俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■方法俳句667「秋櫻はひふへぽんと靴占す」(『希眸』)(伊藤希眸)

2024-09-28 04:56:00 | 方法俳句

○方法俳句667・オノマトペ94ぽんと1・伊藤希眸01・2024-09-28(土)
○「秋櫻はひふへぽんと靴占す」(『希眸』)(伊藤希眸01)
○季語(秋櫻・仲秋)(「→俳句雑誌編集顧問の某日・・・」より引用)【→方法俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこせそにぬねのめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「占す」の読みが難しいのであるが、靴を飛ばして天気などを「占(うらな)う」ことであるならば、ここでは敢えて「占(とば)す」と読みたい。「はひふへぽん」が生きてくる。


伊藤希眸(いとうきぼう)
○好きな一句「倒れたる案山子に勲章ほうやれほ」(『三猿』2001)02
○季語(案山子・三秋)(引用同上)

【Profile】:「京鹿子」主宰→丸山海道・→豊田都峰に師事。「京鹿子」(→鈴鹿呂仁主宰)同人。千葉県流山市在住。

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■特集俳句667「朝食の西瓜が甘し思ひ出帳」(『鴨』2017)(西村麒麟)

2024-09-27 04:56:00 | 特集俳句

○特集俳句667・食事俳句1-1朝食・西村麒麟03・2024-09-27(金)
○「朝食の西瓜が甘し思ひ出帳」(『鴨』2017)(→西村麒麟03)
○季語(西瓜・初秋)(「俳句界201701」より引用)【→特集俳句-索引1索引2検索3検索4検索5【→俳人一覧(いいいたうえせそちつてぬねふへむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:新しい特集の始まりです。名付けて「食事俳句」。「朝食」「昼食」「夕食」「夜食」までの10句。まずは「朝食」。第7回北斗賞受賞「思ひ出帳」150句中の1句。

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■五体俳句667「台風や薬缶に頭蓋ほどの闇」(『残像』2011)(山口優夢)

2024-09-26 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句667・頭蓋2・山口優夢04・2024-09-26(木)
○「台風や薬缶に頭蓋ほどの闇」(『残像』2011)(→山口優夢04)
○季語(台風・仲秋)(「俳句201707」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそにぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:昔ながらの丸いヤカンなのだろう。頭蓋骨ほどの闇が中に納まっているのは。今日は「台風襲来の日」。統計上台風襲来の回数が多い日であることが由来とされている。

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■挿絵俳句667b「巻舌の少女の怨歌燕去る」(『遠景』2024)(鎌田透次)

2024-09-25 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句667b・巻舌の・透次681b・2024-09-25(水)
○「巻舌の少女の怨歌燕去る」(『遠景』2024)(→鎌田透次681b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(燕去る・仲秋)

swallow leaves-
a girl who sings ENKA
with a curly tongue / Touji

【作句メモ】:今日は藤圭子(1951ー2013)がデビューした日(2005)。デビュー曲は「新宿の女」。まるで燕のように去ってしまったがその歌声は今ネット上に溢れている。本人の持ち歌もさることながらカヴァー曲も数知れない。

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■五感俳句667「姉妹なり畳の冷えをともに撫で」(鎌倉佐弓)

2024-09-24 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句667・冷感30・鎌倉佐弓04・2024-09-24(火)
○「姉妹なり畳の冷えをともに撫で」(→鎌倉佐弓04)
○季語(冷ゆ・仲秋)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけすせそつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:今日は「畳の日」。もとは「清掃の日」であったが美しい畳の日となった。しだいに秋も終わりを迎える頃の和室。姉妹がともに撫でるのは最もいい冷たさの仲秋の畳。

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■色彩俳句667「黄濁の川鳴る胸に万年筆」(『無刻』1957)(橋閒石)

2024-09-23 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句667・黄濁1・橋閒石08・2024-09-23(月)
○「黄濁の川鳴る胸に万年筆」(『無刻』1957)(→橋閒石08)
○季語(無季)(「→575筆まか勢」より引用)【→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえけこすせそちつてとぬねのふへほむめゆ~)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:色彩俳句での「黄濁(こうだく)」は初出。胸に差した万年筆。台風のあとの濁流の川を前に立っている。今日は「万年筆の日」。そして台風の特異日は数日後。各地の豪雨お見舞い申し上げます。

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■挿絵俳句667a「秋分の水分りとなる乗換口」(『遠景』2024)(鎌田透次)

2024-09-22 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句667a・秋分の・透次681a・2024-09-22(日)
○「秋分の水分りとなる乗換口」(『遠景』2024)(→鎌田透次681a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(秋分・仲秋)

autumnal equinox day-
train transfer gate is parting ways
of water streams / Touji

【作句メモ】:「水分り(みくまり)」とは「水配り」の意で「山から流れ出る水が分かれる所」。乗換口でかつては水流の一人となったことがあったが今は昔の話である。2024年秋分の日。

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■挿絵俳句666「秋扇彼岸の人へ誕生日」(『遠景』2024)(鎌田透次)

2024-09-21 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句666・秋扇・透次680・2024-09-21(土)
○「秋扇彼岸の人へ誕生日」(『遠景』2024)(→鎌田透次680)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(秋扇・三秋)
a autumn fan-
your birthday is coming
in heaven / Touji
【作句メモ】:類句は多い。「亡き人に誕生日ある日永かな」(三春)(→小川軽舟05)・「清明やなき人にくる誕生日」(晩春)(→辻美奈子06)・「笹鳴や亡き人に来る誕生日」(三冬)(→津川絵理子04)・「煮凝や死後にも母の誕生日」(三冬)(→神蔵器06)。著名な俳人たちは書かざるを得なかったから同内容の句を残した。小生も感銘を受けたから収集した。そしてやはり今どうしても詠まなければならない。たとえ類句だとしても。

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■特集俳句666「名月のあたりに星を近づけず」(「ホトトギス雑詠」)(鈴鹿野風呂)

2024-09-20 04:56:00 | 特集俳句

○特集俳句666・天体俳句2-10月&星・鈴鹿野風呂03・2024-09-20(金)
○「名月のあたりに星を近づけず」(「ホトトギス雑詠」)(→鈴鹿野風呂03)
○季語(名月・仲秋)【→特集俳句-索引1索引2検索3検索4検索5【→俳人一覧(いいいたうえせそちつてぬねふへむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:天体俳句2の最終回。待ってました「仲秋の名月」第2弾。実際は9月17日らしいのですが。「星を近づけず」というのは名月があまりにも明るすぎて星が見えないのかも知れないね。

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■五体俳句666「髭剃りは生者のひびき秋彼岸」(「萬緑」)(平井さち子)

2024-09-19 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句666・髭5・平井さち子04・2024-09-19(木)
○「髭剃りは生者のひびき秋彼岸」(「萬緑」)(→平井さち子04)
○季語(秋彼岸・仲秋)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそにぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「髭剃り」は電気シェーバーかT字カミソリか。前者はジージーとうなる音。後者はゾリゾリと低い音。どちらかといえば後者を推したい。生きる者の音に似つかわしい。今日は秋の彼岸の入り。

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