yaeの歌舞伎観劇日記

yaeの見た、歌舞伎の感想ほぼそのまんま。当日記内の文章の無断転載転用を禁止します。

『熊谷陣屋』の義経

2013年04月02日 | 歌舞伎の感想。
歌舞伎座の杮葺落四月大歌舞伎、初日に行ってきました。

弁慶良し!富樫良し!
でも仁左衛門さんの本質は実は義経ではないか・・と、
何故かずっと思っていた私。

義経のイメージからすると・・登場時は「でかい・・」と思ってしまいますが、
美しく品のある義経です。

「宗清待て」の第一声がも少し若く聞こえるといいなあ・・でしたが。

ラスト、去り行く熊谷に小次郎の首を見せながら、
今回の義経はずっと熊谷から顔を背けていました。

熊谷の哀しみを直視できなかったのか・・
熊谷が存分に我が子の顔が見られるように配慮したのか・・

その後、正面を向いて小次郎の首を抱えた時の一瞬の愛おしげな表情。

義経のいずれ向える結末を知っていると切なくなります。

・・嗚呼、判官贔屓。




一部と三部を拝見して、色々と書きたいことも浮かんでいるのですが、
最後の手拍子でドドッと疲労過労で本日はこれぎり・・

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4 コメント

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義経の情 (あいらぶけろちゃん)
2013-04-03 09:16:38
>登場時は「でかい・・・」と思ってしまいますが

たしかにそうかもと笑ってしまいました。

熊谷から顔を背ける 私も昨日観ていてそれがとても印象に残りました。
あれ?今まで観てきた義経(の役者の方々)ってここどうだったっけ?って。
背けていることで熊谷の哀しみに深く同調しているようにみえました。

普段初日近辺に観に行くことがないのでそう感じたのかもしれませんが・・・
熊谷陣屋 それぞれの演技は充分なのに全体としてはうまくかみ合ってない気がしました(相模が生々しすぎて?と)後半にもう1度拝見する予定ですので その時どんな風に感じられるか楽しみです。
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義経… (y)
2013-04-04 15:18:26
yaeさんこんにちは~
仕事の合間にちょことコメントです
私もあの顔背け義経、初めてみたような気がしてきになりました。
前回(16年は一昔くらい前?(松竹座開場時))どうなさってたか覚えてないんですけども…

渡辺保さんが劇評で自身熊谷役者であるから,あそこで義経が熊谷を直視していると熊谷の方は照れれがでるからああやって受けに徹しているんだと書いてあって、なるほどそういうのもあるのかな…とも思い、あのときの義経の心情や熊谷の心情を色々考えておるところです…

私なんて花道よりやや外の三階で丁度普段の義経なら熊谷の方をみているのでその延長線な席だったので「あらせっかくお顔がよくみえるべきところが残念だわ」なんて思ってしまって浅いわ~と反省しております…

ここに限らず「仁左衛門さんならでは」と思われるところの沢山ある義経でしたね
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あいらぶけろちゃんさん、こんばんは。 (yae)
2013-04-04 22:49:39
コメント、ありがとうございます。

義経はあんまり大きくないイメージなので、わかっててもしみじみでかい・・と思ってしまいました。

熊谷から顔を背けている義経は今まであまりなかったと思います・・だからこそ、印象が深いですよね。

私は梅玉さんの義経も大好きで・・梅玉さんは高貴な人の青い血・・という印象があって「情があって情がない」絶妙なバランスを感じています。

仁左衛門さんの義経はぐっと熊谷の心情に寄って、罪の意識なども感じたりして・・本当、同じ役でも役者さんによって随分違って面白いですね。

私も初日の『熊谷』は役者さん達がまだかみ合ってない印象で、正直あまり感動できませんでした。

後半、どう変わっていくのか・・ですが、一部の切符は買えなかった中村屋ファンの友人に譲ってしまい、買い足せていないのです・・。

あいらぶけろちゃんさん、もしよろしかったら、後半の感想お寄せ下さいね。
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yさん、こんばんは。 (yae)
2013-04-04 23:04:51
コメント、ありがとうございます。

私も前回どうだったか・・どうにも思い出せない・・のですが、今回、一番松嶋屋らしいなあ・・と印象に残ったので、気持ちの熱いうちに書いてみました。

渡辺保さんの劇評も拝読。なるほど、なるほど・・。

芯の芝居の邪魔をしない・・ということもあるんですかね・・。

仁左衛門さんのファンとしては、お顔が見えず残念なところではありますが、こういう芝居の仕方を選択する仁左衛門さんを改めて尊敬した初日でありました。
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