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『慰安婦』問題 ~準賠償と補償~

2005年12月01日 20時46分24秒 | 過去~徒然から~
この文章は「『慰安婦』問題」の続きになります。先にそちらをごらんになってから、お読みくださるようお願いします。

…ということで、『準賠償』についてです。
これは、『賠償』を受けられないが、明らかに損害を受けた国に何もしないのはまずいんで、『賠償』の代わりに行なわれたものです。

まず言っておかなければいけないのは、これについて明確な『取り決めはない』ということです。
だから、無償のお金や、労働、物品だけでなく、ODAさえこれに含める人もいるわけです。

私は、『準賠償』は、低利子かつ無期限な貸付金か、無償でないとおかしいと思っています。

実際にこういった『準賠償』は、東南アジア諸国に行なわれました。
この辺が、日本に対して東南アジアの人々が面と向かって反日運動をしない点につながっていると思います。

もらうものはもらっているし、何より太平洋戦争だけの関わりですからね。
中国や朝鮮半島の国と違って、心の傷も物理的な傷も深くないわけです。
あまり文句は言わないでしょう。ドイツに攻められた国々があんまり責めてないのと同じで。

中国に関しては、先ほど『賠償』に関する文章の中で触れたので、韓国と北朝鮮に移ります。

韓国については、『準賠償』が払われています。そして、北朝鮮には払われていません。

ここには書くべきことがいくつかあります。

まず、日本は韓国のみを「朝鮮半島唯一の国家」だと認めました。
これには冷戦状態が深く関係し、同時に、北朝鮮と日本が長年国交回復しなかったこととも関係があるでしょう。

また、もう一つの話があります。この際に支払われた賠償金が、

「北朝鮮の分を含めて」

韓国に支払われた、ということです。

韓国は二国分の賠償金を受け取り、朝鮮半島が統一国家になったら、韓国側から改めて北朝鮮側の人々(及び国家?)に支払うこととなりました。

さらに前回書いたとおり、韓国政府が個人に『補償』するから、今後、韓国人個人が日本政府に『補償』を求めない(させない)と決め、同時に『日韓の賠償問題は解決した』、わけです。

そして実際、韓国はこのお金を利用して、個人に『補償』します。
それは、軍人・軍属・労務者として、徴集された人々に対して行なわれました。



さあここで『補償』の話に入っていきます。
『補償』というのは、個人に対する金銭などの支払いだと述べましたが、前述の韓国の『補償』は、「終戦後に死亡した人の遺族」、「傷痍軍人」、「被曝者」、「在外コリアン」、「元慰安婦ら」などは対象にならず、さらに用意した金額が少なかった、ということだそうです。
韓国政府はほとんどを経済復興のために使ったそうですが、日本人がこれに文句をつけられるわけではないので、もちろん何も言いません。

しかし、小林よしのりのようにすでに日本は賠償したから文句は韓国政府に言え、的な話があるので少し付け加えておきます。

確かに、韓国政府には個人を『補償』する義務があります。
そして、『補償』した際にその内容が足りなかったのも、ある程度事実だと思います。
さらに、韓国人が韓国政府を相手に裁判を起こすべきなのも、確かにそうだと思います。

私は韓国人から韓国政府への裁判については、残念ながら分かりません。(←知ってる方教えて下さい)

ただその上で言います。
なぜ、日本政府に『補償』を求めてはいけないんでしょうか?

戦後補償問題に関わる裁判の一覧を見ました。(戦後補償裁判一覧

…確かにことごとくといっていいほど、日本の政府に対する裁判は、原告の負けになっています。
しかし、企業を相手にした裁判では、和解で解決することがあるようです。

おそらく、日韓基本条約の個人補償に関する部分が関係しているんでしょうが、裁判を争っている人々は、

日本に対しても、韓国に対しても怒っている

…んじゃないでしょうか?

もし、韓国政府に対して裁判をしてないなら、「条約を結んだので、改めて韓国にも言ってね」と伝えるべきだ(この位の言い方でないとダメだと思います。理由は後述します。)と思いますが、だからといって日本政府に『補償』を求めてはいけないということにならないと思います。

裁判には時間がかかります。そして、これらの裁判が始まったのは、戦後数十年経ってからです。
ということは、間違いなく原告側には『死』が待っています。
どちらかでも『補償』してくれるよう可能性を広げて求めることは仕方ないでしょう。

もちろん、条約はこれを否定しています。
しかし、韓国国民はこの条約を否定している、と考えるべきでは?

日本と同じで、韓国国民も、他国と、政府の対応を非難し、さらに行動で示しているわけです。


さて、この辺りから、話を『慰安婦』問題に絞って行きたいと思います。
…が、今日も紙面が尽きた模様。一番の山場はこれ以降に持ち越していきます。すいません…。

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