地下道といえば、「冷たい」「暗い」「怖い」という悪いイメージがつきものですね。
コンクリート壁の持つ無機的で冷たく殺伐としたイメージ。
地下の閉所空間という特性からくる危険感や不安感。
そのため、落書きや痴漢犯罪の名所になっているケースが少なくありません。
本来は、交通の利便さのために設置された地下道が、実情は利用者が少ないのもそのためです。
地下道に限らず街中には、ネガティブ空間とかデッド空間と呼ばれる場所があちこちに見られます。
そして私たちの仕事は、ほとんどの場合がネガティブな空間がターゲットです。
よく「壁画を描けば落書きがなくなる」と言う人がいますが、実は必ずしもそうではありません。
描かれた壁画のデザインによって結果は大きく異なるようです。
つまり、描かれた壁画が見る人をどんな気分にするかによります。
絵のテーマ内容や色使いが、「冷たい「暗い」「怖い」では当然逆効果です。
絵の内容や色使いを武器にして、その場の持つ空気感を変えることが私たちの仕事の本質です。
ですから、地下道の壁画のデザインに当たっては当然、
・明るい。
・温かい。
・楽しい。
・ユーモラス。
・開放的である。
というイメージをめざします。
今回、市からいただいた題材は「空」です。
出入口は、南北にそれぞれ2カ所ずつ計4カ所あります。
利用者は、小学生を中心に地元住民の老若男女。
そこで、南側の出入口を「ファンタジーゾーン」、北側の出入口を「ノスタルジーゾーン」と位置づけました。
ファンタジーゾーンには、イルカやゾウをはじめ、空飛ぶお城、海賊船、空飛ぶジュウタン、孫悟空、魔法使い、火の鳥、ペガサスなどが地上の楽園をめざして飛んでいます。
一方のノスタルジーゾーンには、500年以上昔のレオナルド・ダ・ビンチに始まる人力羽ばたき機やファンタジックな飛行船など様々な懐かしい飛行機が地上の楽園をめざして飛んでいます。
2つの異なるイメージの入口から地下中央通路の「地上の楽園」に向かうというシーン設定です。
ということは、現実の地上はこの壁画の中では上空です。
利用者は上空から地上の楽園に向かって舞い降りていく、というちょっと浮遊感を味わってもらいます。
そして、地上にはのどかな草原と見たことのない不思議な建物。
メインとなるのは、空飛ぶくじらバス。
ゆっくりと体を休め出発を待っています。
動物の整備士たちも準備に余念がありません。
バス停の大きな木の売店でコーヒーを飲みながら待つ山羊やキツネ。
猫の紳士と貴婦人も愛と語らっているようです。
かいつまんで説明すると、ざっとこんなストーリーと場面設定です。
地下道の中にいても、開放的な空の空間。
そして、全体的に温かくて、ほのぼのとした幻想的な夢空間。
「となりのトトロ」にちょっと近い情景です。
行き交う人の心を癒し、やさしい穏やかな気持ちになってもらいたいという願いを込めて制作します。
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1月24日から現場制作を開始し、3月下旬完成をめざします。
お近くの方はぜひ私たちの制作風景も見に来てくださいね。

コンクリート壁の持つ無機的で冷たく殺伐としたイメージ。
地下の閉所空間という特性からくる危険感や不安感。
そのため、落書きや痴漢犯罪の名所になっているケースが少なくありません。
本来は、交通の利便さのために設置された地下道が、実情は利用者が少ないのもそのためです。
地下道に限らず街中には、ネガティブ空間とかデッド空間と呼ばれる場所があちこちに見られます。
そして私たちの仕事は、ほとんどの場合がネガティブな空間がターゲットです。
よく「壁画を描けば落書きがなくなる」と言う人がいますが、実は必ずしもそうではありません。
描かれた壁画のデザインによって結果は大きく異なるようです。
つまり、描かれた壁画が見る人をどんな気分にするかによります。
絵のテーマ内容や色使いが、「冷たい「暗い」「怖い」では当然逆効果です。
絵の内容や色使いを武器にして、その場の持つ空気感を変えることが私たちの仕事の本質です。
ですから、地下道の壁画のデザインに当たっては当然、
・明るい。
・温かい。
・楽しい。
・ユーモラス。
・開放的である。
というイメージをめざします。
今回、市からいただいた題材は「空」です。
出入口は、南北にそれぞれ2カ所ずつ計4カ所あります。
利用者は、小学生を中心に地元住民の老若男女。
そこで、南側の出入口を「ファンタジーゾーン」、北側の出入口を「ノスタルジーゾーン」と位置づけました。
ファンタジーゾーンには、イルカやゾウをはじめ、空飛ぶお城、海賊船、空飛ぶジュウタン、孫悟空、魔法使い、火の鳥、ペガサスなどが地上の楽園をめざして飛んでいます。
一方のノスタルジーゾーンには、500年以上昔のレオナルド・ダ・ビンチに始まる人力羽ばたき機やファンタジックな飛行船など様々な懐かしい飛行機が地上の楽園をめざして飛んでいます。
2つの異なるイメージの入口から地下中央通路の「地上の楽園」に向かうというシーン設定です。
ということは、現実の地上はこの壁画の中では上空です。
利用者は上空から地上の楽園に向かって舞い降りていく、というちょっと浮遊感を味わってもらいます。
そして、地上にはのどかな草原と見たことのない不思議な建物。
メインとなるのは、空飛ぶくじらバス。
ゆっくりと体を休め出発を待っています。
動物の整備士たちも準備に余念がありません。
バス停の大きな木の売店でコーヒーを飲みながら待つ山羊やキツネ。
猫の紳士と貴婦人も愛と語らっているようです。
かいつまんで説明すると、ざっとこんなストーリーと場面設定です。
地下道の中にいても、開放的な空の空間。
そして、全体的に温かくて、ほのぼのとした幻想的な夢空間。
「となりのトトロ」にちょっと近い情景です。
行き交う人の心を癒し、やさしい穏やかな気持ちになってもらいたいという願いを込めて制作します。
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1月24日から現場制作を開始し、3月下旬完成をめざします。
お近くの方はぜひ私たちの制作風景も見に来てくださいね。
