河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑106 / 仕置き

2023年10月18日 | 菜園日誌

去年もやった「気まぐれ栽培」。
10mほどの畝に穴あきのマルチを張り、一ヶ月で成長する十種類ほどの菜っ葉を植える。
これといって規則があるわけではない。
無造作に大雑把に気まぐれに植える。
我が家で食べる分だけだから、一品種はそんなにたくさん必要ない。小松菜なら一度に五株もあればよい。
毎日、小松菜を食べるのも飽きてしまうから、次の日は水菜を二株サラダとかにする。
本当は、野菜が雑草のように生い茂っている情景が見たいがために始めたが、成長の早いもの順に食べていくから、そんな景色はとんと見たことはない。

一畝で様々な野菜を食べることが出来るという利点がある。
しかも、一畝だから、100均のスプレーで農薬を一回散布するだけで済む。
しかし、その農薬が効かない奴がいる。
バッタ、特にオンブバッタ。
オンブバッタにとって、様々な野菜があるということは、もはやバイキングの食べ放題コース同様。
オンブバッタの人気は、①ホウレンソウ②しろ菜③小松菜④野沢菜⑤水菜⑥春菊・・・。

オンブバッタという名は愛称なのかと思っていたら、バッタ目オンブバッタ科に分類される正式名。
メスがおんぶしている小さいのは子どもではなくオスで、交尾しているのではなく習性だという。
ちょうど今ぐらいから土の中に卵を50個ほど生み、次の年の五月頃にふ化する。
だから、今は食欲旺盛極まりない。
そんな農薬の効かないオンブバッタをやっつけるためには・・・チャララーンしかない。

そ朝、畑へ行って最初にすること。
♪チャララーン、チャララ ララララ、チャラ♪ラーン♪
右手にハサミ、左手に鎌。
♪ズンズクズクズク、ズンズクズクズク♪
必殺仕置き人の中村主水よろしく、颯爽と畑に入り、さらりと身を翻してオンブバッタの仕置きへと参上する!
♪チャーラ♪ラーン!
葉っぱの上のオンブバッタを見つけて「その悪事、世間が見逃しても、お天道様は見逃にはしねえぜ!」
♪ズンドンドコドコドコ、ズンドンドコドコドコ♪
「これも稼業だ。悪く思わねえでくれよ」
ハサミと鎌で、ぷつーん! どん! ぶす! 
チャラ♪ラーン♪
のさばる悪をなんとする。天の裁きは待ってはおれぬ。
この世の正義もあてにはならぬ。
天に代わって仕置する朝が、しばらく続くのである。


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