ヲラトニク(旧 ココカラ Blog)

有限会社アサヒ技研コミュニケーションメディア研究所からお届けします.

醜劣な闘い

2009-04-14 19:12:48 | よしなしごと
東京オリンピック招致のニュース.石原都知事が「これから○○レツな闘いが」と発言している映像が流れていた.都知事の滑舌が悪かったので,なんと言ったか微妙に聞き取りにくかった.シレツ?熾烈な闘いならば,いま候補地に残っている 4 都市の間で招致合戦が激化するという意味でおかしくない.

しかし字幕を見ると「醜劣な闘い」となっている.シュウレツ.下品な醜い争いということになる.確かに IOC の委員に対して過剰な接待や金品を贈るなど,醜い争いが問題になっている.ニュースはそのような論調で報道していたが,本当に石原都知事はそう言っていたのかしらん.

近頃のテレビは常に字幕が出ている.あの演出はいかがなものかと思う.熾烈か醜劣か聞き違えそうな場合にはよいが,聞き間違いを字幕にしてしまって意味不明な例もよく見かける.さらに仮名漢字混じりで表記することによって素早く意味を把握することができる日本語の特徴が失われた字幕も多い.少しでも難しそうな漢字があるとカナで表記してしまうので,字幕を見る方が分かりにくい.耳が不自由な人にとっては字幕は有効な演出方法なので,もう少し抑制が効いた字幕をきちんと出してもらいたい.
コメント (1)
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