10日から12日まで、お茶の水女子大学附属の湾岸生物教育研究センターに会議で行ってきました。
お茶大と言っても、湾岸センターは千葉県館山市にあり、東京駅から房総なのはな号という高速バスで2時間ほどかかる場所です。
会議の中身は各地の臨海実験所で採集・飼育・施設整備に関わる職員がそれぞれの技術や情報を交換するものです。
女子大の施設のはずですが、見渡す限り会議に参加したおっさん達の群れでした。
館山では主にバフンウニの研究及び飼育を行っている現場を今回見学しました。
バフンウニは大体冬場に産卵期を迎えますが、それを温度管理して産卵期のウニを通年供給することに成功しています。
これらの調整されたウニは、各地の大学や教育機関における研究・教育のために発送されています。
ご希望の方は是非、湾岸生物教育研究センターに相談してみてください。
バフンウニの見学以外で興味を引いたのは、トリノアシ(Metacrinus rotundus CARPENTER)というウミユリの仲間が
飼育されていたことで、100mほどの海底から採泥器(ドレッジ)で採集したようです。
ウミユリは棘皮動物門に属し、ヒトデやウニ、ナマコなどの仲間になります。
その名の通り海に咲く百合のような形から和名が来ています。英名もsea lilyで、
ウミユリ綱を示すCrinoideaも百合のようなものという意味です。
根や茎のように見える部分はそのまま茎と呼ばれ、花弁のような腕(冠部)があります。
茎からちょろちょろと生えているのは巻枝と呼ばれます。
再生能力があることでも知られている生物です。
基本的に深海性の固着生活を送るウミユリですが、実は移動することができます。
私が見た時には時間がさほどなかったため移動している様子を見ることはできませんでしたが、
巻枝を使ってゆっくり匍匐前進し、冠部の腕を使って高速移動をする種もあるそうです。
中には140m/hという速度で海底を歩く種もあるらしく、歩く様子が見れるファイルも見つけました。
転載するのはまずいかもしれませんので、「A jogging flower」で検索してみてください。すぐ見つかります。
なかなかにシュールな光景です。
後は、臨海実験所の生命線である海水のラインを見学し、海水ポンプや取水口の形状、貯水槽などを確認しました。
そしてそれぞれの供給先の様子も見るのですが、中には実に人なれしたハコフグの仲間?がいました。
人が寄ると海面に浮かんできて、触らせてくれます。向島にも芸達者な生物が欲しい所です。
海水ポンプ室。実験所の心臓。
屋上の海水タンク。ポンプでくみ上げた海水をここに貯め、落差で各実験室に供給。
屋外水槽と会議に参加した面々。
湾岸生物教育研究センターの皆様には大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。
お茶大と言っても、湾岸センターは千葉県館山市にあり、東京駅から房総なのはな号という高速バスで2時間ほどかかる場所です。
会議の中身は各地の臨海実験所で採集・飼育・施設整備に関わる職員がそれぞれの技術や情報を交換するものです。
女子大の施設のはずですが、見渡す限り会議に参加したおっさん達の群れでした。
館山では主にバフンウニの研究及び飼育を行っている現場を今回見学しました。
バフンウニは大体冬場に産卵期を迎えますが、それを温度管理して産卵期のウニを通年供給することに成功しています。
これらの調整されたウニは、各地の大学や教育機関における研究・教育のために発送されています。
ご希望の方は是非、湾岸生物教育研究センターに相談してみてください。
バフンウニの見学以外で興味を引いたのは、トリノアシ(Metacrinus rotundus CARPENTER)というウミユリの仲間が
飼育されていたことで、100mほどの海底から採泥器(ドレッジ)で採集したようです。
ウミユリは棘皮動物門に属し、ヒトデやウニ、ナマコなどの仲間になります。
その名の通り海に咲く百合のような形から和名が来ています。英名もsea lilyで、
ウミユリ綱を示すCrinoideaも百合のようなものという意味です。
根や茎のように見える部分はそのまま茎と呼ばれ、花弁のような腕(冠部)があります。
茎からちょろちょろと生えているのは巻枝と呼ばれます。
再生能力があることでも知られている生物です。
基本的に深海性の固着生活を送るウミユリですが、実は移動することができます。
私が見た時には時間がさほどなかったため移動している様子を見ることはできませんでしたが、
巻枝を使ってゆっくり匍匐前進し、冠部の腕を使って高速移動をする種もあるそうです。
中には140m/hという速度で海底を歩く種もあるらしく、歩く様子が見れるファイルも見つけました。
転載するのはまずいかもしれませんので、「A jogging flower」で検索してみてください。すぐ見つかります。
なかなかにシュールな光景です。
後は、臨海実験所の生命線である海水のラインを見学し、海水ポンプや取水口の形状、貯水槽などを確認しました。
そしてそれぞれの供給先の様子も見るのですが、中には実に人なれしたハコフグの仲間?がいました。
人が寄ると海面に浮かんできて、触らせてくれます。向島にも芸達者な生物が欲しい所です。
海水ポンプ室。実験所の心臓。
屋上の海水タンク。ポンプでくみ上げた海水をここに貯め、落差で各実験室に供給。
屋外水槽と会議に参加した面々。
湾岸生物教育研究センターの皆様には大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。