松永和紀blog

科学情報の提供、時々私事

農水省の「有識者との意見交換会」

2008-11-13 00:01:18 | Weblog
 農林水産省改革チームが、5日に開催した「有識者との意見交換会」の内容が12日、農水省のウェブページにアップされた。有識者として招かれた神門善久氏(明治学院大学教授)の怒りが炸裂していて面白いので、一読を。

 神門氏、「この会合の開催について農林水産省の事務対応は緊張感を欠いている」といきなり噛みついている。そして、「私は2006年に『日本の食と農』を著しサントリー学芸賞と日経BP・BizTech図書賞を受け、新聞や雑誌で斬新な農政論を展開し続けている。石破大臣も私の著作を何度も読み直したという。ところが、農林水産省職員から選抜された改革チームのメンバーのほとんどは、私の著作を読んでいないことを、この会場で確認した。改革チームの意識に疑問を持たざるをえない」という趣旨の発言をしたようだ。

 うーん、すごい! 
 私は、こういう変な人がかなり好きだ。それはともかく、その後の神門氏の発言はなかなかに的を射ていると私は思う。改革チームはこれまでに、計4人の識者から話を聞いているのだが、ダントツに突っ込んでいる感じ。そして、その著書「日本の食と農 危機の本質」(NTT出版)も実際にとても面白かった。私の本も一部、引用していただきました。
 たしかに、この本を農水省の職員があまり読んでいないとしたら、「そりゃ、まずいよ」と思う。