岐阜 柳ケ瀬お化け屋敷「恐怖の細道」公式ブログ

山口敏太郎プロデュース!岐阜市・柳ケ瀬商店街にて開催されるお化け屋敷「恐怖の細道」の公式ブログです。

「やながもんの唄」~口裂け女のブルース~

2019-06-24 19:43:03 | 日記

 ブルースという音楽はアフリカから奴隷として連れてこられた人たちが過酷な労働の間に日々の悲しみや僅かな歓び(blue)を歌や音楽にして自分たちを慰める為に発生したものだそうです。

 口裂け女という存在・・・彼女は妖怪なのでしょうか?私は違うと感じています。

 彼女は悲しい事故にあったことによって変わり果てた自らの姿に苦しみ、悲しみ、魂の救いを求めて彷徨い彼女は呟く・・・・・「アタシ・・・・キレイ?」と。彼女のblueは果てしなく深くそして悲しい。

 

 私たちのお化け屋敷「恐怖の細道」にも沢山の口裂け女がいました。彼女たちはお化け屋敷のある夏には「恐怖の細道」にいてくれますが、普段は人間の社会の中でそれぞれの生活を送っています。その姿は様々で主婦や学生、シングルマザーや女優や歌手、会社員やフリーター・・・そこにはそれぞれの営みがあり、それぞれのblueがあります。

 

 「サチ」という口裂け女がいます。

 彼女は、2012年の初年度から口裂け女をしています。役者やもちろんお化けの経験もなく、全くの素人でありました、私の荒唐無稽な『お化け屋敷計画』にシガラミの中で協力してくれていました。当初は普通のスタッフとして、会場のペンキを塗ったり、チラシを配ったりそういった協力をしてくれていました。

 しかしオープンが近づくにしたがって決定的に不足しているものがありました。

 それは「口裂け女」です。

 私の「なあ、さっちゃん・・・・口裂け女やってくれへん?」というお願いの返事も無いままに、東京から来た初代口裂け女に口を裂かれ、あわれ、さっちゃんは「口裂け女サチ」と成り果ててしまいました。彼女の大活躍がはじまりました、色んなTVやメディアが彼女の勇姿を伝えてくれました。

 もちろん問題が沢山起きました・・・・そこについて詳しく触れることは控えたいですが、私たちは共に困難、苦しみ(blue)を乗り越え歓喜の有終を迎えることができました。

 その後も2013年、2015年、2016年、2017年の夏祭りの全てに参加してくれました。

 魂が共鳴する同志というべき人の一人であります。

 

 

 そんな彼女に、言葉に出来ない悲しい出来事がありました。

 彼女を悲しみ苦しみから救いたいと願いますが力が足りません。

 

 8年という歳月の中で、私は彼女たちの様々なblueを見てきました。他愛の無いものから深く悲しいものまで・・・不甲斐ない思いばかりの我が身でありますが、僅かでも彼女たちに澄み渡る青空のblueを見せてあげることが出来たらと思っています。

 今年も先日『口裂け女オーディション』が開催されました。私たちのお化け屋敷に希望を持って参加を望んでくれた、新しい仲間が増えてくれそうです。

 また、今年もそれぞれのblueを抱えた口裂け女たちと一緒に悩み、苦しみながらも最後に一緒に青空のblueが見られるような夏にしたいと思います。

  頑張ろうね!

 「やながもん」代表 吉村 輝昭

「口裂け女のブルース」~彼女のblue~

 


第4回口裂け女オーディションを開催しました

2019-06-24 18:27:25 | 日記

 昨日6月23日(日)に、ぎふ葵劇場にて「恐怖の細道」の顔たる口裂け女役を決定する「第4回 口裂け女オーディション」を開催致しました。
「恐怖の細道」プロデューサーである山口敏太郎氏、そして葵一門 劇団舞姫の葵好太郎座長を審査員に迎えて開催した今回の「口裂け女オーディション」には、7名がエントリーしました。




左から「やながもん」吉村代表、山口敏太郎氏、葵 好太郎氏

 毎回、「口裂け女オーディション」では既定の演技をしていただくのではなく、エントリーしていただいた皆様に思い思いのパフォーマンスをしていただく方式を取っているのですが、今回も皆さんの個性が爆発!

 アカペラで唄を歌う方、自分の考える口裂け女を演じていただいた方、「恐怖の細道」のテーマソング「口裂け女のブルース」を覚えてきていただいた方、そして観覧席の一般のお客様を脅かしに行く方も。皆様の本気度を感じることができました。何より嬉しかったのは、「まちおこし」を目指している我々の考えに共鳴して応募いただいた方が多かったことでした。高校生の時にお化け屋敷に訪れて以来、いつか演じてみたいと思っていた、という方。名古屋に住んでいるが、かつて柳ケ瀬で働いていたことがあり、第2の故郷だと言ってくれた方。人を驚かせるのは苦手だけど、柳ケ瀬のまちのために力になりたい、と応募してくれた方もいました。私たちの活動が、若い世代にも届いていることを実感でき、胸が熱くなる思いでありました。

 そして、審査の時間を利用して先輩口裂け女たちによる「口裂け女の歌謡ショー」も開催!


 久々の登場となる口裂け女たちは大いに歌い、暴れまわりました!そして、この日より発売となった「恐怖の細道」の前売券をご購入いただいた方を対象に撮影会も実施。まるでアイドルのようですが、これが「恐怖の細道」の口裂け女たちのスタイルなのです。

 いよいよ審査結果の発表です。今回栄えあるグランプリに輝いたのは…

 大学生の小島麻梨亜さんでした。ダンスが得意だという彼女は、首が落ちたように見えるアイソレーションを披露。そして、「瞬きをせずに相手を見つめ続けることが出来ます」と審査員に強烈な目ヂカラをアピール。その際立った個性が評価点となり、グランプリ獲得となりました。そんな彼女に、前回のオーディションでグランプリを獲得した「口裂け女りこ」がコートをプレゼント。新たな「恐怖の細道」の顔として活躍してくれることでしょう。


 そして、準グランプリに輝いたのは、怪談師として東海地区で活躍している芳燈れい(ほうとう・れい)さんでした。普段は金髪で活動しているという彼女ですが、口裂け女になりきるために黒髪に染めたという本気度、そして怪談仕込みの呟くような、静かな怖さが評価点となりました。れいさんには、前回の準グランプリ、”青い目の口裂け女”こと口裂けメーガンからコートをプレゼント。

 そして、髪で顔を隠して登場し、名前も年齢も答えず一言志望動機を「ヤリタカッタカラ…」とだけ喋り、貞子→エクソシスト→キョンシーを演じるという独自の世界観を見せた「アユミ」さんに、葵好太郎座長から葵好太郎賞としてTシャツがプレゼントされました。

 受賞選考に漏れた方も、いずれ劣らぬパフォーマンスを見せていただきました。何より、まちおこしという私たちの理念に共鳴して応募してくれた方を落とすわけにはいかない!という吉村代表の意向により、エントリーした7名は全員合格となりました。これから彼女たちがどんな口裂け女に変貌していくのか、どうぞお楽しみに。

 「恐怖の細道」開幕まで、いよいよ1ヶ月を切りました!どうぞ新たな力が加わったお化け屋敷に、口裂け女たちに逢いに来てくださいね。