本日、審議を行う議案 第19号 令和4年度京丹波町育英資金給付事業特別会計予算についての賛成討論です。
以下が討論において、主張する点です。
ただいま審議中の議案 第19号 令和4年度京丹波町育英資金給付事業特別会計予算について、賛成の立場で討論を行います。
育英金制度は、旧丹波町の育英基金の設置及び管理に関する条例にもとづき、1984年(昭和59年)から、実に38年の長きに亘ってつづく給付型の奨学金です。当時のことを詳しく知る方からは、町内の篤志家の方から、多大なご寄附をいただいたことを端緒としていると聞いています。
毎年40人の方に支給されてきたとしても、のべにして1500人ほどの有能な人材の学びを経済的に支え、そして、育んできました。全国の類似制度にも比類ない、かつ先駆的で脈々と受け継がれてきた町が全国に誇る給付型の奨学金制度です。
さて、令和4年度当初予算において、本年度までの状況と比べて、次の2点の改善提案がありました。
第1に、近年、増加傾向にある町ふるさと応援寄附金の使途指定先のひとつである「未来をひらく人を育てるまちづくり」ほかを財源として育英金の支給を実施するとした点です。
これによって、本年度末見込みで、およそ865万円までになっていた育英基金残高に関しても、基金設立当時は想定不可能だったより現代的なかたちの寄附で、篤志家の方の思いを引き継ぎ、涵養しながら、持続可能なものとして発展していく ひとつの道筋となったと評価します。
第2に、同一世帯 複数同時給付についても、半額とせず、全額給付に改めるとした点です。昨年度の給付実績においては、39人中14人の方、率にして4割弱、額にして54万円分が相当していました。
これまでの2人目以降が半額給付だったことは、全額給付の場合と較量して、有能な人材の育成を後退・阻害していたと思料します。かかる点は、京都府奨学のための給付金では、多子世帯における教育費負担が相対的に大きく、2人目以降の支援を手厚くする必要があるとの理由から、増額支給をしていることからも明らかであり、大きな課題でした。
同一世帯 複数同時給付においても、個々の育英生について、全額給付に改めることにより、町長が就任当初から打ち出している「教育と子育ての町」、「子どもを大切にする町」の理念も、より鮮明なものになると評価します。
以上の2点を評価するとともに、町民のみなさんにとって、よりよい育英金制度として機能・発展していくよう、議会議員として、将来に亘って、いっそうの監視・検証をつづけていくことを表明し、賛成討論といたします。