昨日、ホリエモンが「交際」相手の女性タレントにくれてやったノートパソコンに粉飾指示のメールが残っていたという報道があった。(毎日など。)ケチだネー、ホリエモン。腐るほど金があるんだからせめて愛人には新品を買ってやれよ。という話はさておいて、「IT企業」社長としてのセキュリティー意識が皆無だ。すでにこのBlogでも何度か(ここやここ)、livedoorのIT能力の低さを指摘したが、ここまでプロ意識に欠けているとは思わなかった。こんなことでは検察の追求を待たずに不正行為メールがネットに流出するのも時間の問題だっただろう。
プロ意識の欠如という観点からは、しかしもっと悲惨なニュースが。海上自衛隊の「極秘」情報がネットに流出したというのだ。しかもそれは恐るべき海外諜報機関の手によるのでなく、自衛隊員自身が自分の?パソコンにWinnyをインストールしていたためという、いわばオウンゴールだったようだ。
<ファイルの内容などから、海自佐世保基地配備の護衛艦「あさゆき」(基準排水量約3000トン、乗員約200人)の関係者のパソコンが「暴露ウイルス」に感染したことが原因とみられる。>(毎日2月23日)。まだどの隊員のパソコンから流出したかは調査中という。流出した情報は、「暗号関係の書類や、戦闘訓練の計画表とその評価書など」、防衛庁では「極秘」に指定された情報という。ちなみに、防衛庁は、秘密情報を秘匿性の高い順に「機密」、「極秘」、「秘」と分類している。「機密」、「極秘」合わせて15,000件程度あるという。
Winnyというのはインターネット上でファイルを交換するためのソフト。作者が逮捕されるという事件もあったが、現在でも誰でも無料で入手使用できる。多くの人は、自分の欲しい音楽ファイルやスケベ画像を入手するために使っている。インストールして、適当なキーワード(例えば裸 nudeとか)を設定しておくだけで、それを含むファイルを自動的にネット上で見つけてくれて、自分のパソコンにダウンロードしてくれる。
便利なことこの上ないソフトだが、どんな悪質なファイルが自分のパソコンに侵入するか分からない。いわゆる「暴露ウィルス」というパソコンの中のファイルを勝手に流出させるウィルスにやられて、秘密のデーターを「流出」させるという事件が後を絶たない。同じ日に、栃木県警の捜査資料が、これもWinnyを使っていた警部のパソコンから流出するという事件が報じられた。(読売)。
◆危機管理の出来ない「危機管理」のお役所
自衛隊や警察という「危機管理」のプロが、もうこれまで何度も情報「流出」事件を起こしている。(1)公務で使用するパソコンには絶対Winny(とそれと類似のソフト)をインストールしない、(2)私物パソコンでは、公務で使用するデーターを入力しない、(3)データーをどの様な形でも絶対に外部に持ち出さない。以上の3点が徹底していればほぼ完全に防げるのに、こんな簡単なことが出来ないお役所が、国民に「危機管理」をお説教するだけでなく、そのための予算を獲得して、「訓練」まで行っているというのだからホントに背筋が寒くなる。
自衛隊からの情報流出は毎度のこととは言え、今回はいわゆる暗号情報が流出したことがこれまでと違う。<この中には、暗号の解読機とみられる「符号変更装置」の操作手順の詳細な記述があった。また、「極秘」と記された、非常用暗号書や乱数表などの書類の名称と整理番号をまとめた「暗号書表一覧表」があった。>(毎日)という。
自衛隊というのはまあ体質もあるんだけど、不必要に情報を隠したがる。例えばミサイルの射程などは「秘」扱いのはずだ。しかし例えばこんなのは然るべきミリタリーオタク本を見れば当たり前のように(たぶん正確な値が)書いてあることだ。もっとも秘密にしなければならないのが暗号情報であることは、あの山本五十六の搭乗機が撃墜されたのも米軍に暗号を解読されていたためであることを考えただけで分かる。
◆自衛隊”幹部”は「戦争ない」論
