ここのところ、体調不良でしたが、
昨日は久しぶりの友達との観劇。
演劇好きで、良い作品を知っている彼女、
今回も楽しませて頂きました。
井上ひさし作「きらめく星座」
戦時中の重い空気を感じながらも不屈の重喜劇とパンフレットに書かれているように
浅草のオデオン堂の家族と、広告文案家の下宿人など、
音楽好きで、人の良い一家に加え、オデオン堂の可憐な一人娘の結婚相手の傷病兵や
陸軍を脱走した長男、その後を追って来た憲兵伍長などの人々が絡み合い
笑いがあるのに、根底は重いテーマです。
傷病兵役で出演したTVドラマ『相棒」でおなじみの山西惇さん登場場面では、
大きな体に白い着物姿が、子供の頃に見た傷痍軍人さんを思い出し
怖いくらいでした。
オデオン堂のお母さん役の秋山菜津子さん、妖艶なイメージの女優さんと思っていましたが、
歌もお上手で素敵でした。
友人はお父さん役の久保酎吉さんが好きな役者さんと言っていましたが、
重い空気の中で心を落ち着かせてくれる存在でしょうか。
広告文案家役の木場勝己さんも、存在感があり素敵でした。
友人が他のお芝居を見に行った時に客席で遭遇したという、ミュージカル会のスター
田代万里生さん、私は初めて拝見しましたが、華があり立ち姿もお美しいので、
「きっとそうなのね。」と納得致しました。
傷病兵を結婚相手に選べば美談の家と言うことなど知りませんでした。
劇中「一杯の珈琲から」「青空」などの曲が歌われますが、歌は安らぎを与えてくれますね。
戦時中はジャズは「仮想敵国」のものであり、演奏するなど以ての外だったそう、
ジャズが好きで楽しんでいる夫に、「戦時中なら非国民よ、今の時代で良かったね。」と話しました。
井上ひさしさんの演劇を観てくると、平和のありがたさを感じ、
いつまでも平和でありますようにと、願わずにはいられなくなります。