ロスジェネの発言

-Weblog of 三四郎日記

歴史「修正」主義について

2005-01-21 17:28:01 | 時事問題
デモナイズは左翼の常套手段(はじめまして) 2005-01-18 04:38:26
>>グローバル・スタンダードでは以上のような
>>信念を持つ人達のことを、「ファシスト」
>>(極右・ネオナチ)というと思うんですが、
>>その自覚あります?

>違う。リビジョニスト(修正主義者)と言う。

>無知でしょ君。
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以上のようなコメントが書き込まれたので「修正主義(リビジョニズム)」について考える。

まずは文献の引用から。
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歴史学の潮流としての修正主義(リヴィジョニズム)は、もともと1960年代以後アメリカでさかんになった新左翼的な歴史認識をさしていた。アメリカ的自由主義を肯定的にのみ評価し、合衆国の歴史を近現代世界史の引照規準とするような伝統的アメリカ史学を批判し、こうした価値観や規準を大胆に相対化する主張である。・・・(中略)・・・現在日本で社会にきしみをおこしている通俗歴史主義は、修正の位相がこれとはまったく逆の方向を向いている。
 これは日本だけの特殊な現象ではなく、ドイツやフランスなど、同様にファシズム国家をうみだし、またはそれへの従属を余儀なくされた国に、今日ある程度共通する問題である。たとえば、ナツィス・ドイツのユダヤ人絶滅政策の存在を否認するような論調が、外国人労働者の排斥の主張とむすびついて力をえている。」
「現在の日本にみられる通俗歴史主義は、歴史事象の選択がきわめて恣意的で、実証分析の手続きがいちじるしく粗雑であり、学問的論争の形態と要件をそなえていない。通俗というのはそのためである。」
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岡部牧夫「歴史のなにを、どう修正するかー日本近現代史研究と〈国民〉の概念ー」『歴史における「修正主義」』青木書店、2000年。p.11-13。
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無知って、怖いですね。コメント大歓迎。

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