観光列車から! 日々利用の乗り物まで

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養老鉄道 近鉄600系電車

2018-10-05 09:13:11 | 乗り物(列車・車両)

養老線はローカル線のため、現・近鉄吸収合併後は専用の新車が全く製造されず、近鉄狭軌線および名古屋線の中古車全般がかき集められ、バラエティに富んでいた。しかし、現在では型落ちした幹線用統一規格通勤車が転入してきたため、基本的には幹線と変わりなくなっており、転属元は軌間の同じ南大阪線か、桑名駅で接続している名古屋線で占められている。

現在の車両
600系・610系・620系
1992年よりモ601(旧モ1656)-サ551(サ6152)-ク501(ク1751)編成が運用開始

近鉄600系電車(きんてつ600けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)が同社養老線において運用する目的で、1992年より従来車各形式を改造して導入した一般車両(通勤型電車)である。

養老鉄道発足に伴う養老線の同社への移管に際しては、近鉄の保有車両として養老鉄道へ貸与される形で運用された。その後2014年4月1日付で形式・車両番号はそのままに養老鉄道の保有車両となり、近鉄からは形式消滅した。

 

近鉄各線で用いられている20m級4扉車体を持つ標準型一般車両のうち、比較的車齢の高い旧型の余剰車を、ローカル線である養老線の輸送改善向けに改造・改装して転用したグループであり、狭軌仕様への統一、比較的低速な養老線での運用に合わせた電動車比率の抑制(もしくはモーターの低出力型への変更)が行われている。当系列の導入に伴い、特殊狭軌線(内部線・八王子線)と鋼索線以外の近鉄線旅客用車両からは、吊り掛け駆動方式と非冷房の車両が消滅した。

転入時にワンマン運転対応改造と車外スピーカー設置が行われた。本線系の車両と異なり増結・解結は頻繁に行われないことから、ク530形使用時代のク510形を除いて貫通幌が撤去され、本線系の車両とは若干異なる顔つきになっている。

2013年以降、養老鉄道養老線の新型ATS導入に伴い、2016年までに当系列では601F・602F・604F・606F・611F - 614F・621F・623F - 625Fに車上装置設置工事が行われた。

2016年以降に検査出場した一部編成のパンタグラフが、従前のひし形および下枠交差型からシングルアーム式に交換されており、2017年10月時点では601F・606F・611F・614F・623Fのパンタグラフが交換されている。

車体塗装
本線系列車と同じ塗装(アイボリー(白)とマルーン(赤)の塗り分け)で、近鉄時代から養老鉄道への運営移管当初まではこの塗装で運転されていた。2008年7月6日に最後のツートンカラーである601Fがツートンカラー惜別イベントを実施し、ツートン車は姿を消した。

600系
養老鉄道600系電車
主要諸元
編成 2両・3両編成
台車 Mc車:KD-101/KD-48
T車:KD-61A
Tc車:KD-39C
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サ550形 (左)
窓のない部分にトイレがあった
1992年登場。この系列の前身となる改造元車両の出自は以下のように雑多である。

近鉄名古屋線用1600系(モ1600・モ1650・ク1700・ク1750)
名古屋線用1800系の増結用Tc車(制御車、ク1950)
近鉄南大阪線用の「ラビットカー」として最後まで現役で残った6800系の単独Mc車(制御電動車)モ6850形
南大阪線用6000系の中間付随車サ6150形
これらのほとんどが本線では増結用だった。転用改造後は中間に南大阪線用サ6150形改造のサ550形を挿入した3両編成(Mc-T-Tc)と、2両編成(Mc-Tc)があり、編成は以下の通り]。

モ601(旧モ1656)-サ551(サ6152)-ク501(ク1751)
モ602(旧モ1657)-サ552(サ6153)-ク502(ク1752)
モ603(旧モ1658)-ク503(ク1951)
モ604(旧モ1659)-ク504(ク1952)
モ605(旧モ1615)-ク505(ク1715)
モ606(旧モ6857)-ク506(モ6858)
種車が製造時期の異なる様々な形式から捻出されたため、標識灯・尾灯の形状やロングシートの形状も微妙な差異があり、601F - 604Fと605F・606Fでは座席のひじ掛けの形状や背面高さが異なっている。3両編成は団体専用列車への充当を考慮してサ550形にトイレが設けられていた。

