田舎牧師のメガネ

「こんにちは、私はいったい誰でしょう？」と私、
「トマトさんずら、仕事終わったけ？」と田舎牧師の母、
「エエ、どうですか？具合は？」と私、
「うん、やたらと眠いだよ、夕べ寝えれなんで」と穏やかな
表情で答えた今日の母でした。
「昨日は叔父さんたち来てくれました？」と私、
「うん、みちおとひさおが来てくれたよ」と母、
そこに看護師さんが来られて「あーよかった、オムツが少なくなって
いたので、今日買ってきてくれたんですね」と、
「それから、今日はお風呂にも入ったので洗濯物もたくさんありますよ」と
看護師さん、
「お風呂に入れたんですね、ありがとうございます」と私、

さて、夕方家に帰ってきた田舎牧師は
「オレはこれまで生きて史上最強のショックなことがあったよ」と・・
「エ、何？もしかして、チビ太がなんかやらかした？」と私、
「あたり、免許更新のため、作り直した１万６千円のオレのメガネを
チビ太のやつがパックリくわえて関所をしやがって・・」と田舎牧師、
「ウーーーーーーーガオ、ガオ、ガオ、ぼくはうかつな父ちゃんが
パソコンの上に置いてあってメガネをパックリくわえている、
このメガネは父ちゃんが作ったばかりの新品のメガネだ、
相当美味しいものをたくさんくれないのならどうなるかわかるはずだ」
とチビ太は怖い顔でうなった、
「コラーーーー、チビ太、返せー、コラー、返せー父ちゃんのメガネを
返せ、頼むから返してくれ、それは１万６０００円もしたんだぞ」と田舎牧師、
「ウーーーーーー、ガオ、ガオ、ガオ、いやだ返さない、おいしいものを
くれないならこのメガネをぼくはカミカミする」とチビ太は
田舎牧師の目の前でメガネをバリバリとかみ砕いたと・・
「アーーーア、なんてことするんだーー」と田舎牧師、
涙がこぼれ落ちそうになるのを我慢しながらメガネを拾ってみると、
片方のレンズが割れ、鼻で支える部分が取れていたと・・
それではまた明日、イエス様の祝福があなたの上にありますように。




いつも喜んでいなさい、絶えず祈りなさい、
すべてのことについて感謝しなさい。聖書。




　　　　　　　２０１８，３，１４．　　　　　　　トマトでした。