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yamaguchibasketball-U12公式ブログ

山口県バスケットボール協会U12部会公式ブログ

[会長の部屋]握手の次は?

2016-10-08 22:53:40 | 会長の部屋
握手の次は ?(55号 2016 年 10 月 9日)
 今年はリオデジャネイロオリンピックに世界中が沸きました。勝った人、負けた人、それぞれが示した態度は観ている我々にいろいろと考えさせてくれました。スポーツは勝敗を競いながらそれを楽しむのが本来の目的と思いますが、勝った人だけとても喜んで、負けた人は敗者として打ちひしがれている姿も多く見ました。
 しかし、それは多数の選手の態度とは言えないでしょう。ほとんどの参加選手は私にはとてもかっこよく見えました。それは勝敗にかかわらず、スポーツマンとして相手を讃えるという普遍的な態度、振る舞いをしていたからです。これがスポーツマンシップでしょうが、我々ミニバス指導者も忘れてはならない指導事項ではないでしょうか。
 コーチが子どもたちに「勝て、勝て」と急き立てる前に、相手を尊重するという考え方、振る舞い方を教えるべきではないでしょうか。
 幸い、山口県のミニバスでは伝統的に、「試合前には握手をする」ということをしております。この山口県での握手は中国大会でも、全国大会でも広がりつつあります。
 「握手の次・・」、それは何でしょう。私は握手の「質」を上げることだと思っております。いろいろなスポーツで試合前に握手をしているところを見ます。お互い、キッとにらみ合うのもあれば、にこやかに目と目で挨拶をしているのもあります。中には何か言っている人もいます。どれもスポーツとしてのさわやかさ、当人の品性を感じます。試合が終わっての握手では、「ありがとう、サンキュー」と言っているように見えます。お互いを讃え合う姿こそスポーツマンとしての態度ではないでしょうか。
 さて、ミニバスの握手はどうかというと、どうも手だけ出しておざなりになっているようです。目と目を合わせ、「よろしく!!」「ありがとう」としっかり握手をすることが我々の次のステップではないでしょうか。
 どうか、指導者のみなさん、そこのところをご理解いただき、子どもたちへの指導をよろしくお願いします。
 この機会に他の指導事項についても書いてみたいと思います。
 コートへの出入りに「一礼」することも子どもたちへ教えたらどうでしょうか。サッカーなど見ていますと、何人かの選手はそれをします。多分、子ども時代にそんな教育を受けてきたのでしょう。
 もう一つは、ミニバスを長年指導されてきた方からご指摘をされたことです。「昔は審判がファールの笛を鳴らすと、当該の選手は手を挙げていたが、最近では全くなくなりましたね。」と先日言われました。その通りですね。いつの間にかすたれていったようです。自分を振り返っても、コートへの一礼、ファールでの挙手等、教えることを忘れていました。技術指導ばかりに重心が置かれていたようです。
 スポーツは心・技・体とよく言われます。「心」の指導についてもどうかご配慮のほどお願いします。
 秋の交歓会がまもなく始まります。子ども達のかっこいい姿がたくさん見られることを楽しみにしています。

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[会長の部屋]6年生の悩み

2016-06-15 21:13:16 | 会長の部屋
6年生の悩み
    (54号 2016年6月15日)
 「チームはコーチのものですか?勝つ事はコーチの為なんですか?」
 こんな投稿がミニバス交流掲示板にありました。
 山口県ミニバスケットボール連盟では「指導者の資質向上」を掲げてこれまで何度となく指導者の皆さんに働きかけてきているところです。それでも毎年のようにこのような事案が出てきます。そして、「最近ではミニバスをする子は少なくなった。選手が集まらない。」とぼやいています。
 どうしたらミニバスの楽しさを一人一人の子供たちに届けられるのか、我々指導者は謙虚に自分自身を振り返ってみる必要があると思います。
 
 例えは違うかもしれませんが、最近どこかの知事さんが辞任に追い込まれました。「住民に奉仕する。」とは名ばかりで、その地位に就いたうれしさでしょうか、特権意識ばかりが目立っていました。この方も自分自身を振り返るということはせずに、他者にばかり勤勉と奉仕を要求していたのではないでしょうか。
 ミニバスの指導者となることも、ある意味、団体のリーダーになることであります。子供たちを意のままに動かすことがなんだかうれしくて、それが特権であるように錯覚しがちです。しかし、「意のままに動かすこと」は大きな落とし穴をもっています。大人としての自覚と責任、指導者としての見識があってこそ、子供たちを導いていくことができるのではないでしょうか。
 逆に言えば、それがない人は指導者になってはいけないのです。

 「どの子にもミニバスの楽しさを味あわせたい」 指導者がいつもこの考えを基本として練習をし、ゲームをし、どの子にも温かい声掛けをしていくとき、子供たちの後ろにいる保護者などの家族(大人)も指導者を信頼し、三者(児童、指導者、保護者)の連携はより強いものになっていくと思います。
 
