goo blog サービス終了のお知らせ 

陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ソードフィッシュ」

2016-09-10 | 映画───サスペンス・ホラー
2001年のアメリカ映画「ソードフィッシュ」は、凄腕のハッカーが国家転覆の陰謀に巻き込まれるクライムアクション。

ソード・フィッシュ 特別版 [DVD]
ソード・フィッシュ 特別版 [DVD]ワーナー・ホーム・ビデオ 2002-04-05売り上げランキング : 19771Amazonで詳しく見る by G-Tools


国家安全保障局にも恐れられた元天才ハッカーのスタンリー・ジョブソンは、仮釈放中の身の上。幼い娘と離婚した妻とは別れたままで、裁判により会うことも許されない。
ある日、謎の美女ジンジャーが訪れ、彼女のボスに会うことを条件にして娘に会え、大金をも手にできるという話を持ちかける。
ボスのガブリエルがスタンリーに提案したのは、すなわち政府の不正な闇資金が眠る口座をハッキングして略奪するというものだった。

ソードフィッシュとは、80年代に麻薬資金の流れを掴むためにFBIがつくったダミー会社のこと。その会社が利子を生み続け今や銀行に95億ドルもの大金がプールされているらしい。

しかし、そこはどこか喰えない面構えをした犯罪者の首領のこと。
当然ながら、そこにはスタンリーを罠にかけています。しかも二重、三重に。スタンリーの動きを監視する警察からも追われることになりますが、その警察もスタンリーに娘との面会を保障するといいます。また、ガブリエルの情婦であるはずのジンジャーもはたして敵なのか味方なのか掴めない。最終的にはスタンリーとガブリエルの頭脳戦による対決になりますが。

こういう犯罪者どうしがお互いを騙しあいっこする知的な犯罪ゲームはたしかにスリリングなんですけど、あまり関心しないんですよね。何度も見直したいとは思わない。
しょっぱなから、ハリウッド映画全体を小馬鹿にした態度を見せるあたりも製作者の高慢さがうかがえてよろしくない。そしてトラボルタは評価が高い俳優なんですけれど、私はどうしてもその昔見た「マイケル」という映画でのメタボで自堕落なトラボルタの印象が離れないせいか、カリスマ性があって頭が切れる犯罪者のボスという風格があるようには見えないんです。失礼ながら、あの髪型は学者とか真面目な役の方が似合うのではないかと。最後のさっぱりした感じの方がいいですね。

911テロに材をとったかと思われる終盤の展開には目を奪われますけれど、犠牲を伴う正義をふりかざす暴力にやはり正義は存在しないと考えてしまいます。

監督はドミニク・セナ。
出演は「X-メン」のヒュー・ジャックマン、ジョン・トラボルタ、ハル・ベリー。


(2011年9月5日)

ソードフィッシュ - goo 映画

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画「シルク」 | TOP | 映画「シャドー」 »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 映画───サスペンス・ホラー