面貫通扉は装備せず、総括制御に必要な釣り合い管や制御用ジャンパー線などを設置していない。

製造所 三菱重工業
製造年 1966年 - 1971年
製造数 40両
引退 1978年
主要諸元
軸配置 B-1-B
軌間 1,067 mm
全長 15,300 mm
全幅 2,922 mm
全高 4,058 mm
機関車重量 約70t
台車 DT131B
(動力台車:DD54 1 -DD54 3)
DT131E
(動力台車:DD54 4 -DD54 40)
TR104
(付随台車:DD54 1 - DD54 3)
TR104A
(付随台車:DD54 4 - DD54 40)
動力伝達方式 液体式
機関 V型16気筒ディーゼル機関
DMP86Z
機関出力 1,820 ps / 1,500 rpm
保安装置 ATS-S
最高速度 95 km/h
備考 製造時期により外観に差異
32 - 37は元空気溜管引き通し装備


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