このブログのネタではないのですが,
シンギュラリティサロン@東京「第5回公開講演会」
http://singularity.jp/news151130/
で
「ディープラーニングによる人工知能実現の困難性と可能性」
と題した講演をします,という告知です.
講演はディープラーニングの基礎知識と人工知能の関係についてのものですが,私自身はタフト計測へのディープラーニングの応用も視野に入れています.タフトからとれるデータには欠損値が発生するので,ディープラーニングによってそれを補うようなことです.この講演では話せませんが...
送風機の続きの前に,単一のUSBカムからの画像処理の結果を.論文の共著者になっている尾亦君作です.
左の動画からタフトを抽出したもの
https://youtu.be/SjzTK_chkO4
タフトから両端点を抽出し直線で近似したもの
https://youtu.be/Kq6hY0Yluq8
タフト法は,流れ方向の時間変化を調べるために古くから用いられている方法です.物の表面に短く切った糸(絹糸が使われることが多い)をある間隔で貼り付け,流れに乗った糸の動きから流れ方向の時間変化を調べるという方法(表面タフト法)や,格子状の器具(網を考えてください)の格子部分に糸を付けて流れの中に置き,方向変化を調べるという方法(タフトグリッド法)があります.下図が発泡スチロール製の球面に貼った表面タフトの例です.
タフト法には,ある程度の領域に対して流れの時間変化を簡便に調べられるという利点があり,現在でもよく用いられています.
一方で,目視による定性的な情報取得しかできないという問題があります.このプロジェクトでは,この問題に着目し,メインテーマの一つを,「タフト法を利用した,
・流れ方向の時間変化を定量的に測定できる,
・部分的でも速度変化を捉えることができる,
計測法の開発」としました.
そのような計測法を構築するためには,できるだけノイズの少ない風が必要になります.風洞施設を持っていないので,送風装置を扇風機で作ることにしました.用いたものは,
です.手前はCMでお馴染みのもので,ノイズの少ない一様な風が得られると考えたのですが,これが完全な思い違いでした.少し考えればわかることで,流体力学者としては実に恥ずかしいミスです.これについては次の報告で.
本年度のRing!Ring!プロジェクトに採択された実環境下での簡易流体計測システム開発 補助事業で使っている基礎技術を書いた論文です.
可視化情報学会論文集 Vol.35, No.8, pp.17-27
「実環境下での3次元流れ方向の計測手法」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tvsj/35/8/35_17/_article/-char/ja/
実は,この論文の元になった講演論文に基づいて申請しました.その後,思いの外,進捗が早く,内定時には投稿できる状況にあり,投稿したら,というのが経緯です.Ring!Ring!プロジェクトのおかげで投稿できたことも事実で,投稿時期の関係で,その点を謝辞として書けなかったのが残念です.
本年度のRingRing!プロジェクト研究補助の募集,開始されました.
http://ringring-keirin.jp/
このブログでは,昨年,
実環境下での簡易流体計測システム開発 補助事業
で申請し,採択されて今年4月から実施中のものの経過報告を書いていきます.
http://ringring-keirin.jp/shinsei/document/list/kikai/h27/02.html
プロジェクトの申請段階でかなり綿密に予算書や研究計画書を作成する必要があるので大変だったのですが,実施段階ではそれらが役立ってます.
「知的可視化」という本の中で用いているVisualBaseというソフトウェアの現況を伝えるために,このブログを始めました.現況は適宜報告しますが,
今後は,H27年度から開始した「実環境下での簡易流体計測」に関する報告がメインとなります.
http://www.nakl.t.u-tokyo.ac.jp/shirayamaRingRing
Ring!Ring!プロジェクト
VisualBase に関するドキュメント
「書籍・知的可視化」
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今後の社会を考える上でのキーワードであると考えています."知能社会システム"と可視化の関係,,"知能社会システム"での役割について少しだけ掘り下げてみたいと思います.
(つづく)