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神戸電気鉄道1000系電車

2020-07-09 04:26:26 | 乗り物(列車・車両)

神戸電気鉄道1000系電車

神戸電気鉄道1000系電車(こうべでんきてつどう1000けいでんしゃ)は、神戸電鉄が神戸電気鉄道時代の1965年に製造を開始した通勤形電車である。


概要
神戸電鉄初の高性能車であるデ300形の貫通型車両(デ310形)のデザインを継承の上、阪急旧1000系のデザインも取り入れ、沿線人口の増加に伴う輸送力増強を目的に客用扉を1,400mm幅の両開きとした車両として1965年に登場した。系列全体としては1991年までの26年間に合計106両が川崎重工業(1969年までは川崎車輛)で製造され、形態や製造時期の違いで数多くの形式が誕生している。

1965年には両開き扉・電力回生ブレーキを採用したデ1000形が、1968年には増結用としてデ1050形が、1971年には回生ブレーキを省略したデ1300形が登場した。1969年には3両固定編成のデ1100形・サ1200形、1974年には増結用両運転台3扉車のデ1070形、1974年には3扉の中間電動車デ1320形、1977年には3両編成の3扉車デ1100形・サ1200形が導入されている。

1977年には1000系列で初の新造冷房車としてデ1350形が登場、1991年には公園都市線のワンマン運転対応の3両編成である1500形・1600形が登場した。1997年にはデ1320形が先頭車化改造により1370形となった。

各形式は相互に併結が可能であり(ワンマン車を除く)、3両から4両編成、そしてラッシュ輸送時の5両編成まで輸送量に応じた編成を組んで活躍していたが、2000年代以降は3両または4両固定編成への集約が進められている。
編成は有馬寄り(有馬温泉・三田・粟生方)に奇数車 (Mc1)、神戸寄り(鈴蘭台・新開地方)に偶数車 (Mc2) を有する構成となっている。1100系・1500系の場合は間に付随車 (T) が挿入される。

車体
デ310形のスタイルを継承した18m級車体を採用し、前面は貫通型3枚窓、貫通扉の上部に前照灯2灯、両端の窓上に標識灯を設置している。側面は客用扉として幅1,400mmの両開き扉と810mm幅の上段下降・下段上昇式の2段窓を配する。初期の車両は片側2扉となっており、窓配置はd2D6D3(先頭車)・3D6D3(中間車)を採用した。1974年のデ1070形以降は3扉となり、窓配置がd1D2D2D1d、これ以降に登場した3扉車はdD3D3D1(先頭車)・1D3D3D1(中間車)の配置となっている。

車内の座席にはロングシートが採用されている。初期車は連結面側の貫通路に広幅を採用し、内張りも淡青色であったが、後期車は貫通扉付きの狭幅となり、内張りも木目調とされた。

主要機器
性能は1000系列全体でほぼ統一されており、加速度は2.7km/h/s、減速度は3.3km/h/sとされている。

制御装置・主電動機
2両ユニット車は主制御器に1基で2両分8台の主電動機を制御する1C8M制御を採用し、1両ユニット車では各電動車に1両分4台の主電動機を制御する1C4M方式の制御装置が装備されている。主電動機は2両・1両ユニット車ともに三菱電機製のMB-3054-B(75kW×4、歯車比99:14)を各車両に計4台搭載する。

3両編成の1100系・1150系・1500系では、主電動機を従来の1.5倍の出力とした三菱電機製MB-3088-B(105kW×4、歯車比99:16)を採用し、全電動車3両編成と同等の性能を確保している。主制御器も各電動車に1つの制御器で4個の主電動機を制御する1C4M方式のABF-144-15MDHを搭載する。

駆動装置はデ300形と同様にWNドライブを採用している。

台車
1000系・1300系は川崎車輛製のウイングバネ式台車である川崎651を装着する。1100系・1150系は電動台車と付随台車の設定があり、川崎車輛製のウイングバネ式台車で電動車が川崎681、付随車が川崎682を装着する。1500系は軸バネにエリゴバネを採用した軸梁式となり、電動車がKW-150、付随車がKW-160に変更された。いずれも軸間距離は2,100mm、車輪径は860mmである。

1100系の1212・1213は800系からの編入車であり、800系由来の川崎車輛製のウイングバネ式台車である川崎641を継承した。軸間距離は2,300mm、車輪径は910mmである。

