過去・現在・未来

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「銀行の合併」は国民にとって

2005-07-04 13:08:02 | Weblog
大銀行の合併―大きくなっても体質が変わらないかぎり
 すでに、UFJホールディングスと三菱東京フィナンシャル・グループが、統合に向けた基本合意書を締結し、2005年10月1日をめどに、両持ち株会社と傘下の銀行、信託銀行、証券会社がいっせいに合併するとしています。
 1996年には、都市銀行など大手の銀行は20行近くありました。それが、いまや4大グループから3大グループになろうとしているのです。
 銀行が合併し大きくなって、国民にとって何か便利になったことがあったでしょうか。
 まったくありません。
 支店が減ってますます不便になり、「効率化」の名でリストラが行われ行員が減らされます。
 また、統合を契機に「不良債権処理」をできるだけ行おうとするため、中小企業の経営破たんの引き金を引いています。「収益性」一辺倒で、貸し渋り貸しはがしが強まるのです。
 大きくするのは、国際競争に勝つためといいます。
 しかし、その国際競争というのは、もっぱら企業の合併・買収(M&A)や投機が中心です。
 そのため、個人や中小業者向けのサービスがますます後退してしまいます。
 金融庁は、このような銀行の統合・再編を促進しています。
 金融という公共的な性格をくつがえす、この動きには厳しい批判が必要です。