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インド 政策金利を0.5%引き上げ インフレ抑制のため

2011年07月26日 23時47分14秒 | アジア


インドでインフレが加速しているらしい。

食糧価格が高騰し、各地で暴動が発生してしまう事態になっている。
中でも 「玉ねぎ」 の価格がどんどん値上がりしているから大変だ。
インド人が毎日口にしているカレーだけあって、スパイスと一緒に使われて
いる玉ねぎの高騰は、貧困層や飲食店にとって大打撃である。

この食品の値上げは、政治的な要素もかかわっている。
今年1月、隣国パキスタンから玉ねぎの輸入がほぼセロになってしまい、
完全自給に陥ってしまったのだ。
原油や小麦といった高騰も飲食店にとっては致命的だろう。
私もよく都内のインド料理店に行くが、店によっては一部で値上げに踏み
切っている。
米国の量的緩和策が、まさに弱者イジメであったということに他ならない。

インド中銀は26日、再び政策金利を引き上げ、年率8.0%に決定。
本来新興国の政策金利引き上げは、自国の通貨を防衛するために行う
のが常であった。
しかし世界的な商品価格の上昇もあって、今ではBRICsといった経済成
長著しい国でも、インフレ抑制のために実行している。
日本でも原油価格の上昇は顕著になっているが、食糧においては円高
が進んでいることから、それほど値上がり感はない。

欧米経済の危機が深まるにつれ、他新興国にも余波が近寄ってきている。
政策金利の引き上げ後、よく連動するものであるが、国債利回りが次第に
上がってきているのである。
たとえば、韓国やトルコ、ブラジルの2年物短期国債の利回りが先週から
徐々に上がっているのだ。
ただ韓国はもちろん、インドネシアやマレーシアにおいては政策金利を上
げていない。
資金回収が襲ってきているという裏事情があると思われる。

今年の夏は世界で、ユーロとドルの資金回収が襲ってくるだろう。
これは最貧国や新興国といった途上国をも巻き込んでしまう。
主要通貨の資金引き上げは、当該通貨の不足を招き、自国通貨の防衛が
できなくなるからである。
これによって円高が一層進み、再びアジア通貨危機になってしまうという
シナリオが出来上がってしまうのだ。


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