努力義務とは、法律の条文において、~するよう努めなければならない、~努めるものとするなどと規定があり、このような規定を努力義務規定といいます。
努力義務には法的拘束力はないため、違反したとしても罰則は科されません。ただし、これは努力義務規定に違反しても構わないという意味ではありません。例えば努力義務に反した結果、それを理由に損害賠償を請求されるケースもあります。
また、努力義務と似ている言葉に、義務と配慮義務があります。
義務の場合、法令では、~しなければならない、~してはならないなどのように規定します。そのとおりに従う必要があり、違反した場合は罰則が科されることもあります。
配慮義務は、~配慮をするものとする、~配慮するものとするなどのように規定します。努力義務と同様に、配慮がない場合は、損害賠償を請求される可能性があります。
なお、努力義務規定や配慮義務規定であっても、損害賠償請求の根拠となる可能性があるほか、将来的に義務規定に改正される場合もあります。