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漁業取締船「白嶺丸」 水産庁

2016-10-28 09:45:35 | 艦艇(自衛隊・保安庁・その他)

水産庁は、本年4月から、漁業取締船「白嶺丸」(はくれいまる)を鳥取県境港に配置。水産庁に所属する漁業取締船で、我が国周辺水域等において、違法な操業及び漁具の設置を行う外国漁船等の指導・取締を行うことを目的としています。

水産庁は、本年4月から、漁業取締船「白嶺丸」(はくれいまる)(499トン 23名乗組)を東京港から鳥取県境港に配置することとしました。これは、日本海中西部水域における漁業取締りの強化を目的とするもので、現場水域における行動日数の増加と迅速な取締対応が可能。


基本性能
船型は、長船首楼型を採用し、十分な耐航性を有する一方、船尾甲板を低くすることで、指導取締時における作業性を向上しています。
IBS(Integrated Bridge System)船橋を水産庁で初めて採用し、良好な視界と機動性を確保しています。
高揚力フラップラダーの採用により、旋回性能が向上しています。
大口径プロペラを採用することにより省エネ化を図っています。
日本海事協会基準に準じた耐氷構造(IC級)となっています。

主な設備
アンチローリングタンク(受動制御型)
キセノン式探照灯
取締兼交通艇

建造の経緯
漁業取締船旧白嶺丸(199.16トン)は、昭和44年に建造され、主として我が国沿岸の漁船の指導取締に活躍してきました。しかし、建造以来23年が経過していたため、船体、機関及び諸設備が著しく老朽化し、十分な取締業務が行い難くなっていたところでありました。
一方、沿岸沖合海域の指導取締は、日本漁船の指導取締に加えて、周辺諸国の漁業の伸長に伴い、外国漁船の指導取締を強力に実施する必要が生じてきており、このような状況から、我が国周辺の外国漁船の取締が可能な大型の3代目白嶺丸を建造しました。

漁業取締船は、密漁などを防止・摘発し水産資源を保護することを目的に、監督機関が所有または傭船して運用する船舶。現在の日本では原則として、都道府県知事が許可する知事許可漁業の漁業取締りは都道府県漁業取締船が行い、農林水産大臣が許可する大臣許可漁業の漁業取締りは水産庁漁業取締船が行うが、水産庁も司法警察権を行使し知事許可漁業への取締り権限を有する。また、水産庁取締船が外国漁船の違法操業に対しては拿捕などの主権行使を行っている。

水産庁の漁業取締り
日本では、不法操業など、漁業に関する取締りは、基本的に水産庁の職責である。水産庁は、水産資源の適切な保存及び管理、水産物の安定供給の確保、水産業の発展並びに漁業者の福祉の増進を図ることを任務とする海の行政機関である。テレビ番組などでは不法操業の漁船の拿捕に海上保安庁の巡視船や巡視艇がよく登場するが、領海侵犯の類以外の漁業取締り自体は、あくまでも水産庁に協力しているに過ぎない。水産庁の漁業監督官及び都道府県の漁業監督吏員には漁業法に基づく特別司法警察職員に指名されている者もあり、漁業監督官は行政警察活動として漁船を臨検する権限を持つ。漁業に関する法令にかかる事件については、警察や海上保安庁に頼ることなく逮捕から送検まで水産庁が単独で執行することが可能である。それでも、警察や海上保安庁とは相互に協力関係を保ち、漁業取締りを行っている。
水産庁では、操業の監視や密漁の取締りといった行政警察活動を目的として、6隻の水産庁所有の漁業取締船を保有している。しかし、日本が有する広大な海域を6隻でカバーするのは不可能なため、民間から「やまと」「むさし」「ながと」以下30隻程度の船舶及び航空機をチャーターしており、これらによって、全国の漁場の監視や不法操業の摘発、違法に設置されている漁具の強制撤去処分を行っている。傭船については、船舶の操船は船会社の船員が行い、漁業取締り任務は、乗り込んだ水産庁漁業監督官が行う。船員は、漁業監督官の職務を補助する。
日常の業務は、排他的経済水域をめぐり、監視中に出会う漁船を停船させて立ち入り検査(臨検)することである。日本の排他的経済水域内にいる全ての漁船は、漁業法の定めにより水産庁の立ち入り検査を拒むことは許されない。立ち入り検査とは、漁船に積んでいる漁獲物の重さを計量し、「操業日誌」の記載と比較して整合性を確認する取締行動である。もし、量が合わなければ、密漁の容疑者として船長らを検挙することとなる。検挙を行う際は、現行犯を除いて、裁判所より逮捕令状の発布を受けて執行される。違法漁具の押収についても、洋上で取締船がこれを発見すると、無線で漁業調整事務所に連絡して事務所員を裁判所に赴かせ、令状の発布を受けた旨を連絡されてから執行される。近年は、事件の大半が九州沖または小笠原諸島沖で発生している。ほとんどの密漁者は、検挙されても素直に服従するが、一部の不法操業漁民のなかには抵抗する者がおり、単なる密漁が暴力事件へと発展したこともある。実際に起きた事件の一例には、対馬の沖で違法操業を行なった複数隻の韓国籍漁船が水産庁の停船命令を拒否して追跡を受けた際、そのうちの1隻に乗った韓国人密漁者が開き直って漁船を異常接近させたため、漁業監督官が船首にある砲塔から放水砲を発射して実力規制したところ、放水を浴びて逆上した密漁者が取締船に漁船を自ら体当たりさせて転覆、自沈をした事例がある(双方ともに無事だった)。
水産庁では、海上保安庁とは違って強行接舷や飛び乗りによる実力規制を控えている。立ち入り検査も、針路妨害や警告を実施して対象を停船させてから実施しているため危険度が低いとされ、殉職事故は現在まで発生していないが、容疑者に物を投げつけられて軽傷者が出たことがある。水産庁は監督官に特殊警棒を活用した護身術の訓練を施し、防護のためボディアーマーと安全靴を着装させる。更に安全帽と関節保護用プロテクター、防刃手袋を着装して立ち入り検査に万全を期している。
現行の法令では、水産庁の漁業監督官及び都道府県の漁業監督吏員には拳銃など銃器での武装は全く認められていないため、密漁の容疑者からの暴力を受けた場合は、特殊警棒による護身術で取り押さえる。あくまでも、護身術であって逮捕術ではない。 もしくは船首の砲塔に備え付けている放水砲の発射、音と光による威嚇、ミロク製カラーボール発射装置の使用による実力規制しかできない。なお水産庁では、カラーボール発射装置のことを「銃」と呼称している。

2代目白嶺丸(1969-1993)
2代目白嶺丸は(総トン数199.16トン)は、昭和44年に建造され、平成5年に現在の白嶺丸と交替するまで、主として日本沿岸沖合海域での我が国漁船の指導取締に活躍しました。


白嶺丸 主要目
長さ(全長):63.37メートル
所属:水産庁
幅(型):9.60メートル
定けい港:境港
総トン数:499トン
従業制限(航行区域):第三種(国際航海)
国際総トン数:741トン
竣工年月日:平成5年3月18日
最大搭載人員:29名
建造所:新潟鐵工所


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