暗号情報を扱っていることから、今回の流出の犯人は自衛隊の幹部クラスの人間であろう。公務で使用する「機密」情報満載のパソコンにWinnyをインストールして、職務の合間にあるいは職務中にスケベ画像を楽しんでいたのだろう。「情報保全」の意識もないのだが、それ以上に自分の仕事をなめきっている。建前としては、C国やN国の「脅威」を強調して5兆円もの血税を要求しておきながら、「敵」に対する警戒心が全くない。つまり「バカ言ってんじゃねぇよ。どこの国が日本を攻めてくるってんだ。ミサイルよりもオレはハダカを見る方が好きだな」と、最前線基地佐世保の幹部が言っているも同然である。
日常的にC国やN国の艦船を監視している幹部が、戦争なんてありっこないと思っているのだから、それは正しいのだろう。しかし国民の立場からするとこれは詐欺だ。もっと他のことに税金を投入できたはずだ。
昨日防衛施設庁の「談合三兄弟」が再逮捕された。在日米軍基地建設でのゼネコンとの談合容疑だ。米軍基地建設には日本人の税金が投入されるが、施設庁では何と40年間も談合を続けて天下り先を確保してきたという。今初めて、米軍基地の真の存在意義が明らかになったわけだ。施設庁のお役人に天下りを保証し、ゼネコンに甘い汁を吸わせるためだという。
額賀防衛庁長官は、施設庁を解体するという。しかし”本体”の防衛庁も、このWinny事件で、遊び半分で「戦争ごっこ」をやっているのが自衛隊幹部であることが分かったからには、真剣に解体を検討しなければならない。大事なのは、国民の安全保障であって、施設庁や自衛隊の腐敗した幹部の身分を保証することではないからである。
プロ意識の欠如という観点からは、しかしもっと悲惨なニュースが。海上自衛隊の「極秘」情報がネットに流出したというのだ。しかもそれは恐るべき海外諜報機関の手によるのでなく、自衛隊員自身が自分の?パソコンにWinnyをインストールしていたためという、いわばオウンゴールだったようだ。
<ファイルの内容などから、海自佐世保基地配備の護衛艦「あさゆき」(基準排水量約3000トン、乗員約200人)の関係者のパソコンが「暴露ウイルス」に感染したことが原因とみられる。>(毎日2月23日)。まだどの隊員のパソコンから流出したかは調査中という。流出した情報は、「暗号関係の書類や、戦闘訓練の計画表とその評価書など」、防衛庁では「極秘」に指定された情報という。ちなみに、防衛庁は、秘密情報を秘匿性の高い順に「機密」、「極秘」、「秘」と分類している。「機密」、「極秘」合わせて15,000件程度あるという。
Winnyというのはインターネット上でファイルを交換するためのソフト。作者が逮捕されるという事件もあったが、現在でも誰でも無料で入手使用できる。多くの人は、自分の欲しい音楽ファイルやスケベ画像を入手するために使っている。インストールして、適当なキーワード(例えば裸 nudeとか)を設定しておくだけで、それを含むファイルを自動的にネット上で見つけてくれて、自分のパソコンにダウンロードしてくれる。
便利なことこの上ないソフトだが、どんな悪質なファイルが自分のパソコンに侵入するか分からない。いわゆる「暴露ウィルス」というパソコンの中のファイルを勝手に流出させるウィルスにやられて、秘密のデーターを「流出」させるという事件が後を絶たない。同じ日に、栃木県警の捜査資料が、これもWinnyを使っていた警部のパソコンから流出するという事件が報じられた。(読売)。
◆危機管理の出来ない「危機管理」のお役所
自衛隊や警察という「危機管理」のプロが、もうこれまで何度も情報「流出」事件を起こしている。(1)公務で使用するパソコンには絶対Winny(とそれと類似のソフト)をインストールしない、(2)私物パソコンでは、公務で使用するデーターを入力しない、(3)データーをどの様な形でも絶対に外部に持ち出さない。以上の3点が徹底していればほぼ完全に防げるのに、こんな簡単なことが出来ないお役所が、国民に「危機管理」をお説教するだけでなく、そのための予算を獲得して、「訓練」まで行っているというのだからホントに背筋が寒くなる。
自衛隊からの情報流出は毎度のこととは言え、今回はいわゆる暗号情報が流出したことがこれまでと違う。<この中には、暗号の解読機とみられる「符号変更装置」の操作手順の詳細な記述があった。また、「極秘」と記された、非常用暗号書や乱数表などの書類の名称と整理番号をまとめた「暗号書表一覧表」があった。>(毎日)という。