 投稿してくれた6年生へ。
 せっかく長い間ミニバスを続けてきたのに、バスケットボールをする喜びが感じられないことをとても残念に思います。また、すまない気持ちでいっぱいです。コーチの言動とか試合の勝ち負けとかではなく、今目の前のバスケを精一杯やって一つ一つのプレーに集中してみてくださいね。
 私も会長として県内の主な大会には参加しています。選手でも保護者の方でもどうぞ私にも話しかけてみてください。一緒に考えていきたいと思っています。

 掲示板でこの6年生に温かい返事をくださった「保護者のおっちゃん」本当にありがとうございます。子供たちを応援する大人の方々にもこのミニバスは支えられていることを感じます。

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[会長の部屋]全国大会

2016-04-04 12:27:40 | 会長の部屋
全国大会
(53号 2016 年4月3日)
第47回全国ミニバス大会に久しぶりに参加しました。そのことで何を書こうかあれこれ考える日が続いていました。
 やっぱりこれしかないと昨日当該チームの二人目のコーチに会って決めました。それは、山口県女子の代表として参加したMチームのことです。このチーム、第2試合は公式発表では「棄権」となっております。私もその場に居合わせました。試合開始前にベンチに挨拶に行ったら、コーチがユニフォームのことでトラブルが起きていると話していました。何のことだかよく分からないまま応援席に移動しました。試合はいつまでたっても始まりません。見れば、両チーム同じような白のユニフォームです。競技委員が出てきて両チームの監督や審判と話しています。しばらくしてみんながうなずきいよいよ試合開始です。
 同じような白のユニフォームですが、選手は一生懸命プレーをしています。応援席では大歓声が響きます。しかし、第3クオーター頃から選手のミスが目立ちます。おかしいなあと思いながら見ていましたが、後からそのわけが分かりました。試合開始に先立ち、競技委員から「無効試合」を宣告され、実は勝敗は決まっていたのです。指導者はそのことを選手に伝えませんでした。そして、ハーフタイムのとき、一人のコーチは選手に、もう一人のコーチは応援団の人たちに伝えたのです。でも、後ろで見ていた私はそんなことは分からず、夜になってから「無効試合」を知りました。
 Mチームが白のユニフォームを着用したのは、コーチの思い込みによる判断からでした。間違いのすべての責任はコーチにあるのです。そのことは彼らは重々分かっています。大人のミスで勝敗が決まることがあってはなりません。しかし、取り返しのつかない失敗を犯したわけです。こんな状況を作った当人が子どもたちに、また応援の保護者の人たちにどんな気持ちで伝えたか、私が考えるだけでも胸が痛くなります。また、それを聞いたみんなの衝撃も察するに余りあります。
 1勝1敗(棄権)という形で全国大会参加を終えた選手のみなさんは今どんな様子でいるのかとても気になります。「残念」という気持ちを引きずっているかもしれませんね。もう気持ちを切り替えている人もいるかもしれませんね。私がみなさんに伝えたいことは、あんな結果だったけど、Mチームのみなさんは輝いていたということです。実は第1日目の夜、全国の会長さんが集まってのレセプションが開かれました。その時、私も発言をする機会がありましたが、こんなことを言ったのです。「山口県のチームはそんなに強くないかもしれません。でも、明るく楽しくバスケをします。また、試合の前後には握手をしっかりして相手チームにいつも敬意を払っています。」実際、みなさんを見ていてそう思っています。
 バスケをするのは勝ちを目指しながらゲームを楽しむものです。だから結果がすべてではありません。これからもぜひバスケットボールを続けてもらいたいと願っています。3年後には全国中学校バスケの大会が山口県で開催されます。その時、中学3年生です。また輝いてくださいね。これからもみなさんを応援していきます。
 どうか、保護者の方々、地域のみなさん、そして指導者の人たち、もう一度笑顔を取り戻して子どもたちを応援していこうではありませんか。

