今年の夏は暑かった。
だからというわけではないが、栃木県那須地域の酪農を舞台にした小説、本岡類著「夏の魔法」(2005年・新潮社)を読んだ。筆者が執筆に当たって取材した先も、弊誌のよく知っている2つの農場だ。
勤めをやめ、今は小さな酪農場を営む父。心のトラブルから抜け出そうともがく息子。彼らを見守る酪農家、獣医師や実習生。そして、流れるおおらかな時間。
この小説は、息子がニュージーランドに留学することを決めるまでの12ヶ月の物語だが、本の帯には「やり直せるさ、父も息子も、人生も恋も―」とある。
業界の一端を知る者としては、文章がやや軽いところが気になるが、読後感は爽やかだ。
そして、この爽やかさは、弊社刊の水口迅著「ハーズマン日記」(2007年)にも伺えるものだ。この2冊の本が、ともに希望と成長をテーマにしているからだ。
「ハーズマン日記」の舞台は酪農場にあるが、主旋律は、筆者の紆余曲折の人生の中でつかみとった「生きること」への問いかけだ。筆者は酪農を通して、それを結実させようとしている。
筆者の眼差しで切り取られた酪農の日々から、農場が実に奥深い、楽しい職場であることに、読者は気づくだろう。秋の一日、若い世代に、ご一読をお薦めする次第です。
*「ハーズマン日記」↓
http://www.dairyjapan.com/publication/pub01/syousai027.html
だからというわけではないが、栃木県那須地域の酪農を舞台にした小説、本岡類著「夏の魔法」(2005年・新潮社)を読んだ。筆者が執筆に当たって取材した先も、弊誌のよく知っている2つの農場だ。
勤めをやめ、今は小さな酪農場を営む父。心のトラブルから抜け出そうともがく息子。彼らを見守る酪農家、獣医師や実習生。そして、流れるおおらかな時間。
この小説は、息子がニュージーランドに留学することを決めるまでの12ヶ月の物語だが、本の帯には「やり直せるさ、父も息子も、人生も恋も―」とある。
業界の一端を知る者としては、文章がやや軽いところが気になるが、読後感は爽やかだ。
そして、この爽やかさは、弊社刊の水口迅著「ハーズマン日記」(2007年)にも伺えるものだ。この2冊の本が、ともに希望と成長をテーマにしているからだ。
「ハーズマン日記」の舞台は酪農場にあるが、主旋律は、筆者の紆余曲折の人生の中でつかみとった「生きること」への問いかけだ。筆者は酪農を通して、それを結実させようとしている。
筆者の眼差しで切り取られた酪農の日々から、農場が実に奥深い、楽しい職場であることに、読者は気づくだろう。秋の一日、若い世代に、ご一読をお薦めする次第です。
*「ハーズマン日記」↓
http://www.dairyjapan.com/publication/pub01/syousai027.html
ドラマにして 下さい
コメント、ありがとうございます。
本当にそうですね。
この本の著者、本岡類氏はミステリー作家なのですが、同氏の奥さんとある酪農家(千葉県)の奥さんが同級生だったことから、酪農を舞台にした本を書いたそうです。
当支局は、どんな酪農場も、それ自体がドラマだな、といつも感嘆しています。