通産省(現経済産業省)OBの村上世彰氏が率いる投資顧問会社「MACアセットマネジメント」(村上ファンド)は15日、3月末時点でニッポン放送の発行済み株式(3280万株)の6・12%を保有しているとする大量保有報告書を関東財務局に提出した。
ニッポン放送株は、ライブドアが発行済み株式の半数をわずか10株だけ上回る50・00%、フジテレビジョンが36・47%を保有している。この結果、3月末の3社合計の持ち株比率は92・59%に達し、このままでは東京証券取引所の規則によってニッポン放送は7月末にも上場廃止となる。
東証の規則では、上位10株主と役員の持ち株比率が3月末で90%を超えていることが6月末に提出する有価証券報告書で確定し、その後も解消策が示されなければ、約1か月後に上場廃止となる。
大量保有報告書によると、村上ファンドは3月31日の時点でニッポン放送株200万5890株を保有している。村上ファンドは、1月5日には18・57%を保有していたが、ライブドアとフジテレビによるニッポン放送の争奪戦が行われる中で保有株の大半を売却し、2月28日は3・44%まで下がっていた。その後、6月の株主総会でキャスチングボートを握るため、再び市場などで買い増したとみられる。
(2005/4/15/20:23 読売新聞 )