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一人前

2010-04-14 19:50:54 | インポート

色んな職種がありますがどんな職種でも、これができたらひとまず一人前と言う

基準のようなものがあると思います。

車の修理の業界だと、エンジンのオーバーホールが一人で出来るようになれば

おそらく一人前の腕だと思います。

でも最近の修理業界ではエンジンのオーバーホールなんてほとんどしないので

エンジンの換装もしくは脱着ができればひとまず一人前と呼べるのかな。

単純にエンジン換装と言っても、ミッションなども切り離すことになるし

各ハーネスの処理やワイヤー類の取り回しなど

気をつけなければいけないことは多岐にわたります。

プライベーターのように時間をいくらかけても良いというのであれば

それなりの工具と知識があれば比較的大勢の人が出来ると思います。

でも商売となるとそんなに多くの時間はかけれません。

FRやFFならまだしもFFベースの4WDとなると、スペースが非常に狭く

頭を使わないと短期間での作業は難しいです。

最近店に転がっている4G63が乗っている三菱ランサーエボ6などは

メーカーが定めるエンジン脱着工数が9.8時間です。

9.8時間でエンジンの脱着ができれば一人前と言うことでしょうか。

最近2級整備士の試験に合格した一人のメカニックに

CP9A ランエボ6のエンジン換装作業を託してみました。

FFベースの車両に4WDシステムを突っ込んだメカニズムで結構手間がかかる車です。

以前にミッドシップ車両のエンジン換装をまかせたことはあるけど、

その時はまわりからのヘルプが多かったので

お世辞にも一人で作業を終えたとは言いがたい状況でしたね。

でも今回はチーフメカニックも自分の仕事に追われているので

助け舟はほぼ期待できない状況です。

搭載する予定のエンジンはまだ車両に乗っているので

エンジンを車両から降ろすところから作業は始まります。

その後このエンジンを搭載する車両に積んであるエンジンも下ろします。

最後に、最初に降ろしておいたエンジンを載せて作業完了となる算段です。

簡単に言うとエンジンを2機 車から降ろし、1機を載せる流れです。

なれない作業で考え込む場面もありましたが、ほぼ一人で完遂したようです。

エンジンを載せる場面で知恵の輪みたいになるので、

さすがに、ここはアドバイスとヘルプをしましたけどね。

実戦でコツを教えておいたので次は一人でもできるでしょう。

換装後のエンジンの始動にも立ち会いましたが、一発でエンジンはかかり

本人もホッとしたようです。

さすがにエンジンを2機下ろしているので9.8時間で完了とは行かなかったけど

他にも平行して行った作業も考えると、ボチボチの時間で終わったと言えるかな。

無事に試運転も終えて旅立ってゆくCP9A ランエボ6

Img_03221

ちなみにチーフメカニックもエボ8のエンジン換装を行っていますが

見る見るうちにエンジンは降りていました。

Img_03231

エボ6とはセンターデフの構造がちがい、さらに厄介な箇所が多いのですが

知恵の輪も難なく潜り抜け

Img_03241

ACDは車両に残して作動油が不必要にたれ流れないようにして費用と工賃を節約!

ミッションもサクサク切り離して

Img_03251

現状はメーカーからのガスケット待ちです。

作業のスピードは間違いなくアサダサンより早いです。

なんせ右手(左手だっけ?)が腱鞘炎なのにこのスピード。

まあ早けりゃ良いって言う職種でもないけど、技術がなければスピードも出ないですからね。