切り株

日々、思ったこと気がついたことを形にして残した日記です。

京都の誓い

2006年02月17日 | Weblog
今日はちょっと堅い話ですが・・・

     
私が高校時代に買ったギターです。

ヤイリ社のS-YAIRIというモデルで、
嘘か本当か、当時「井上陽水さん」が使っていたのと同じモデルと言われ価格は8万円でした。
その金額から友達はそのギターを「八幡様 はちまんさま」にかけて、「八万様」と呼んでいました。
もちろん当時高校生の買い物としては非常に高価な物で、
当然自分のお金だけでは足りず、親から借金までしてやっと買ったものです。

で、先日そのギターの糸巻きの調子が悪く、
友達がやっているギター工房(その「八万様」の名づけの親です)へ持っていくと、
いともあっさり「取り替えられるよ」という返事でした。
かれこれ三十年近くなる物ですが、修理できるというのです。

彼が言うには、楽器(いわゆるアナログの)はよほどでない限り修理できないということはないそうです。

そういえば我が家のピアノも友人から譲り受けた物ですが、
製造されてもう60年くらい経っているでしょう。
それでも調律はもちろん鍵盤を補修したりメンテナンスのおかげで、
今でもなんら問題なくきれいな音を出しています。
楽器は大切に扱えば一生物で、愛着があるものを使い続けたいという希望を
サポートしてくれる所は多からずともいくつかあります。

それに比べて家電(に限らず最近の商品全般)はだめですねぇ。
家電販売、修理を生業(なりわい)としている者としては、
申し訳ない気持ちと残念な気持ちでいっぱいですが、
15年以上の商品は部品の生産が終了したなどの理由で、
修理が難しいのが現状です。

もちろん、お年寄りが使っているコタツなどはあまり古いと危険なので
修理できても新しいものをお勧めすることはあります。
また、商品の価格そのものが下がっているので、修理にかかる人件費を考えると
修理代と新品の価格差がないということもあります。

「新製品は省エネで、環境にもやさしい設計です」といいますが、
「部品がないので修理できません」と言って買い換えていただき、
廃家電を出すほうが、よほど環境に良くないんじゃないかなぁと思います。


朝のラジオで、京都議定書 「地球温暖化を防止するための国際会議」が発効されてから
一年がたったということを知りました。
確かに最近の家電は省エネで環境に優しい商品ですが、
それでも20年使うような設計にはなっていないでしょう。

「使い捨ての時代は終わりました」とよく耳にしますが、本当でしょうか?
メーカーには目先の利益を求めるだけでなく資源を使って物を世に出すということを
真剣に考えてもらいたいと思います。
そして私たちももう一度、何故「京都議定書」が必要なのかを考えてみてもよいかと思います。

ご静聴ありがとうございました。
コメント (6)
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