ゲーフラ職人の青赤徒然観戦記

東京の事を中心にいろいろ突き刺してます(笑)
ついでにマンガも描いてます(笑)

ポジショナルプレーは産みの苦しみ

2023-12-20 17:15:00 | 日記
ご存知の通り、東京は昨シーズン、
ポジショナルプレーへの転換を図りました。

ポジショナルプレーとは平たく言えば
選手のポジショニングで
相手に対して数的優位を作り出し、
ボールを持っている時間を長くする。
まあまさに立ち位置(=ポジショニング)重視と。

よくパス出しや繋ぎ、
いわゆるポゼッション志向と同一に見られますが、
ポゼッションはあくまでポジショナルを遂行する為の
材料であって、いくらパスやフィードが上手くても
ポジショニングの理解が低ければ意味はない。
もっと言えばポジショナルプレーをする目的は
点を取る、そして試合に勝つことなので、
いくらパスやフィードが上手くたって、
それを活かすポジショニングができなければ
パスもフィードも得点には繋がらねえぞと。

たぶん一昨年長谷川健太がポゼッションに手を出して
てんでうまくいかなかったのは
まさにポジショニングの概念が
スコーンと抜けていて、
ただ繋ぐ、パスを出すというところにだけ
着目したからじゃないのかなあと。
だから余計に柊斗のパスが雑なように見えたけど
あれはパスを出す側も受ける側も
ポジショニングができていなかった、
というように捉える事もできますね。

で、ポジショナルにおける最後尾からの繋ぎ、
いわゆるCB起点のビルドアップは
大体の場合相手のハイプレスを避ける為に
ボランチやアンカーがDFラインまで下りてきたり
はたまた最初から3バックにするのが一般的。
相手のプレスに正面から対峙して
1対1になり、且つ相手と自軍のゴールの直線上に
位置するのを避ける為に両CBがワイドに開いて
そこにボランチなりアンカーなりが下りてきて
パスの出しどころを作る。
それによって守備においても数的優位を
作り出すわけですね。
場合によってはGKが数的優位を助ける事も。

それで、昨年のキャンプでは
そのボランチから下りてくるのを
やらせていなかったとの事。

これは2CB(+GK)だけで
ハイプレスをかいくぐるスキルと
ポジショニングを叩き込むためなのでは、
という風に捉えています。

ポジショナルプレーを手っ取り早く
チームに根付かせるのであれば、
ボランチが下りてきて
ビルドアップを助けるようにすればいい。
でもそれをしないのはボランチが下りてくる、
いわゆる「逃げ道」は基本ができるように
なってからでいい。最初から下りてきて
組立に参加する事ありきではダメですよ、という事。
こういうところからも、
長期的な目で作り上げようという
前監督のアルベルやチームの意思が
透けて見えたものですが...

逆引きをすれば、
ハイプレスをかいくぐるスキルとポジショニングという
基本というか最低限をクリアしなければ
出場機会は訪れないぞと。
ここの段階でプレスにからっきし弱かったり
ポジショニングのミスが散見されるようだと厳しい。

「いるべきところにいる」「苦し紛れの事をしない」
こういうポジショナルにおける基本をしっかりやれる選手が
生き残っていくんでしょう。
無論、ポジションによって若干求められるものは違うけど、
少なくとも、パスが上手いだけ、
ディエゴやアダを走らせればいいとしか考えられない選手は
淘汰されていくんじゃないかな。

実は始動まで一か月を切っています。