のほほんブログ

今日も今日とて、変わり映えしない日々。
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読んだ本「続お登勢」

2024年03月18日 | 

「契り橋」の前に、実は ↓ を読んでいました。

NHKの再放送で「お登勢」を観てからというもの、
船山馨の原作本を読み、続編がある事を知り、
探していました。

お登勢の続編はこちらでした。
船山馨小説全集第9巻 出版1975年、閉架図書に入っていました。

本編では、
武士を捨て、志を持って北海道入植をした津田貢だったが、
極寒の厳しさと餓死と隣合わせの極貧生活は続き、
幾度も自然界に打ちのめされ、徐々にやる気を失う夫の貢。
貢が無気力になっても、お登勢はなんとか彼を励ましながら
野生馬を捕獲して買い上げてもらい、僅かながら生活の足しにしているうちに
新たに牧場を作ると言う夢が芽生えた。
そういう生きる力を持ったお登勢に貢は返って敗北感を覚えたのかもしれない。
その貢が元妻の志津と不倫の末に駆け落ちをし、志津の情夫に山中で惨殺されるという
ショッキングな終わり方だった。

明治新政府になって尊皇派が実権を握れば、勘違いする下っ端役人たちの傲慢さ、
農民はやっぱり死なない程度に扱われるだけであった。
それでも、中には優れた人間もいて、お登勢たちの為に尽力する者もいた。

八丈島に流刑されていたお登勢の元奉公先の若旦那、陸太郎もご赦免になり、
お登勢を追って開拓民として北海道に移ってきた。
かつて、嫉妬心から思わずお登勢を斬ってしまった陸太郎だけど、
今は無理強いをすることもなく、お登勢の側にいるだけでいいという
自分を捨ててお登勢を愛する男になっていた。
貢と違い、陸太郎は一途にお登勢を愛していた。
そんな陸太郎をいつしかお登勢も心惹かれていくのだった。
いろいろあって、陸太郎は西南戦争に徴集されたが運よく帰還することができた。
開拓地の静内に帰り、お登勢と結婚。
陸太郎38歳、お登勢30歳だった。


時代の混乱に翻弄され、まるで操り人形にように権力者たちに使い捨てにされた人々。
いつの時代も戦争の憂き目を見るのは普通の人々だ。

結果、長い長い話でしたが、
ところどころに史実が絡み合って、今更ながら知ったこともあり、
歴史に疎い私は勉強になる。
大河小説って面白い。

 

 

 


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