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[会長の部屋]バスケの島

2015-12-21 13:02:07 | 会長の部屋
バスケの島
(52号 2015年12月21日)
 日本海に浮かんでいるこの島は「萩大島」です。萩港から定期船で25分、前から見ると長方形をしたその島に船は着きます。本当は円形で上から見ると中央の殆どは農地です。主力の産業はもちろんまき網船団や潜水漁などの漁業と台地での農業です。学校や体育館も新築されており、集団宿泊施設もあります。現在人口800名余、児童数30名ぐらいのこの島こそバスケのゆりかごの様なところです。私も長い間気になっておりましたが、この度、第23回冬季交歓会萩大会に参加することになり、この機会にと前日島を訪問しました。
 島では25年前にミニバスを立ち上げた長岡さんや現在の指導者の方々とお会いすることができ、いろいろ興味深いお話を聞くことができました。
 「この島の80才以下の男の半数はバスケの経験者です。」と最初に教えていただきびっくりです。それにはわけがあって、何十年も前に大島中学校に赴任してきた先生がバスケットボールの指導に熱心に取り組み、とても強いチームがあったそうです。その最初の種が蒔かれてから今日までその芽は育ってきているのです。萩大会に来賓として来られた野村市長さんも学生時代は大島にはかなわなかったと言っておられました。
 平成2年、バスケの経験者である長岡さんを中心とした地区の人達が子供たちにバスケをとチームを立ち上げます。当時、男子にはソフトボールもありそれと競合してしまいます。親同士の問題、他の団体との問題もあってなかなかスムーズにことは運びませんでした。(そのことに関しては長岡さんも詳しく話されませんでした。)とうとう活動を停止してしまい、しばらく間を置いてひとつ若い世代の親たちがまたミニバスを再び始めます。大人はみんなバスケの楽しさを覚えていて、それを子供たちに伝えたいと望んでいます。やっと軌道に乗り始めますが、何と言っても問題は選手の数の少なさと練習相手がいないことでありました。しかし、練習相手については少しずつ交流の輪が広がり、大島に合宿を兼ねて訪問するチームが出てくるようになります。夏には昼間は練習・試合、夜は大人の交歓会となかなか充実しているようです。
 最近では児童数も少なくなり、チーム員は2~6年生全員で11名とギリギリの状態を保っています。練習は週3日、指導者が漁に出ていないときは母親たちが代わりを務めます。今島全体がバスケで盛り上がり、船に乗っている時もミニバスの話題が出たりしているそうです。練習日には子供の数よりも大人の方が多いことがよくあります。
 島だから簡単にチームができて、運営もスムーズに行ったと思いがちですが、どこにでもあるような問題を乗り越え、後を引き継ぐ人たちが次々と現れて現在に至っています。
 さて、昨日の冬季交歓会の結果はどうだったでしょうか。決勝に進んだチームにはどこよりも多い応援団が来ています。ゲームは2・3点を争う拮抗したゲームでみんな熱い声援を送っています。夏の大会で見た時は、2名の6年生だけが目立っていましたが、今回は違います。コート上のどの子もしっかりゲームに参加をしています。これは他のチームにも言えます。マンツーマンディフェンスのお陰で全てのプレーヤーが自分の役割を果たすことが求められています。これは大きな効果だと感じました。
 最後は萩大島が競り勝って23回の萩大会で初優勝となりました

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[会長の部屋]今年の決勝大会

2015-12-07 05:45:26 | 会長の部屋
 今年の県決勝大会
(51号 2015年12月6日)
1週間前に終わった県決勝大会はまだその余韻を残しているようです。子供たちが全力でプレーする姿は見る人に感動を与えてくれました。試合が終わって勝って喜んだチーム、僅差で負けて悔しい思いをしたチームそれぞれでしたが、どのチームのどの子にとっても心に大きな実りがあったのではないでしょうか。(また、そうすることが指導者の務めでもありますね。)
この大会を通じで感じたことを雑感として、まとまりはありませんが記してみたいと思います。

1 子供たちが順調に成長している。4年生の時から目立っていたA君は6年生になってもよりすばらしいプレーヤーになりました。将来の飛躍が期待されながらあまり進歩の見られないケースは多々ありますが、この最近の子供たちにはそんな心配はあまり当てはまらないようです。それは指導者の力、その子を支える家族を初めとした環境などいろいろな要因がいい方向に働いているからでしょう。

2 力強いプレーをする、心の強いプレーをするチームがたくさんあった。指導者が教えることは山ほどあります。バスケットボールの技術だけではありません。ボールに対する強い心、仲間と繋がる強いチームワークなども勝敗をかけたゲームでは大切になってきます。そんな時、技術以上にその他の要因が勝敗に作用するようです。

3 ゾーンディフェンス禁止ということで、試行ではありますが、「コミッショナー制度」が採用され、各試合には二人がオフィシャル席のとなりでゲームを見守りました。ゾーンディフェンスをしているのではというケースでは旗を挙げて審判と協議をしました。マンツーマンディフェンスで、選手がよりバスケットボールらしい動きをし、ダイナミックな攻防になってほしいというのが願いです。また、目先の勝利を戦術で得るのではなく、長い目で子供たちの成長を支えていこうというのがその趣旨なのは皆さんご存知のとおりです。でも、このコミッショナー制度に違和感をもっておられる方も多いのではないでしょうか。試合に違反はないのか、審判以外の人も参加して見張るということはどうなのかと考えるのは当然のことだと思います。もし、全ての指導者がこのゾーンディフェンス禁止についてよく理解をし、マンツーマンディフェンス本来の良さを認識したならば、このコミッショナー制度は自然と必要がなくなるのではないでしょうか。コミッショナー制度を不要とするようなミニバスにしようではありませんか。その意味でこのことは我々指導者の意識やレベルが問われていると受け止めたいと思います。

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