槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

登山道注意情報(滝谷※流路変動の件)20180922 20:30

2018年09月22日 | 日記

昨日より降り続いた雨で、滝谷の藤木レリーフ側に流れていた滝谷本流が、再度、滝谷避難小屋側に流れはじめています。

 

本流の水量は本日夕方の時点ではまだかなり多く、渡渉困難状態となっています。明日にかけて水量は減っていきますが、靴を濡らさずに渡ることはおそらく出来ないと思われます。また、石飛びをしての渡渉についても、候補箇所となる場所がいずれも川幅が広く、先に荷物を対岸に投げて、空身で飛ぶなどの工夫が必要です。このような渡渉に慣れていない方、極端に荷物量の多い方は明日午前中いっぱいは滝谷の渡渉は見合わせて下さい。

なお、早ければ明日午前中にはライブカメラを再び滝谷の大岩の上に戻し、本流の水量観測を再開させる予定です。


槍平小屋ニュース 20180922

2018年09月22日 | 日記

※ 新穂高温泉周辺の電気工事(台風21号被害復旧)に関わる停電で、小屋直通電話が現在不通となっています。ご迷惑をおかけしますが、復旧までご了承下さい 20180921 19:00~


 2018年シーズン営業中!

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(保存版)滝谷渡渉部水量観測

奥丸山ライブカメラ(槍ヶ岳~南岳)


夕方4時過ぎの滝谷渡渉部。天候は回復していますが、午前中まで降り続いた雨は滝谷本流の流路を再度、滝谷避難小屋側へと変化させています。青空をバックにそびえ立つ美しい滝谷ですが、その下部に見える滝の水量の多さは、この沢がいつでも荒れ狂う可能性を静かに告げています。

今日はこの滝谷を含む登山道上の沢の増水を警戒して入山日を変更された方もいらっしゃいますし、沢の増水の影響を避けて、少し遠回りながらも安全にわさび平から奥丸山を経由して槍平小屋へ入山された方もいらっしゃいます。いずれも、危険を避け、安全を第一に考えた選択。一方で、十分に増水の引かない沢へ踏み込んで、イチかバチかの渡渉をしてしまった方も。夕方、滝谷へ現場確認へ下る途中、登ってくる数組の方とすれ違いました。皆様へは、今後、別な山域で登山される際でも、今日のような危険な行動をとらないようにお話をしました。ほとんどの方はご自分の行動が決して褒められたものではないことに気づいていらっしゃり、実際に危険も感じていらっしゃるので反省の言葉を口にされます。そのなかで、4人パーティー(男性1名 女性3名)のリーダー風の方(リーダー、とは、申し上げられません)は、「別に、たいしたことなかったです」と。女性3名はクタクタなのですが、彼は「俺がなんとか渡らせてやったんだ」と言わんばかりのお話ぶりです。この方は、女性3名をどれだけ危険にさらしていたのか、について全く思いがおよんでいないようでした。増水した沢内にいるだけで、上部からの鉄砲水の危険には常にさらされています。堆積土砂の上に載った大岩は、いつ動いてもおかしくありません。その中を、右往左往することの危険に気づけないようでは、リーダーの資格はないでしょう。私の言葉に、ほぼ瞬間的に反論なさる方、実は珍しいというわけではなく、一定数のかたが同じような反応を示されます。このような反論をお聞きするたびに、”脊髄反射”になぞらえて、「あ、”プライド反射”が起きているんだな」と感じます。特に、グループリーダーの男性、女性をつれている場合には顕著に現れます。私は何を言われても構わないのですが、この先、この方が”リーダー風”の態度で誰かを連れてまた別な山へ登るのだと考えると、余計なお世話ながら、しみじみ、心配になってしまいます。長々と書き連ねてしまいましたが、今日は重大事故が起きなくて、本当にホッとしています。

滝谷本流は再び流路が変わっていますので、明日はライブカメラを移動させ、滝谷避難小屋側の本流を観測出来るようにする予定です。また、のちほど”登山道注意情報”として、あらためてお伝えいたします。

それでは本日の気象情報。

午前6時。

 

午後6時。


緊急登山道情報20180922 05:45(滝谷渡渉部)

2018年09月22日 | 日記

午前5時36分撮影の滝谷渡渉部です。昨日夕方から雨は降り続き、滝谷の流路が再び変動しています。現在は赤い楕円で囲った部分に水流が集中しており、猛烈な勢いで流れているため、渡渉不能状態です。昨日の画像と比べて川幅が狭く見えますが、水量が減ったのではなく、一ヶ所へ集中してしまった状況で、昨日よりも危険が増しています。絶対に危険な渡渉を試みることがないようにして下さい。また、昨日までは水流の見えなかった部分(青い囲み)に流れが発生しており、滝谷上部で起きた新たな土砂流出によるものかもしれません。その場合は、水流の上部にせき止めダムが短時間で形成され、それが一気に決壊して鉄砲水が発生する恐れもあります。槍平小屋からは明日以降へ入山日変更を提案いたします。