自衛隊というのはまあ体質もあるんだけど、不必要に情報を隠したがる。例えばミサイルの射程などは「秘」扱いのはずだ。しかし例えばこんなのは然るべきミリタリーオタク本を見れば当たり前のように(たぶん正確な値が)書いてあることだ。もっとも秘密にしなければならないのが暗号情報であることは、あの山本五十六の搭乗機が撃墜されたのも米軍に暗号を解読されていたためであることを考えただけで分かる。
◆自衛隊”幹部”は「戦争ない」論
暗号情報を扱っていることから、今回の流出の犯人は自衛隊の幹部クラスの人間であろう。公務で使用する「機密」情報満載のパソコンにWinnyをインストールして、職務の合間にあるいは職務中にスケベ画像を楽しんでいたのだろう。「情報保全」の意識もないのだが、それ以上に自分の仕事をなめきっている。建前としては、C国やN国の「脅威」を強調して5兆円もの血税を要求しておきながら、「敵」に対する警戒心が全くない。つまり「バカ言ってんじゃねぇよ。どこの国が日本を攻めてくるってんだ。ミサイルよりもオレはハダカを見る方が好きだな」と、最前線基地佐世保の幹部が言っているも同然である。
日常的にC国やN国の艦船を監視している幹部が、戦争なんてありっこないと思っているのだから、それは正しいのだろう。しかし国民の立場からするとこれは詐欺だ。もっと他のことに税金を投入できたはずだ。
昨日防衛施設庁の「談合三兄弟」が再逮捕された。在日米軍基地建設でのゼネコンとの談合容疑だ。米軍基地建設には日本人の税金が投入されるが、施設庁では何と40年間も談合を続けて天下り先を確保してきたという。今初めて、米軍基地の真の存在意義が明らかになったわけだ。施設庁のお役人に天下りを保証し、ゼネコンに甘い汁を吸わせるためだという。
額賀防衛庁長官は、施設庁を解体するという。しかし”本体”の防衛庁も、このWinny事件で、遊び半分で「戦争ごっこ」をやっているのが自衛隊幹部であることが分かったからには、真剣に解体を検討しなければならない。大事なのは、国民の安全保障であって、施設庁や自衛隊の腐敗した幹部の身分を保証することではないからである。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060224i101.htm
によると、データーを流出させたのは「通信員の海曹長(41)」ということだ
から、「幹部」と呼ぶのは適当でありません。
そしてデーターはCD-Rで持ち出して私用パソコンで「仕事」をしたというから、
これはよけい危険だ。「秘密文書以外の業務用データを自宅に持ち帰ることも通
達で禁止している。」というが、通達でなく、物理的にデーターを持ち出せない
ようにしておかなければならない。つまり「通達」だけで済ませているのは、
「性善説」に立っているというより、実は幹部の責任逃れに過ぎない。
実際に自衛隊員の情報流出はこれまで何度も起こっているのに、OSレベルでの
対策をしていなかったのは、情報を狙う「敵」の存在を幹部自衛官が意識してい
ないことの証明だ。
確かに海曹長という階級から考えて、それほど致命的な情報を扱ってはいなかっ
たに違いない。しかし事態の重大性は、自衛隊が組織としてというか、幹部の情
報保全意識が皆無と言うべき状態であることが明らかになったことだ。つまり自
分たちの職務をなめている。
毎日のように日本の公務員の「情報流出」が報道されているが、もう「綱紀粛
正」や「再発防止」という言葉は聞き飽きた。安易にWindowsのような商用OSを
採用するのでなく、Linuxに手を加えたSecureLinuxJapanというべきOSを官民挙
げて開発し、情報の持ち出しなどが絶対に不可能になるような役所のパソコン環
境を独自に開発すべきだ。
そんな当たり前のこともやらないのは、某MS社と黒い同盟を結ぶ米政府が日本
政府に圧力を加えてくることを恐れているからだ。ここにも小泉ー竹中の対米従
属路線が暗い影を落としている。