●次元俳句0145・深い(時間)04・幸田露伴・2013-10-20(日)
○「秋深しふき井に動く星の数」(幸田露伴01)
季語(秋深し)
次元の「深い」には時間と空間がありますが、今回は時間の第4弾です。空間の「深い」として取り上げた句は「→秋風のとどかぬ深き瞳あり」(志城柏)の一句のみであります。「ふき井」とは水の噴きだす井戸のことで、それ自体は夏の季語です。この「星の数」とは自噴水に巻き上げられる砂粒を詠んだのではないでしょうか。
○幸田露伴(こうだろはん)(1867~1947)
代表句「名月や露の流るる鉄兜」02
季語(名月・秋)
江戸下谷三枚橋横町生まれ。小説家・随筆家。『露団々』『風流仏』などの作品によって理想派の作家として文名を確立し、写実派の尾崎紅葉と人気を二分した。代表作に『五重塔』『一口剣』等。芸術院会員。文化勲章受章。
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