集電装置
神戸電鉄の標準品である東洋電機製造製の菱形パンタグラフ、PT-4209を搭載する。デ1000形は登場当初三菱電機製のS-752-Aを装備していたが、同社のパンタグラフの製造中止に伴う予備部品確保の観点から、1980年代にPT-4209に取り替えられている。

ブレーキ
連結両数の増加を考慮し、ブレーキは発電ブレーキ併用の電磁直通空気ブレーキ(HSC-D)を採用した[。

また、神鉄独自のシステムである非常電制が装備されている。万が一急勾配で非常空気ブレーキが故障した際にも、過電流・過電圧保護装置を無視して停止直前の速度までに減速することが可能となっている。


広義の1000系列は、前面貫通型で両開き扉を持つ1000番台の各形式を総称している。神戸電鉄では形式称号に「形」を用いるが、鉄道趣味関連の雑誌・書籍においては便宜的に「系」としてのグループ化もなされており、デ1000形、デ1050形、デ1070形の各形式が狭義の1000系、3両編成のデ1100形・サ1200形、デ1150形・サ1250形、1500形・1600形が1100系、2両編成のデ1300形、デ1320形→1370形、デ1350形が1300系として分類されている[6]。

神戸電鉄の公式資料においては長らく「形」を使用していたが、2008年の6000系登場以降は「系」を用いた系列名称が使われている。

1979年登場のデ1350形までは電動車に「デ」、付随車に「サ」の記号が用いられていたが、1987年に鉄道事業法が施行されて以降の新造・新形式車では記号を付す必要がなくなり、1500形以降では記号が省略されている。


冷房化改造
1983年のデ1070形1076を皮切りに、既存車両の冷房化が開始された。非冷房車のうちデ1070形1074-1076、1100系全車、1150系1151編成(1153編成は新造時より冷房付)、デ1300形1309編成の各車が改造を受けた。デ1000形、デ1050形は全車とも冷房化の対象外となった。

塗装変更
旧塗装は1960年の300系で採用されたシルバーグレーに窓まわりオレンジの塗装で、1000系列でも標準塗装として塗られていた。1982年からは車体裾に赤帯が塗られた車両も登場したが、全車には波及せず、後述の新塗装に塗り替わった。
新塗装はクリーム色に窓まわりと窓下、裾部を赤色とした塗装で、1986年8月より塗装変更が開始され全車で完了した。1150系1153編成、デ1350形1361編成、1500系は当初より新塗装で竣工している。当初は扉も赤一色であったが、1999年以降は車体部と同じく直線的な塗り分けとなった。

ワンマン化改造
2001年6月に有馬線有馬口 - 有馬温泉間の区間列車のワンマン化に伴い、既存の1100系・1150系3両編成のワンマン化改造が実施された。自動放送装置、ドア開閉ブザー、側面行先表示幕、車両間転落防止幌が設置されている。前面行先表示幕も自動化されている。
2003年からは4両編成のワンマン化改造も開始された。4両編成は扉上部への戸閉センサの設置も行われている。
6000系が登場した2008年以降にワンマン化された2扉車は、ドアチャイムが6000系と同様のものに変わっており、ドアの上に警告灯が付けられた。

方向幕
1000系列初期車両は当初、前面に手動回転式方向幕を装備していた。その後、前面表示器の電動回転式への交換と側面表示器の設置が行われた(後期編成の一部は当初より装備)。長らく前面表示器に英語表記はなかったが、2017年1月より順次、前面についても英語表記の追加が行われている。
窓・化粧板更新工事
2018年、1076+1153-1252-1154の編成に窓の改造と化粧板の張替え工事が施工された。内装は寒色系であった1076も含めて全車が濃い木目調となり、1150系の側面窓の一部が2段窓からHゴムの1段固定窓となった。続いて、1361編成が2020年1月に固定窓のHゴム化を除く同様の改造を行った。

神戸電気鉄道1000系電車
基本情報
運用者 神戸電鉄
製造所 川崎車輌→川崎重工業
製造年 1965年 - 1991年
製造数 106両
主要諸元
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1500V
最高運転速度 80 km/h
全長 18,140 mm
車体長 17,500 mm
全幅 2,730 mm
車体幅 2,600 mm
全高 4,120 mm (パンタグラフ設置車)
車体高 3,650 mm
車体 普通鋼
駆動方式 WN駆動方式
制御方式 抵抗制御
制御装置 電動カム軸式自動総括制御
制動装置 HSC-D形電磁直通空気ブレーキ(発電ブレーキ付)・保安ブレーキ・非常電制
保安装置 神鉄形ATS 防護無線


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