ここのところ、読書量が激減です。
ちょっと借りてきた。
五木さんにとって、忘れ得ぬ人、忘れ得ぬ言葉
でも、私にはピンと来ないよね。
当たり前ですね(笑)
病院嫌いの養老先生も、お歳になられて、
観念されましたね。
抗がん剤の副作用がなくてよかったですね。
ここのところ、読書量が激減です。
ちょっと借りてきた。
五木さんにとって、忘れ得ぬ人、忘れ得ぬ言葉
でも、私にはピンと来ないよね。
当たり前ですね(笑)
病院嫌いの養老先生も、お歳になられて、
観念されましたね。
抗がん剤の副作用がなくてよかったですね。
河﨑秋子さん、4冊目です。
2024初版発行
前回読んだ「颶風の王」に続いて、馬の話。
今回は、非凡な力を秘めながらも気性難を抱える競走馬、シルバーファーンを取り巻く人々と
彼(馬)との絆の物語。
ステイヤーとは、長距離レースの得意な馬のこと。
牧場スタッフ、調教師、調教助手、騎手、馬主、
いろんな人たちの思いが交錯。
ただ、今まで読んだ河﨑作品のグロさや、エグさはなく、
全体に爽やかな感じ。
しかし、美辞麗句を並べてみても
競走馬って人間のエゴで作られてるんだよなぁ‥
実にタイムリーに、いつも聴いているラジオで引退馬の特集をしていました。
「サラブレッドは、どこへ行くのか?世界で最も馬券の売れる国、日本が抱える引退馬問題を考える」
まぁ、感傷論で競馬を毛嫌いするわけではありません。
だって、矛盾しても家畜は家畜だし、牛や鶏、豚にマトン、みんな食べてるじゃない。
馬刺しも食べるよ!!
wowowドラマ1話が面白かったんで、早速原作を借りてきて読みました。
ドラマは概ねストーリー通りでしたが、流れを少しアレンジしてましたね。
白尾悠さんは初読みですが、読みやすくて素直に入ってくる。
突然出てくる「リア王」のセリフ、
切り口が面白い。
このシニア劇団に集まった一人一人に抱えているものがあり、
それぞれのストーリーを生きて自分を演じてきた。
生きる意味を問う、
第1幕でイジメにあった中学生の琴音が老人に問う。
「なんでそんなになってもまだ生きてるの?」
「ここ(この世界)にそんな価値ある?」
「それとも死ねなかったの!」
「悲しいならさっさと舞台から降りればいいのに、なんでそうしないの!」と。
でも、死んだら終わり。
金色に輝く光は誰にでも見つけられるかもしれない。
この人生と言う檜舞台に立ち自分の生きる意味を見つけるまで生きてみることだ。
いや、大した意味もないかもしれない。
しかしゴールドサンセット、、人生の花道は金色に輝いていたい。
シェークスピアもチェーホフも「リア王」も「三人姉妹」もよく知らないけど、
辛くてしんどい時には、演者になって思いっきりセリフを叫んでみるといいかもしれない。
第三幕、パワハラをしていた人とされた人が逆の立場を演じて、かつての鬱憤を晴らすのがスカッとした。
「俺の家は馬に生かされたんだ、報いねばなんねぇ、むくいねば」
捨造の母、ミネは一緒に雪崩に巻き込まれた馬の肉を食べて生き延びて捨造を産んだ。
捨造は北海道に渡り、馬の飼育と地引き網を引いて暮らしてきた。
そして、その孫の和子から、
その孫のひかりへと、6世代に渡る系譜。
昔、和子の育てた馬のワカが花島と言う孤島に取り残された。
祖母が昔の記憶の中に生きるようになってから
しきりに馬が元気にしているかを気にしている様子に、
あの花島にワカの血を引いた馬が生きているかもしれないと
ひかりはその島に確かめに行く。
河崎秋子さん、3冊目。
2014年デビュー作とのことで、ちょっと硬さがある気がするけど、
いかにも河崎さんっぽい話だった。
図書館マイページでおすすめにあったので
借りてみました。
高瀬乃一さん、初読み。
どうしてもどうしても入っていけず、挫折。
〔内容〕
お役目がなく武芸はからっきし、学問で身を立てたいが時流には乗れない茅野淳之介は、幼なじみの同心から頼まれたある娘の見張りをきっかけに、攘夷の渦中へと呑み込まれてゆく。徳川の世しか知らないながらも、武士という身分に疑問を抱き始めた青年が、近しい人々の非業の死を乗り越えようやく見つけた、次代につながる道とはー
