雪の積もった森の中を、子犬を連れて、おじいさんが歩いていました。歩いているうちに、お爺さんは片方の手袋を落としてしまいました。
「温かそうだ、ここで暮らそう」と、一匹のネズミがその手袋の中にもぐりこみました。
そこへ、一匹のカエルがきて、手袋に入れて欲しいとお願いします。さらに一匹のウサギが走ってきて、手袋に入りたいとお願いします。
手袋の中は三匹になり、ちょっと手狭になりました。
それなのに、キツネ、オオカミ、イノシシも入ってきました。手袋の中は、もうぎゅうぎゅうづめです。
これでいよいよ満員かと思いきや、今度は大きなクマも訪ねてきました。
さて、手袋が片方ないことに気づいたおじいさんが、犬を連れて手袋を探しにきました。
子犬が、むくむく動いている手袋を見つけ、わんわんと吠えました・・・。
ウクライナの民話です。結末は、
「すると、みんなは、あわてて逃げて行きました」
なのですが、
「おじいさんは、子犬をなだめて、手袋をそのままにして帰ったとさ」
であることを祈ります。
※福音館書店の絵本『てぶくろ』を参考にしました。
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