河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

茶話122 / どちら様ですかいなあ?

2024年02月25日 | よもやま話

今時、営業電話でもなかろうに、一日に数回かかってくる。
非通知は、電話機が勝手に切ってくれる。
通知があるものは、出ない。
それでもかけてくるのは、受話器をとる。
半分は、男性の私がが出ると、向こうからブチッと切る。
それでもかけてくるのは、声を聞いて判断する。

男性の声で「お忙しいところ失礼いたします」
「忙しい!」の一言で、ガチャツと切る。
年配の女性の声で「屋根塗装の〇〇と申します」
アナウンサーの口調で「以前も電話をおかけになりましたね?」
「いえ、初めてですが……」
「一度断られた相手への再度の電話勧誘は違法行為となります」
ブチッ!

「お忙しいところ失礼いたします」と、若い女性の可愛い声。
とっさに90歳くらいのお爺さんの声で、
「はいはい、どちらさんでございますかいなあ?」
「リサイクルの〇〇と申します」
「はぁあー? リス、サイ、クマ? どこの動物園さん?」
「いえ、お宅にある古いものをお買い上げするリサイクルでございます」
「古いもんを買うてくらはりますのんかいな! 私を買うてもらえまへんか?」
「……」
「歳はとっても、まだまだ若い者には負けまへん……、負け……ゴホ、ゴボ、ゲホ!」
「クククッ」と笑いをこらえる声がして、ブチッ!
二度とかけてこなくなったが、もう一度かけてきて欲しい。


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