夢枕

一匹でも多くのワンちゃんに優しい飼い主さんを!
世界中、たったひとつの命との出会いをサポ-トいたします

《一期一話》山田弘子

2023年07月21日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》山田弘子

退屈な背中水泳監視員

一夏の間、太陽に焼かれる背中。水泳監視員の「退屈な背中」が、何事も起きない水辺を描き出しています。
『残心』所収。


《一期一話》吉岡桂六

2023年07月19日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》吉岡桂六(よしおか・けいろく)

さらさらと水の流るる団扇(うちわ)かな

庭を走る遣(や)り水か、谷川のせせらぎか、軽やかに流れる水のほとりで団扇を手に涼んでいる様が涼しげです。『東歌』所収。


《一期一話》岡田日郎

2023年07月18日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》岡田日郎(おかだ・にちお)

雪渓の水汲みに出る星の中

山上でのキャンプの句。
水を汲みにテントを出ると、満点の星。頭上ばかりか前にも後ろにも星は瞬(まばた)いています。
『水晶』所収。

《一期一話》源実朝

2023年07月17日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》源実朝

箱根路をわれこえくれば伊豆のうみや沖の小島に波の寄る見ゆ

箱根から伊豆山へ、ぱっと開ける大海原の眺め。実朝初の「二所詣」をした時の歌。『金槐和歌集』所収。


《一期一話》川柳

2023年07月11日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》川柳・柳多留

江戸中を越後屋にして虹がふき

日本橋の呉服屋「越後屋」は急な雨が降り出すと、お客に傘を貸し出した。傘を開けば大きく「越後屋」と書かれている。現代ネット広告も真っ青な、江戸人間ネットワーク広告‼️

《一期一話》須賀一恵

2023年07月10日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》須賀一恵(すが・かずえ)

なきがらにわれはぬけがら蟬時雨(せみしぐれ)

長年連れ添った夫に先立たれ茫然自失の妻がいる。ここにも一つの悲しい現実があります。



《一期一話》佐藤鬼房(さとう・おにふさ)

2023年07月08日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》佐藤鬼房(さとう・おにふさ)

やませ来るいたちのようにしなやかに

「やませ」は東北や北海道に冷害をもたらす東風。しなやかなイタチが走る様に、青い田んぼを渡ってくる。



《一期一話》白澤弓彦

2023年07月07日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》白澤弓彦

まだ青きナイターの空月昇る

2004年に膵臓癌の手術を受け、2006年53歳で死去。
「青きナイター」に明日の希望を託したんですかね。


《一期一話》阿波野青畝

2023年07月06日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》阿波野青畝(あわの・せいほ)

マーガレット東京の空よごれたり

昭和28年(1953)の句。久々に関西から上京した青畝の眼に映った東京の空。青畝さん、高村智恵子さんと同じ心境になったんですかね…

《一期一話》辻原登

2023年07月05日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》辻原登

切手ください嬬恋(つまごい)の霧送るんです

嬬恋高原の名物は広大なキャベツ畑と白くて濃い霧。それは小包にして贈りたくなるほどです。



《一期一話》山中弘通

2023年07月04日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》山中弘通(やまなか・ひろみち)

三国志読みかけてある昼寝かな

昼寝の友は枕と蚊取り線香。それに快眠を誘う本があればさらによい。
『三国志』なども悪くはない。ただ、長過ぎるのがたまにきず。



《一期一話》鈴木真砂女

2023年07月03日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》鈴木真砂女(すずき・まさじょ)

羅(うすもの)や人悲します恋をして

誰かを悲しませるとわかっていても引けない恋がある。
羅は絽(ろ)や紗(しゃ)など夏の着物



《一期一話》津田清子(つだ・きよこ)

2023年07月02日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》津田清子(つだ・きよこ)

血より濃し植田植田をつなぐ水

農家にとって田を潤す水は血より濃い。田から田へ命の水が流れています。
『無方』所収。



《一期一話》山上樹実雄

2023年06月30日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》山上樹実雄(やまがみ・きみお)

瀧のおもてはよろこびの水しぶき

断崖絶壁を豪快に落ちる滝。まるで水が喜びはしゃぎながら落ちてくる様な… 『山麓』所収。

《一期一話》黒柳召波

2023年06月29日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》黒柳召波(くろやなぎ・しょうは)

おもしろうわさびに咽(むせ)ぶ泪(なみだ)かな

召波は文化爛熟期18世紀半ばの京の文人。わさびで食しているのは、きっと旬の桜鯛に違いない。
『春泥句集』所収。


ペット販売士ぽ-太郎

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