UN大浦のブログ

徒然なるままの手記。
大半が、山と猫様、そして妄想の徒然草。

マドロミ

2015-04-24 20:50:49 | 日記
 
    ~菜の花畑に入日薄れ 見渡す山の端 かすみ深し~


  高野辰之作詞の「おぼろ月夜」の一節です。

  昔学校で習った記憶が思い出され、思わず童心に舞い戻った人もいれば、
  反対に「何それ?」と疑問符が湧いた人も多いかと思います。

  ちなみに、筆者は郷愁の念が増しました。

 
   「かすみ」とは「霞」のことですが、
   「ものがはっきり見えない」様を表します。


  くっきりはっきりしている事が日々求められるビジネスの世界。
  なんでもかんでも日の当たる場所に示そうとする世界。

  
  それとは対象的な、

  うすぼんやりとした様が見て取れる自然界。


  春は特に日差しもそこまで明瞭ではなく、早朝はまだ霧がかる事もあり、

  淡い世界の中を生きている感じがする季節でもあります。

  春の心地よい朝日に包まれながら、まどろむ曖昧な夢の世界も堪らないものがあります。

 
  今でこそ、自分が知りたい情報も容易に収集でき、くっきりはっきりできる時代になりましたが、

  かつて人は、曖昧な事象であるからこそ、かえって、
  
  それをあるがまま楽しんでいたという事もあったと思います。

 
  曖昧なことにこそ、心惹かれる。
  そして曖昧なことが心のサプリとなる。

  そんな事実も大切ではないでしょうか。

 

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