ひねって・焼いて・陶

陶芸の様々な技法、釉薬、お会いした陶芸家の方々の話等々、私が陶芸で学んだこと、発見したことなどを綴ります。

LEDランプ制作⑤タタラ作り

2012年10月26日 | 制作現場


今回作るタタラは、厚さ1.6cmで縦横が62×44cmほど。3割ほど余裕をみて計算すると12.5キロの土が必要になる。何時もはパン生地用のローリングピンでタタラを作るが、今回はローリングピンの幅が足りないので、これを荒延ばしだけに使うことにした。粘土の下には布を敷いてその下にある板に土がくっ付かないようにする。また、後で移動する際に担架の役目もする。また、粘土の上にも布を敷いてローリングピンに土が付かないようにして叩く。周囲は、8mmのタタラ板を2枚重ねにした上で外周を釘で止めてある。

ある程度土が伸びたら、後は砂袋を使ってドンドンと叩いて伸ばす。これがかなりの力仕事だ。どうしても中央が高くなってしまうので、最後は60cmの物差しでタタラ板をガイドに高いところを削り取る。これもあと数ミリがなかなか削れず結構根気が要る。

私のタタラ作りのポイントは以下の4つ。
  ・土は、叩いたり、金属の物差しやローラーで抑えたりるなどして良く締める。この時外周
   に枠があると縁までしっかりと締まる。枠が無い場合は、叩いて伸ばした外側の土は十
   分締まっていないので使わない。
 
  ・土を継ぎ足す時は、足りない部分にいきなり土を足すのではなく、そこに近い土の上に
   追加の塊を置き、その塊を叩きながら足りない部分へと伸ばして行く。こうすると土の継
   ぎ目が出来ない。

  ・タタラの下には布を敷く。布があれば自由にタタラを動かすことが出来る。新聞紙を敷く
   と、新聞紙が粘土にこびり付いたり、土が収縮した時に土に皺が入ったりしてやっかい
   なことになる。また、ローリングピンなどで伸ばす時は、土の上にも布を敷くとこびり
   付かないで済む。

  ・タタラをひっくり返す時は板に挟むなどして、出来るだけタタラに曲がり癖を付けない。

タタラを作る機械も市販されているが、なにせ値段が高い。