大切なひとを守るとき、私は刀を選ばない。若き私塾の主が仰ぐ、これから。お役目がなく学問で身を立てることもできない淳之介は、幼なじみの同心から頼まれたある娘の見張りをきっかけに、攘夷の渦中へと?み込まれてゆく。徳川の世しか知らないながらも、武士という身分に疑問を抱き始めた青年がようやく見つけた、次代につながる道とは。生へのひたむきな問いが胸を打つ、人間味溢れる時代小説。(出版社紹介文)
綾子のその後、、、著者が離婚して、再婚して上京に至るまでの経緯が知りたくて、「春燈」の巻末の紹介文「初めての結婚、百円玉一つ握りしめての家出、離婚、そして再婚、、、」につられて借りてきた。 作家として成功して平穏な暮らしの中のエッセイの中に少しずつ昔のことも語られていた。
宮尾登美子さん自伝的小説、「朱夏」を読んで「仁淀川」を読んで、
これはやはり「春燈」も読まなければ・・
綾子三部作の順番としては逆になってしまったが、、
小学校卒業から女学校時代、代用教員として単身山の国民学校に赴任するまでの
綾子の青春時代のいろいろが分かってよかった。
宮尾登美子自叙伝四部作、始まりは「櫂」で、綾子の育ての親になった喜和の話から始まる。
夫である岩伍と女義太夫(巴吉)との間に出来た子が綾子。
産まれた直後に岩伍が引き取って喜和に育てさせた。
喜和もそのうち、綾子に愛情が湧き、
岩伍と共に何不自由させず綾子を溺愛した。
しかし、綾子が小学校六年で岩伍と喜和が離婚、
岩伍は娼妓紹介業を貧乏人の手助けをしているのだと自負があり、
この仕事を嫌う喜和にも手を挙げて正当化していた。
勉強のできた綾子は女学校受験をしたが、稼業のせいで不合格となり
それを知ってますます父親に反発するようになる。
家は女衒で芸妓娼妓紹介業を営み裕福であったので
何の苦労も知らず甘やかされて育ったお嬢様気質の綾子は
父親には常に反発心を持ち、家からは離れたいが、
受験の費用は親に依存していたり、
使用人には岩伍の娘という自尊心があり高慢だし、
どっぷり親のその庇護のもと暮らしているのに、それに気づかない綾子が可笑しかった。
この「春燈」では綾子が17歳の時、山の中の国民学校に代用教員の口を見つけ、
娼妓紹介業、富田岩伍の娘からやっと解き放たれた気分で赴任していく。
そして、教員の三好要と結婚する→「朱夏」
松たか子主演のドラマを観たが、親友の家が借金で困窮して姉三人が冨田屋に口をきいてもらいに来たことから、綾子が冨田屋の娘だったのが知れ、親友から絶交された話とかは原作にはなかった。
次は巻末に載っていた「もう一つの出会い」で、
綾子さんのその後を知りたいと思います。
満州から夫と2歳の美耶と一緒にボロボロの姿で引揚げてきた綾子。
夫である要の実家に戻るも、慣れぬ農家の暮らしと過労から病魔が襲う。
働き者の姑に時に嫌味を言われて反発もするが、何不自由なく甘やかされて育った綾子は
一種の尊敬も抱く。
しかし、育ての親の喜和との結びつきは変わらず、喜和を頼りに訪ねていく綾子。
そうして喜和が亡くなり、父・岩伍が亡くなるまでの話が綴られている。
綾子の回りの出来事を通して、終戦後の厳しい庶民の暮らしぶりが淡々と綴られていて
引き込まれるように読めました。
もう一冊借りてた「四十過ぎたら出世が仕事」は、24ページ読んで止め。先がどうでもよくなった。
2006年から2007年にかけて執筆された作品だが、
三浦さんにもこんなどうしようもなく救いようのない陰気な小説があるんだなぁ、、
せっかくなので最後まで読んだが、終始嫌な気分だった。
暴力には暴力でしか返せないんだよ、、、と。
最後まで「光」は見えてこなかった。
たまにはこういうものを書いてみたいと思うのか、作者の意図が分からない。
映画化もされてますね。見たいとも思わないが。
河﨑秋子さんは「ともぐい」に続いて2冊目。
何の苦労も知らない大学生だった巽(たつみ)は、
学友に誘われるがまま社会運動に加わり、
実兄により憲兵隊に密告され一方的に国事犯として13年の刑を言い渡された。
そして、横浜港から北海道の樺戸集治監に収監されたのだ。
そこでの囚人たちの過酷な監獄生活の話から、
後半は同房の男が大事にしていた石(石英)の秘密が明らかになっていった。
監獄生活の劣悪な環境の中での人間の本質を見る目、
同房のその男や看守の中田を見る目と
巽の揺れ動く心情が丁寧に書かれていて、
すごく読みごたえがあった。
参考文献の中にあった、吉村昭の「赤い人」
いつか読んでみたい。