ひねって・焼いて・陶

陶芸の様々な技法、釉薬、お会いした陶芸家の方々の話等々、私が陶芸で学んだこと、発見したことなどを綴ります。

長三賞に入選

2016年10月09日 | 陶芸/クラフト/デザインを考える
常滑の長三賞常滑陶業展に入選した。入選はもちろんうれしいのだが、結果通知の葉書を見た瞬間、入賞でなかったことに正直ガッカリした。

ガッカリしながらも昨日、その表彰式とパーティへ行ってきた。人の作品を見ることと人との繋がりも大切だから。パーティ会場で初めて会う女性と話していると、「陶芸を教わった先生から、公募展で賞を取るためには、審査員にも好みがあるのでその好みで選ばれる様な作品にするのがコツだと教わりました。」と仰るのだ。以前ほぼ同じ話を別の作家から聞いたことがあるのだが、僕はその女性に、僕はそうは思いませんねと話した。陶芸に限らず作家というものは自分自身の目標を目指して創作するものであって、審査員にすり寄ったものを作ったのでは意味が無い。また、○○賞を取ることが作家としての最大の目標であるべきでもないと思う。

まだ若手の頃のルーシー・リーが、当時イギリスで陶芸界の頂点にあったバーナード・リーチに作品を見せたところ、目指している方向が良くないと酷評されてしまった。しかし、ルーシー・リーはその言葉に戸惑いながらも自分のスタイルを変えないでやがて大成し、後にバーナード・リーチはその時の自分の評価に偏見があったことを認めたという。

公募展に入賞できなかったら、自分の作品がまだ一歩抜け出ていないか、審査員の目が節穴かのどちらかしか無い。まあ、今回の自分は一応前者だと受け止めて、次は審査員の鼻を明かす様なものを作ろうと思う。