主要機器
Mcの主電動機は6000系の電動車を電装解除して捻出したMB-3082Aであり、出力は3両編成が135kW、2両編成が75kWであったが、現在は全車135kWに統一されている。養老線転属にあたって一部車両のMc車はKD-101形空気バネ台車を新製した以外は、6800系や6000系からの発生品を改造の上で流用した金属バネ台車のKD-39C形 (Tc車) やKD-48形 (Mc車) を装着する。なお、シュリーレン式台車の新製はこのKD-101をもって最後となった。制御装置は1C4M制御のVMC形である。集電装置はMc車連結側に1基搭載するが、606Fは種車の下枠交差型を引き続き搭載した。電動発電機はHG-634形(120kVA)をTcに、圧縮機はD-3-F形をMcとTに装備している。

改造
2008年11月から2013年12月にかけて601F・606F・602F・604Fの順にB更新(2回目の車体更新)が五位堂検修車庫で施工され、7020系に準じた車内デザインへの変更、側面窓の一部固定化とサ550形のトイレの撤去が実施され、トイレのあった場所は立席スペース化された。先に更新された後述の610系や625系と異なり、雨樋の形状が変更されている。

廃車
2016年までに4両の除籍車両が発生しており、605Fは2001年6月に、603Fは2016年4月に廃車された。2016年4月現在は3両編成が2本、2両編成が2本の計10両が在籍している。

 

B更新出場 編成両数 廃車
601F
2008年11月 3両 運用中
602F
2011年8月 3両 運用中
603F
未施工 2両 2016年4月
604F
2013年12月 2両 運用中
605F
未施工 2両 2001年6月
606F
2009年9月] 2両 運用中


601F:東海じゃらん『東海じゃらん号』(2016年10月1日 - 2017年3月27日運転終了)
養老鉄道と東海じゃらんのコラボ企画の一環で、車内へのラッピングや特殊系統板の新調も行われた。

620系
養老鉄道620系電車
サ560形の屋根上他端のパンタグラフ用の引き通し線とヒューズ箱は残されている
サ560形の屋根上
他端のパンタグラフ用の引き通し線とヒューズ箱は残されている
主要諸元
編成 3両編成
台車 Mc車:KD-61
T車:KD-61H
Tc車:KD-61A

1992年登場。南大阪線6000系6011F - 6017Fを養老線用に転属・改造して生じた系列である。大垣寄りからク520形+サ560形+モ620形の3両編成を組成する。600系や610系とは異なり、桑名寄りがMc車となっている。中間のサ560形は元電動車であり、電装解除された。トイレは当初から設置されていない。

主要機器
主電動機と台車は種車のものをそのまま搭載したが、付随車のサ560形は転属改造時にモ6000形の偶数番号車を電装解除したものであるためKD-61Hに変更されており、大垣寄りのパンタグラフは撤去されたが、桑名寄りのパンタグラフは残されている。Mc車の制御器は1C4M制御のMMC形に変更されている。

改造
2009年2月から2010年7月にかけて2回目の車体更新(B更新)工事が623F・621F・624Fの順に施工され、600系とほぼ同様の内装更新と側面窓の一部固定化が行われた。同時期に更新された600系と同様に、雨樋の形状が610系や625系と異なっている。

廃車
2004年に622Fが塩浜検修車庫に回送された後に廃車解体されている。2016年4月現在は3両編成3本が現存する。

 

B更新出場 編成両数 廃車
621F
2010年2月 3両 運用中
622F
未施工 3両 2004年
623F
2009年2月 3両 運用中
624F
2010年7月 3両 運用中

 

近鉄600系電車(3代)
養老鉄道600系電車
基本情報
製造所 近畿車輛
主要諸元
編成 2両・3両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V
最高運転速度 65 km/h
車体長 20,720 mm
車体幅 2,709 mm・2,736 mm
全高 4,146 mm
車体高 4,037 mm
主電動機 MB-3082A
主電動機出力 135kW
駆動方式 WNドライブ
編成出力 540kW
制動装置 電磁直通ブレーキ
保安装置 近鉄型ATS
備考 電算記号:D


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