6年生の悩み
(54号 2016年6月15日)
「チームはコーチのものですか?勝つ事はコーチの為なんですか?」
こんな投稿がミニバス交流掲示板にありました。
山口県ミニバスケットボール連盟では「指導者の資質向上」を掲げてこれまで何度となく指導者の皆さんに働きかけてきているところです。それでも毎年のようにこのような事案が出てきます。そして、「最近ではミニバスをする子は少なくなった。選手が集まらない。」とぼやいています。
どうしたらミニバスの楽しさを一人一人の子供たちに届けられるのか、我々指導者は謙虚に自分自身を振り返ってみる必要があると思います。
例えは違うかもしれませんが、最近どこかの知事さんが辞任に追い込まれました。「住民に奉仕する。」とは名ばかりで、その地位に就いたうれしさでしょうか、特権意識ばかりが目立っていました。この方も自分自身を振り返るということはせずに、他者にばかり勤勉と奉仕を要求していたのではないでしょうか。
ミニバスの指導者となることも、ある意味、団体のリーダーになることであります。子供たちを意のままに動かすことがなんだかうれしくて、それが特権であるように錯覚しがちです。しかし、「意のままに動かすこと」は大きな落とし穴をもっています。大人としての自覚と責任、指導者としての見識があってこそ、子供たちを導いていくことができるのではないでしょうか。
逆に言えば、それがない人は指導者になってはいけないのです。
「どの子にもミニバスの楽しさを味あわせたい」 指導者がいつもこの考えを基本として練習をし、ゲームをし、どの子にも温かい声掛けをしていくとき、子供たちの後ろにいる保護者などの家族(大人)も指導者を信頼し、三者(児童、指導者、保護者)の連携はより強いものになっていくと思います。
投稿してくれた6年生へ。
せっかく長い間ミニバスを続けてきたのに、バスケットボールをする喜びが感じられないことをとても残念に思います。また、すまない気持ちでいっぱいです。コーチの言動とか試合の勝ち負けとかではなく、今目の前のバスケを精一杯やって一つ一つのプレーに集中してみてくださいね。
私も会長として県内の主な大会には参加しています。選手でも保護者の方でもどうぞ私にも話しかけてみてください。一緒に考えていきたいと思っています。
掲示板でこの6年生に温かい返事をくださった「保護者のおっちゃん」本当にありがとうございます。子供たちを応援する大人の方々にもこのミニバスは支えられていることを感じます。