多文化共生のすすめ

Toward a Multicultural Japan

トヨタと研修・技能実習生

2006年09月04日 | Weblog
朝日新聞の9月4日付夕刊(「トヨタ下請け、不正雇用-ベトナム人200人 最低賃金払わず」)によると、トヨタ自動車の二次、三次下請けのアルミ部品製造会社など23社で働くベトナム人技能実習生が、最低賃金以下で働いていたという。豊田労働基準監督署が是正勧告を行い、8月末までに過去2年分の未払い分、総額約5千万円を払ったという。

トヨタ自動車など自動車や電機の大手メーカーの下請け会社で多くの日系ブラジル人労働者などが働き、社会保険未加入や子どもの不就学などの問題が深刻なことは以前から指摘されていたが、研修・技能実習生の問題までが明るみに出たことは重大である。今後は、大企業の社会的責任が、ますます問われることになるだろう。

なお、研修・技能実習制度については、その厳格な運用を求める声と、より柔軟な運用や拡充を求める声が出ているが、筆者は、法務省プロジェクトチームが唱えるように、非熟練労働者受け入れの隠れ蓑となっているこの制度を廃止すべきであると考える。そしてローテーション型の受け入れではなく、技能や日本語能力など一定の要件を満たした上で、定住促進型の在留資格の設置を検討すべきであろう。

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